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白鵬の助言


大相撲の話。
先場所、大関の正代が5日目を終わって1勝4敗となった。この場所で負け越すと大関転落となる。
この一年余、正代は勝ち越し場所と負け越し場所を交互に繰り返している。実に,不甲斐ない大関であると言われ出した。
この場所も、周りからは、またか、の声が出始めていた。
ところがである。、翌日から7連勝して勝ち越しを決めてしまう。終わってみたら10勝5敗とし、大関の面目を保ってしまった。
なぜ6日目から!突然勝ち出したのか?
私はずっと不思議に思っていた。
すると、先日、そろそろ今場所が始まりそうなころ、たまたまつけていたテレビで、正代がインタビューされているシーンが流れた。

その中で、正代がその秘密を明かしていた。
なんと、先場所5日目が終わった日、元横綱の白鵬から助言があったという。
それは、
「もっと体を動かして汗をかけ。
土俵に上がる前も、ずっと体を動かしておけ。」というものだった。
それを聞いて正代は素直に、四股を踏んだり鉄砲を徹底的にやり汗をかいた。そして、土俵入り寸前まで体を動かし続けた。
実際の映像も画面に映されていた。
正代が出番待ちの通路のところ、観客席の真下にある待ち場で、しきりにジャンプし続けているのが見えた。これで、体にキレが出て、動きが良くなり本来の正代に戻った。

この時、思ったこと、その1。
白鵬がよくアドバイスしたもんだなぁということ。他の部屋の力士にアドバイスはなかなかできない様な気がしたので。
その2。
白鵬が現役最後の場所で優勝している。この時、14日目で正代と対戦した。その時の立ち会いのやり方に館内はどよめいた。なんと、白鵬は仕切り線のはるか後方、土俵際ギリギリまで下がって構えたのだ。それをみた正代は、行司の「ハッケヨイのこったのこった」の声を聞いても、どうしていいかわからないよオレ〜みたいな中途半端な立ち会いをした。それをみた白鵬はずっと立ち上がり自分の取りたいように相撲を取りあっさりと正代を押し出した。
この時は、白鵬への批判が殺到していたと思う。私も、なんだあれは、と呆れた。

これを勝手に私は深読みした。
次の日の千秋楽のために体力温存したかったのと、絶対に勝ちたかった。
そうしないと千秋楽に照ノ富士と決戦できないからだと。
確か、13日目まで、二人とも全勝で、この日、白鵬が正代に負けると千秋楽がかなりきつくなる。
だから、なんとしても勝ちたかったんじゃないか。
その結果があんな変な立ち会いになった。
なぜ?
白鵬はその時の正代の実力を認めていたんじゃないか?
もしかして、俺コイツに負けるかも?
と頭をよぎったんじゃないか。
だから、少しでも勝てる戦法で行きたかった。
膝の故障もあり、年齢的なこともあり、全勝優勝も掛かっている。おそらくこれが最後のチャンスじゃないか?
でも、千秋楽は絶頂期を迎えている照ノ富士だ。強い。
勝ちたい一心、正代の力を見た上での、苦肉の策が、土俵際まで下がって仕切る、ということになったのではないか。

そこで、また、先場所のところに話を戻します。

白鵬は、以前から正代の実力を見抜いていた。
そして、今の正代は彼の本来の姿ではないと思えた。だから、見るに見かねて助言した。

その結果、奇跡の7連勝を生んだ。

と、勝手にドラマを考えてみました。

そして、私が最も教訓として感じたのは、

「汗をかけ!」という言葉。

運動不足である、自分の体への警鐘と受け止めました(笑)

ということで、今日からまた、部屋筋トレ再開。(笑)

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