あの日見た桜 ~始まりの妖精~
いつから、かぐや姫という存在に強く惹かれていたのかはわからない。
ただ 思い出すのは、
大好きなジブリの「かぐや姫の物語」を観た時、胸がえぐられるような感覚になったこと。
それから、テレビで改めて再放送を観た時、
すべてのシーンに共鳴して、終始 涙が止まらなかったこと。
息ができないくらい苦しいのに、
それと同じくらい、どうしようもなく懐かしくて どうしようもなく愛おしい…
そんな生まれて初めての感覚になったということ。
これは物語なんかじゃない。
ただの真実である、と
あの頃から魂が 警鐘を鳴らしていたのかもしれない。
カードリーディングを始めてもうすぐ1年が経つ2022年の春に、わたしは次女を出産した。
その夜に、Instagramを通じて知り合ったある人のプレゼント企画に当選したという連絡が入った。
彼女はリーディングの他に趣味でイラストを描いており、自分をイメージした妖精をオリジナルでデザインしてくれるという とんでもなく豪華な企画に、30名程の応募の中から、見事当選したらしい。
「これは絶対に、神様からの出産祝いや…!」
と、ベットの中で産後のボロボロの身体を感じながら、喜びを噛み締めた。
それからしばらくして、子育てに明け暮れているわたしの元に、一通のメールが届いた。
『プレゼントの妖精アートが出来上がりました✨️』
その仕上がりの美しさに、思わず息を飲んだことを 今でも覚えている。
名前は、出してくれた候補の中から〝エレナ〟を選んだ。
大好きなRPG作品のポポロクロイス物語のピエトロの妹の名前と同じで、惹かれたのだ。
ギリシャ語で、月・光り輝くもの・たいまつ を意味するらしい。
わたしのリーディングと彼女の感覚のシンクロ具合がすごくて、エレナは月の妖精で、妖精だけれど魔法を使い、みんなを癒す薬を作る役目がある…などの設定も満場一致でトントンと決まった。
↓当時、エレナを紹介してくれた投稿はこちら↓
わたしの魂の本質をみてくれたリーディングの内容も、本当かな?と当時はまだまだ謙遜気味ではあったが、思い当たる部分がほとんどで。
中でもわたしにとって「境界線を作る」というのはやっぱり大きな課題なんだと、改めて痛感したことを覚えている。
そして…
「エレナを描いている時、なぜだかわからないんですが、華やかな着物を着た 日本の昔のお姫様のような姿をしたAnriさんが浮かんだんです。」
「だから、妖精なんですけど、エレナは緑の長い髪で姫カットで…裾が長いピンクの服っていうインスピレーションで入ってきたんですよね。足は絶対に見せない!みたいなかんじで。」
そう伝えてくれた彼女の言葉に 思わずハッとした。
そういえば、昔からずっと、なぜか、かぐや姫のお話がすごく好きだったこと。
ジブリの作品に 強く深く 心が揺さぶられていたこと。
そして、幼い頃に観た夢の中で、十二一重のようなものを纏っていた自分がいたことを 思い出したのだ。
その直後に、また違う方にサプライズでエレナの絵を描いてもらうタイミングがあり、その絵がまさに、かぐや姫が月を恋しそうに眺めているイメージのものだった。
プレゼント企画をきっかけに仲良くなったasukaちゃんことつーちゃんは、この時からことある事に、
「いーちゃんは、かぐや姫だもんね。」
と言ってくれた。
娘が好きでよく食べていたえびちびのかぐや姫とエレナのデザインがあまりにもシンクロしすぎて、「え、こんなところでも?」とふたりでケタケタ笑ったのは今でも鉄板ネタである🎋
ただ、当時のわたしは、この一連の流れを、あくまでもふんわりと軽い感覚でしか受け止めていなかった。
それはつまり、
まだこれ以上踏み込む段階ではなかったからであり、
魂が向き合うことを拒否していたことを意味していた。
↓ 第2話へ続く
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