コロナワクチンを巡る特許訴訟について
この度、米国のモデルナ社が、米国のファイザー社とドイツのビオンテック社に対して、モデルナ社が開発したコロナワクチンについてのmRNA関連技術の特許を元に、特許侵害訴訟を起こしました。
まず、モデルナ社は自身の有する以下の3つの米国特許の権利について、ファイザー社らが販売しているコロナウイルスワクチン、Comirnaty®において侵害されていると訴えています。
10,898,574 (the “’574 patent”): Delivery and formulation of engineered nucleic acids
10,702,600 (the “’600 patent”) : Betacolonavirus mRNA vaccine
10,933,127 (the “’127 patent”) : Betacolonavirus mRNA vaccine
それぞれの特許のクレーム1の概要は以下の通りです。
訴状は以下から読むことができます。
Moderna v. Pfizer, 22-cv-11378, US District Court, District of Massachusetts.
訴状の中でモデルナ社は、あくまで損害賠償請求は2022年3月8日以降の特許侵害行為に対して行うと述べており、また、米国のファイザー社とドイツのビオンテック社が低所得の国から得たワクチンの売上については対象に入れないとも述べています。両社は故意にモデルナ社の特許権を侵害しているとして、モデルナ社は陪審員によるトライアルを求めています。
なお、この訴訟に関する情報については今後も継続的に追っていきたいと思っているので、できる範囲で、この訴訟についてのアップデートをしていきたいとも考えております。
以下のクラブハウスでもこの訴訟についてのアップデートを話す予定です。
*アメリカ知財と法務についてのクラブハウスの部屋はこちら:
アメリカ知財と法務 on Clubhouse
*詳細は主催者である米国弁護士の野口さんのTwitterからチェックしてください:
野口さんのTwitter
※写真は出張で訪れたドイツはミュンヘンにおいて
*エトワール国際知的財産事務所
*事務所へのご依頼はこちらをご覧ください
*lit.link(SNSまとめサイト)