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実感としての津山市紹介 仕事-教育編
岡山県や中国地方で移住を考えている人に向けて、地元を紹介。
津山市は岡山県の北部に位置し、移住者もチラホラ。また移住業界では(多分)有名な西粟倉村の隣の市になります。
津山市がどんなところかは詳細はウィキペディアなどを、実際の移住についての情報はこういうところ↓を参考にしてもらって、それとは別の切り口で、元々住んでいた人間としての生活の実感を書きます。
私は2008年に進学で津山市を出て、それ以降お盆や年末年始に帰省するくらいの関わりです。
津山の人がもしこの記事を見て、実感と違うな、なんて感じたら(優しく…)ご意見もらえると嬉しいです。
●仕事について
津山に限った話ではないのですが、実感として地方の人ってどうやって飯食ってるのだろうと思うことはないでしょうか。
子供の頃は疑問に思わずただ単に親に喰わせてもらっていたんですが、大人になりUターンなども考え少し地元の職を調べてみるとあまりピンとくる求人が出てこない。
津山の人は主に経済的な意味でどうやって生活しているのか。
・医療・福祉・公務員・土木
上記四業種に関しては何となく想像がつきます。これらの仕事は都市付近にもあるし、周りの働いていた人もこれらの職だった割合が高いです。自分の親も公務員や薬局に勤め、地元に残った友人は看護師になり、中学の頃ブイブイ言わせていた同級生は土木の会社の社長の息子。
これらの業種に勤める人の割合は都市と比べてかなり高いんじゃなかろうかと思います。
・飲食店など自営業
鉄板焼きのお店が多く、家でずっとお店をやっている人の生活も感覚として分かります。チェーンではなく個人店。家族だけでやるかバイトを雇うかの規模。正社員みたいな働き方をする人を雇ったりはほとんどいない。あと飲食店以外ではサッカースクールや学習塾を自営でやってる人もいるなぁという印象。
ただ自営業でやっていくのも大変で、店をたたまなくてはいけなくなった人もいました。父方の実家は昔商店をしていたんですが、時代の波に逆らえずのちにコンビニに転換。叔父さん一家が経営し体調を崩してからは息子(自分から見れば従兄弟)が継いだんですが、色々厳しく続けられなかったらしい。
・サラリーマン
津山にいて一番イメージがつかなかったのは民間企業のサラリーマン。家の近くにはビルらしきものが1棟あるだけなので、スーツを着てビルで働くサラリーマンはテレビドラマの話。スーツ着ているのは市役所の人。
人口が少ないと業種の数も少ないし、企業自体の数が少ないとBtoBの企業はほぼ存在しないのかなと。
※※
人口規模が大体何人以上じゃないと維持できない業種というものを算定している資料がある。
https://www.mlit.go.jp/common/001042019.pdf%0A%0A
市=商圏ではないけど、この図にある業種と規模は中々実感と近いものがある。
例えば津山市は今人口が9万5千人くらいだが、その人口規模で維持が難しくなっている業種として、
・百貨店(人口275,000人で生存確率50%)
・映画館(人口87,500人で〜)
・大学(人口125,000で〜)
※3大都市圏除くの方の図
など。
百貨店はそもそもないし、進学する前まで何ヶ所かあったドラえもんやジブリを観に行った映画館は今はもう一つもない。
神奈川出身の妻に、「え、じゃあ映画観たくなったらどこに行くの?」と驚かれた。どこに行くんだろう。。多分車で1時間ちょっとの岡山市まで行くかと思うので、ちびっ子とアニメの映画を観に行くことが津山では一苦労しないとできない。
大学は美作大学が一つあるが、維持が厳しくなってきているという声を聞く。
※※
●教育について
幼稚園や小学校、中学校、高校は自転車15分圏内にあったこともありそんなに不便はしなかったです。市役所-津山駅-イオンの三角地帯内に住む人は似た感覚だと思うんですが、平成に市町村合併した旧加茂町地域などはまた違った実感があると思います。
・大学に対しての実感
島根県に初のスタバができた、みたいな話が以前面白おかしく取り上げられていたんですが、地域格差みたいな観点でみると笑えないところがあります。
(スタバなんて若かりし頃はなかったから、大学生になり、初めて行った時に「サイズはSMLだろう」と思い挑んだら、トールだグランデだと出鼻をくじかれよく分からず馬鹿でかいのを頼んでしまった苦い思い出がある。)
身近に大学がないあるのとないのとで進学に対する考えも全然違うと思います。
神奈川で妻やその周りの人と話すと大学の身近さが全然違っていたと思うことが多いです。高校の次に当たり前に大学がある感じ。ウチのばあちゃんが知っていたのは岡山大学と東京大学だけであり、この解像度の人は地元には結構いる。(地域のせいではなく時代のせいかも)
進学≒実家から離れる、になるため中々なハードルがあります。自分は進学校に通い周りも大学進学する中で、兄含め親類も大学に進学していたからハードルが低い方だったんですが、例えば浪人に対する「未知」な感じは大きかったです。
大学に入り関東の進学校に通っていた友人は予備校のことを「高校4年生」くらいな感覚で語っていてギャップを感じたのを覚えています。
そういった情報格差的なところはあるのですが、特に天才と言うわけではない人が、全て公立に通い本人の努力で有名大学に行けるだけの環境はあると思います。
最近の進学実績を見ても毎年京大、阪大に数人、岡山大学に30〜40名くらいは進学しており、かつてのイメージからそんなに変化がないです。
(令和6年東京芸大に受かっている人がいてビビる。というか、この年はかなり優秀なのでは、、)
あと、地域の成功パターンとして地方国立大の医学部に行き、医者になるみたいな進路があるんですが、これも毎年一定数いるよう。
大学だけで教育を評価するわけにはいかないと思うんですが、詳しくない人の実感はこんな感じであると思ってもらえると嬉しいです。あと、今はN高やらZEN大学やら面白そうな通信制の高校や大学も出てきたので地方民としては選択肢が増えていいんじゃないでしょうか。
と今回は仕事、教育について実感として書いてみましたが、今でも地元に住んでいる知人に聞いたりともうちょっと調べてまたまとめたいところ。
あと、文化編だとか歴史編だとか、最近の新規の動き編だとかも取り上げたいなぁと思いつつ、今回はこの辺で!津山市、いいところですよ!