#SFCスピリッツ の創造、草稿その2

 私はこうやって、ばーっと文章をかいてまとめるということを続けてきたんだなぁと思う。
https://note.mu/eto/n/n21cd00dc74f7
 私の自己紹介が目的ではないから、詳細まで説明することはしない。だけど、それがどのような時代的な意義があったのかを理解してもらう必要があるから、そこは詳細にならざるをえない。
 私が学部の1〜2年生のころに焦点をあてて話をするのは、やはりその時代が一番すごいことができたんだなとふりかえって思うから。
 おもえば、SFC ORFで、U20セッションというのをやった。Under 20の略で、20才以下限定のセッションである。20才以下で、ものすごい活動をしている人、たくさんいるんだよねぇ。
 昨日の文章をまとめると、どうなるだろうか。
 まず、自主ゼミ、勉強会を立ち上げよう、となる。相磯研、CGI勉強会がそれにあたる。後には、Wikiばな、Ruby会議、ニコニコ学会β、つくば横の会など、思えばずっと、学びの場を立ち上げていたように思う。
 次に、外に活動の場を見つけよう、となる。SFCの中のつながりは、濃かった。しかし、その外のつながりも、またもっと濃かった。ある意味当然である。外の人は、それぞれの大学から飛び出て活動している人なのだから、さらに濃いわけである。各自の自主性をひたすらに応援する場というのは大事である。それがあったからひたすらに伸びていけたのだと思う。
 注意。これをやるとまわりとの軋轢は生じる。大きくなる。1つの組織から出て活躍する人というのは、多くない。そこへの視点はそれなりに冷やかである。それはそういうもの。しょうがないのである。
 その上で、最重要は、未来のテーマを探すこと。私の場合は、インターネットであり、Webであり、Mosaicであり、CGIだった。PerlやRubyといった技術にも投資していた。投資したけど芽が出なかった技術もある。たとえば、VRMLだ。全てが芽がでることは重要ということではないが、賭けがあたらないことには、次につなげようがない。
 その後普及する技術を、いち早くキャッチし、外に広めるという活動を行ってきた。学部時代の重要な仕事は、こう表現できるだろう。
 このことを説明するためには、Web以前の時代を説明して理解してもらう必要があるため、かなり説明が難しい。だが、ここは説明のしどころである。すでにインターネットはあったが、Webはなかった時代。これはなかなかレアなのだが、これを説明しないと、技術ギャップがうまれている状況というのが理解できない。
 同じような状況は、他になにがあるだろうか。技術ギャップというと、技術に着目した状態になってしまうが、技術に限らない。
 思えば、自分自身は、その後、さまざまな技術ギャップを見落してきた。新しい技術への投資に失敗した、とも言いかえられるだろう。
 iモード、スマホ、DNN、Bitcoin、どれも比較的最初の段階に技術に着目し、基礎的な理解はしていたが、まっさきに飛びつくということはしなかった。基礎的な理解をしたら、まぁこんなもんだろうで追及しなかった。
 人間が追及できるドメインは少ない。自分は自分が追及できる領域で勝負するしかない。とはいえ、もうちょっとちゃんと未来を見とかないといけないのだなぁとは思った。
 最近の私の仕事は、こんな未来予測というか、未来ビジョン作りのような活動が多くなってきている。その中で、どんな未来像を描いて、自分で追及していくのかが問われている。
 理化学研究所 未来戦略室の仕事がまさにこれだった。そのときに学んだことがある。遠い未来の予想だけしてもだめってことだ。1〜2年後、2〜3年後の未来でもだめだが、とはいえ、それをふまえて地続きの予想をしなくてはいけないということだった。
 CGIの事例は、コマンドラインがユーザーインタフェースの中心だった時代から、GUIがインタフェースの中心にうつると言われていて、いやいやその予測は間違っていて、インタフェースの中心はWebページになるよ、とそう予測したことに重要な点がある。実際、この予測はあたった。問題は、よくあたりすぎて、その予測が当時の常識からすると意外だったことがすでに理解できなくなっていることだ。
 未来予測の困難な点はここにある。たとえばスマホの普及しかり。ここまで一般化してしまうと、スマホの普及が当たり前に思われてなかった時代、これが理解できなくなってしまう。
 というか、これは私自身にも言えることである。携帯電話が発達して、未来のコンピュータはこれが主になるということは予想していた。だが、iPhoneから発展したスマホがそれになると、またこれほどの発達度合になると、そこまでは読めなかった。やはりこれは大きな違いだったのだと思う。
 未来予測の困難な点というのを、実際にやってみて確認するしかないかなという気がする。

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