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今年の司法試験合格者が発表されました
私は去年の春から、たまたま家の近くに司法試験合格率ランキングで毎年上位にランキングされるロースクールがあったので、そのロースクールの未修コースに通っていましたが、仕事を続けていたこと、そしてローに入る前、入ってからの勉強量の足りなさ等の理由から、留年の決まったこの夏でロースクールを退学しています(以下は有料記事となります)。
1年半とはいえロースクールに通っていたのと、今年の司法試験は初めて在学中試験が認められる年ということもあり、私の同級生には在学中受験生はいませんでしたが(学年的に未修コースだったため)、司法試験合格の結果は少し気になっていました。
蓋を開けると、在学中受験者の合格率の方がローを卒業してからの受験者の合格率より高かったとのこと、ローを退学してしまった私が憶測で何か言うのもはばかられますが、やはりこういう試験は最後一気に知識を頭に入れて勝負するという側面があるので、そういう意味では、7月に試験があったことも鑑みると、ロー卒業後何カ月か試験に集中する時間を取るよりも、在学中に中間テストや期末テストや日々の予習復習にもまれながら、短期決戦で司法試験に挑んだ方が結果にはつながる、ということなのかもしれません。
私の通っていたローでも、在学中受験生に配慮をするため、試験のある7月の春夏学期の授業を組み替えたり、色々と試行錯誤をされているようでした。
そういうロー側の配慮もあってか、在学中受験生の結果がよかったというのであれば、今後ロースクール経由で司法試験を受けるルートであっても、在学中受験によって司法試験合格から司法修習までの期間が1年短縮できることで、少しでも経済的負担の解消や、社会に出るまでの期間を短縮することが可能となり、ローの存在意義が、少しでも上向くことにつながるかも?しれません。
なお、一部ネットのコメント等で、今の司法試験の合格率から安易に日本の司法試験が簡単になったというものを見かけますが、こればかりは、当事者になってみないとわからないかな、と思います。
そもそも現在、日本の司法試験は受験資格が絞られていて、受験資格を得るためにかなりの努力をしなければいけないスキームとなっています。その努力をしてきた人たちの中での合格率であると考えたら、そう安易に日本の司法試験が簡単になったとはいえないのでは、と、個人的には思います。
以上、今回の記事の参考にさせていただいた、下記の日経の記事は、今の日本の司法試験受験までのルートを、比較的わかりやすくまとめていると思いました。そう、ちょっと複雑すぎるんですよね、そもそも司法試験受験までのルートが…
ここからも、日本の司法制度改革の迷走ぶりが垣間見て取れる気がします。
なにはともあれ、合格された皆さんは、本当におめでとうございます。
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