【日本三景と艦とサメ】マイルで行く! 京都・大阪旅行記録 1日目(移動編)
大阪は海遊館のジンベエザメ「海くん」が大海原へ帰り、新たな「海くん(襲名制)」が迎えられたようです。海に帰された「海くん」が健やかにいることを願います。帰されたとは言え記録装置がついていて、1ヶ月間ほど生態調査に役立てられるそう。ジンベエザメは絶滅の恐れがある生物のリスト(レッドリスト)にも指定されている種ですので、生態調査に関わられる関係各位の尽力が少しでもその危険を減らすことができるよう祈っています。
JALマイルの有効期限が切れるとのことで、例によって「どこかにマイル」で参ったのでその記録です。今回の行き先は大阪(伊丹)空港となりました。2024年9月8日から10日にかけて2泊3日でしたが、大阪に一人旅というのも微妙に思ったので、大阪を起点に日本海側へ回り天橋立と舞鶴に行き、最後に海遊館でジンベエザメを見る旅行計画を立てました。
おトクだったのか!?
いきなり妙な始まりで恐縮ですが、正直東京から大阪に飛行機で向かうのが体験としてかなり微妙だったので航空券のお得度合いを計算したいと思います。
「どこかにマイル」は7,000マイルで往復特典旅行券がもらえると言うものなのに対し、東京(HND)ー大阪(ITM)は空路で片道だいたい10,000円〜15,000円のようです。東海道新幹線指定席では片道14,920円。航空券は時価なので、仮に東海道新幹線と比べると、1マイルがおおよそで4.2円相当という結果になりました。もしJALカード100円利用で1マイルだとすると約4%還元、200円=1マイルでも約2%還元ということになりますね。クレカのポイントは100円=1ポイント=1円が多いので、そうして見るとかなりお得なのでは?
ただ、マイルの使い道としてお得かというと疑問が残るところ。国際航空券に引き換えることができれば4円相当なんてザラで、1マイル=12円とか17円とか相当とかまで引き上げることも可能と聞きます。
でもまぁ、そこは最小利用単位7,000マイルで使えて、それでいて4円相当になると考えると「どこかへマイル」はやっぱりかなり優秀。国際航空券だと片道7,500マイル(東京ーソウル)〜ということらしいので、使えるだけマイルを貯めるのにも一苦労。確かにロマンがあり、「陸マイラー」と呼ばれる方々がマイルを貯めようと頑張るのもわかりますが。10%還元が欲しいだけなら家電量販店で買い物でもすれば一発なのですが、日常の買い物の中で生まれた小さなお得を積み上げて引き換える「旅行」というのはわかりやすい贅沢です。わかりやすいのは良いこと。
結論、お得だったのでいいのですが、体験としては微妙でした。最近故あって新幹線によく乗るのですが、こうして飛行機の、特に普通席に乗ると新幹線に比べてめちゃくちゃ狭くてびっくりします。その上飛行機は乗るのに準備も必要だし、早めに空港に着いてないといけないし……市街地が遠いし……羽田や伊丹が市街地に近いと言っても、東京駅や新大阪駅には敵いません。というわけで、東京から大阪に行くのに飛行機乗るのはかなり大袈裟。でも、タダなので! タダなので何も問題はありません!
ついに手持ちのマイルが7,000マイルを切ってしまったので、もう飛行機に乗ることもないのかも知れない……いや、また貯め直すのもありですね。
今回の旅程
飛行機に対する愚痴から始まってしまいましたが、今回の旅程は次のような感じでした。
1日目 2024年9月8日(日)
10:30 羽田空港発→遅れにより10:39発
↓ JAL113便
11:35 伊丹空港着→遅れにより11:46着
↓ 大阪モノレール
12:06ごろ 蛍池駅着
↓ 阪急宝塚本線
12:30ごろ 大阪駅
大阪駅周辺で昼食
13:30ごろ 大阪駅発
↓ 東海道本線(京都線)
14:05ごろ 京都駅着
14:25 京都駅発
↓ 山陰本線(嵯峨野線)特急まいづる7号
16:01 東舞鶴駅着
舞鶴泊
ただ、これは飛行機の遅延によって急遽こう言った形になってしまったものでした。当初の予定は次のようだったのです。
10:30 羽田空港発
↓ JAL113
11:35 伊丹空港着
11:49 大阪空港駅発
↓ 大阪モノレール
12:03 蛍池駅発
↓ 阪急宝塚線急行
12:33 宝塚発
↓ 特急こうのとり9号
13:54 福知山発
↓ 特急はしだて5号
14:32 天橋立駅着
天橋立観光
↓ 京都丹後鉄道で西舞鶴駅、舞鶴線で東舞鶴駅へ
舞鶴泊
そう、当初の予定は天橋立に行く予定だったのだ! 元は1日目が移動&天橋立、2日目が舞鶴&移動、3日目が大阪海遊館という予定でした。そのために1日目の特急券は事前に買ってすらいましたが、わずか10分の遅れで乗れなくなり、1日目のアクティビティ開始時間(?)が14時半から16時までずれ込んだのは結構応えました。購入済の特急券の扱いが不明だったこともあり、購入済みの特急に乗れないとわかってからはとにかく一度JRの駅に向かうことを目的にしたので、結果的にこうならざるを得なかったという……まぁ電車に乗ること自体も好きだからいいんだけど。
前置きが非常に長くなりましたが振り返りと行きましょう。
そらをとぶ(1日目)(9:30ごろ)
普段(そんな頻繁に飛行機乗らないが)羽田空港に着くと大抵の場合さっさと保安検査場を抜けてパワーラウンジでコーヒー片手に読書でもして時間を潰すのですが(優雅!)、今回は羽田空港内を探検してみることにしました。というのも、羽田空港内に「羽田航空神社」なるものがあるということなので、参ってみることにしました。
構内案内図などだけで辿り着こう! ネットの情報には頼らず探し出してやる! という意気込みのおかげでうろうろしてしまいましたが、なんの飾り気もない「ビルの中です!」という細い廊下の先にこじんまりと鎮座していました。どうやら新橋にある一般財団法人日本航空協会(の前身たる帝国飛行協会)によって建立された航空神社の分霊だそう。「落ちない」ということで受験生のパワースポットになっているという逸話もあるそうな(飛行機も受検も落ちたら一大事)。私の前には制服に身を包んだ航空従事者と思われる方が熱心に祈られていたほか、一般参拝客と思しき方が私と入れ替わりに2組ほど参拝にいらしており、従事者以外からも信仰を集めていることが窺われます。旅路の安全を祈ってから小部屋を後にします。
廊下の先には航空神社と関係者以外立ち入り禁止の扉、歯科医院(!)、そして5階にある「THE HANEDA HOUSE」への直通エレベーターがあるのみ。そのままエレベーターに乗って5階へ向かいました。
「THE HANEDA HOUSE」に来るのは初めてではありませんが、2階出発フロアとは別世界のような静寂に包まれていて少し面食らいます。あの時も今も人がいない……。というか大半のテナントがやっていないようです。スタバだけはたくさんお客が入っていましたが、みんな黙々と自分の世界の中で、空港内とは思えない静けさ。どこかに似ていると思ったら、ラウンジもこんな感じだ。
伊丹空港着(11:46ごろ)
11:46到着と言っても、11:46に飛行機が停止したわけで、到着ロビーに着く頃には50分を過ぎているわけです。私はこの時点ではことに次第に気づいていなくて「さて……」とばかりにマップ(Apple Map)で経路検索を試しても予定の経路が出てこなくて「全くApple Mapは仕方ないな」くらいの気持ちでしたが、予めメモしておいた予定出発時刻を確認して動転してしまいました。そりゃ経路出ないわけだよ! もうその経路(11:49大阪空港駅発)間に合ってないもの!
で、到着ロビーから大阪空港駅に向かう間に調べながら、一旦大阪駅を目指すことにしました。もしも特急券を払い戻すなら、指定席特急券は出発時刻までに払い戻す必要があります。
大阪駅までの道中に見えてきた候補は3つ。
予め買っていた特急券を全部放棄して大阪空港ー天橋立の高速バスに乗る
宝塚ー福知山の特急券は放棄して、大阪空港ー福知山の高速バスに乗り、福知山から予定していた特急はしだて5号に乗る。
特急券を全部払い戻して予定を組み替える
移動し始めちゃったので1と2は消えちゃったんだけど(笑)
結局大阪駅に着いたのはいいんだけど切符売り場に並んでいる間に発車時刻を迎えました。でも払い戻せた。列のことを思って気を遣ってくれたのかな? とも思いましたが、払い戻し対応をしてくれた駅員さんに「東京戻ってからでも払い戻せましたか?」と聞いたところ「できますよ。2年間有効なので」という回答が……運休や遅延ならそうかもしれないけど乗り遅れでもそうなの? 運賃部分はそうでも指定席特急券部分は? 結局旅行を中断してまで即払い戻す必要があったのかなかったのかわからないままです。が、まぁ手数料はかかりましたが、切符が全て無価値になるよりよかったんだと思うしかないよね。
大阪駅周辺で昼食(13:00ごろ)
1日目の宿泊地は舞鶴なので、とりも直さずそこには向かわないとなりません。なので、次の京都ー東舞鶴切符を買ってから出発時間までに昼食にすることに。切符は京都駅で買ってもよかったんでしょうが、京都駅では改札を出る予定がないので、そういった場合の扱いがわからず予め買っておきました。さっき予定の特急に乗れなかったばっかりなので予め切符を買うことへの不安が膨らむ……。
鱧、美味しいですよね。私は関西に縁がないのであまり鱧を食べる機会はないのですが、特に鱧の天ぷらのふわふわの白身が最高です。「大阪といえば粉物!」と思いがちなのか、特にたこ焼き屋は行列ができてましたが、関西圏の夏といえばやはり鱧であるようです。夏に産卵をするから単に旬であるということと、内陸の盆地である京都に新鮮な魚を届けるために、生命力が強い魚である鱧が好まれたんだとか。
というわけで、大阪から京都に向かうこれからにふさわしく、土地のものを食べたという満足感と共に駅に戻り、一路舞鶴を目指します。
京都駅〜東舞鶴駅(14:25〜16:01)
今回鉄道を利用した旅程が多いので、経路をぜひ載せたいと思いました。しかしGoogleマップで経路図を作ろうとしても電車移動には対応していない模様。Apple Mapに至っては経由地を設定できないという有様。探したところ、こういったサービスに行き当たりました。
作成してみた路線図がこちらです。
やっぱ地図と路線を組み合わせられるのは大きいです。(遠回りをしたという)説得力が段違いですね!
と、紹介が遅くなりましたが今回の旅行にはアイドルホースメロディーレーンちゃんと共に向かいます。小さな牝馬としてJRA最少馬体重優勝記録を持ち、菊花賞でも最少体重出馬記録を更新しながらも5着入線というステイヤーの才を持つレーンちゃん。パドック解説で馬体重増減と共にインスタグラムフォロワー数の増減を読み上げられるなんてエピソードも持つアイドルホースです。私の推し馬であるタイトルホルダーの姉でもあります。
ところで、先ほどのキャプションにもありましたが、この列車は特急まいづると特急はしだてが連結して走ります。2つの特急は綾部駅まで連結して進み、特急まいづるは綾部駅から東舞鶴を目指して北東へ。特急はしだては綾部駅から西に向かって福知山駅を経由して天橋立へ向かいます。先の路線図を見比べてもらうと、綾部駅と福知山駅を結ぶ線があるのがわかるかと思いますが、特急はしだてはそこを渡って福知山駅へ向かうというわけ。そしてこの特急はしだて7号こそが私が乗れなかった特急はしだて5号の次の列車なのですね。時間を変更してこれに乗っていけば天橋立にはいけますが、到着予定は16:39! そこから観光して舞鶴入りするには時間がなさすぎる。せめて宿泊地が天橋立だったら……
先述の通り綾部駅で連結を解除したあと、特急まいづるは東舞鶴駅を目指すのですが、綾部駅でスイッチバックして進みます。行き別れた車両は左右ではなく前後に別れるわけ。誰も席を回転させなかったため、完全に後ろ向きに走る電車は少し面白かったです。
東舞鶴観光(その1)(16:00ごろ)
東舞鶴駅に到着した途端、「艦これ」のパネルがお出迎え。そう、ここは旧大日本帝国海軍の鎮守府があった土地。今でも海上自衛隊の舞鶴地方隊が基地を構えています。
舞鶴駅を抜け、宿を目指します。道中すごく雰囲気のある映画館を発見。時代を感じる匂いがする……
今回宿泊したのはホテル「アマービレ舞鶴」さん。玄関先に艦娘が? と思ったら艦これとは関係なく、舞鶴オリジナルのキャラクターとのこと。
通りを擬人化ってどういうこと!? と思ったのですが、異説もあるようです。ただ、「富士通(ふじどおり。FUJITSUではない)」に面したホテルにちゃんと置いてあるのを見ると、通りの擬人化という説が信憑性を帯びてきますね。記事中には「『艦これ』の4つの鎮守府の内、舞鶴にしかないものを押し出さないと。軍艦通り(通りに軍艦の名前がついている)があるのは舞鶴だけやからねぇ」(出典同上)とありますし。
ちなみに貼り付けられているQRコードはARアプリが起動して富士みなよちゃんをどこでも召喚して撮影ができるもの……だった模様。サ終したのかスキャンすると404エラーを吐く。剥がしておけばいいのに……
チェックインをそこそこに自転車を借りて舞鶴港へ向かいます!
海だーーーーーーーー!!
釣り客でかなり賑わっていました。しかし海と言っても四方を山に囲まれたすごい地形。見回しても海の先には山があり、眼前に広がる光景は湖でも見ているようです。これはまさに天然の良港。攻めるに難く守るに易かろうと察せられますね。
そして遠巻きに見える海上自衛隊の艦!
湾内を自転車で回って繋留される艦の方に向かいます。
掃海艇あいしまと補給艦ましゅうを見ることができました。掃海艇は機雷除去の任務に就き海上交通・通商の安全確保を行う船艇ですね。補給艦はその名の通りです。掃海艇あいしまも、補給艦ましゅうも東日本大震災の救助活動に参加している船。掃海艇は小回りを活かして行方不明者の捜索にあたったり、その大きさ(小ささ)を活かして沿岸部だけでなく河川を遡上して救援物資を届けるとか、そういう活躍をしたそうです。補給艦ましゅうには集中治療室や手術室など、高度な医療施設まで整っていて病院船としての役割もあるとか。すごい。
周辺には自衛隊の施設の他に観光施設「舞鶴赤レンガパーク」があります。自衛隊基地と観光施設が隣接してるの面白いなと思ったのですが、旧帝国海軍の施設が重要文化財として指定され観光地化しているので隣接しているのは必然でした。
軍港に来たらばカレーを食さねば! ということで「海望亭」にて先ほど見た掃海艇あいしまの認定を受けたレシピで作られる海自カレーをいただきました。「トッピング」と書かれたとんかつが、あたかも定食のように出てきたのにはぶったまげました。
ホテルに戻る際に「松栄館」前を通過。舞鶴鎮守府初代長官東郷平八郎をはじめ、旧海軍関係者が多く利用していた海軍御用達の老舗旅館だとか。ホテルアマービレにはここで夕飯を食べられるプランもあったのですが、天橋立から回ってきて何時に舞鶴入りするかわからなかったのでやめたんだよな……
つづく
というわけで京都・大阪旅行の1日目は移動でほとんど終わってしまいました。天橋立に16:40とか到着してたら時間もなくて大変なことになってたと思いますので、咄嗟に行き先を切り替えて本当に良かった。拍手。結果として2日目のスケジュールがだいぶ詰めつめになったのですが……。
その模様は次の2日目の記録で。お付き合いいただきありがとうございます。次の記録でお会いしましょう。
二日目の記録が増えました!