本が棚から落ちてきた。その1。
まん延防止等重点措置が発令されることを見越して、一昨日、大きな本屋に行った。
またしばらく引きこもることになると思った。
だから、その前に、たくさんの本を眺めておきたかった。
我が家から一番近い大きい本屋は、多摩センターにある丸善です。
ここの文芸書の棚は、一日中見ていられると思うほど、充実している。
何しろ本棚の背が高い。
まるで図書館のようだ。
メイン通路から文芸書の棚に入り込む。
左右に居並ぶ本本本!
本の無限トンネルのような空間だ。
心はルンルン気分である。
いまどきの本屋さんは、本来は背表紙が見えるように並べる棚でも、手に取りやすい中段だけ面出しで並べていることが多い。
この面出しの表紙だけ見て歩くだけで楽しい。
買わなくても、読めなくても、気分は浮かれてくる。気になった本は、ひょいっと手に取り表紙をめくり、パラパラパラ。
おっ!とか、わぁ!とか、むむっ!とかなる。
たまりません。
夢中で本の表紙と背表紙を見て、ゆっくりカニ歩きしてました。
4列目ぐらいを過ぎたあたりで、自分から見て左後ろの棚から本がバサっと一冊落ちました。
私はとっさに前を向いたまましゃがみこみ、後ろ手のまま本を拾い棚に戻そうとしました。
その動作中に、そっちの棚(私からすれば背中側の棚)の前を歩いていた人が振り返り、「あっすみません、私のどこかに触れて落としたみたいですね」という動作をし、動こうとした。
それを左手と目だけで「あっいいです、僕やりますから」的な押さえ込んだ。
僕はいままで見ていた棚を見たまま、本を棚に戻した。
しかし、適当に置いてしまうのも良くないと思い、振り返った書名を確認して、同じ書名の面出しの本の前にそっと戻した。
その時チラッと、
「文章術」という文字が見えてしまった。
えっ!
一瞬、戻した本の中を開こうとしてしまった。
ブルブルブルブルっと首を振って本の表紙を押さえ込むように元に戻した。
(もうお前は文章の本を買ってはいかん!いったい何冊読んだと思っているんだ。いい加減にしろ!いかんいかんいかん!)
と、胸中で葛藤しながら、そこから離れた。
その後、欲しかった本2冊を見つけ出し、伊丹の本屋の店主がすすめるエッセイも買うことにした。
そこでレジに行くはずだった。
ところが足が勝手に文章術の棚に戻っていく。
パラパラパラパラと先ほどの本めくりだした。
うむむむぅ。
ムズムズムズ、、、。
病気が出始めているぅ、、、
文章術の本を見つけると買わずにいられない病。
◯✖️▲□、、、
そのあとの記憶がない。
レジを済ますと、バッグの中には4冊の本があった。
あ〜あ、また買っちゃったよぉ〜
まぁ、なんか他に金のかかる趣味があるわけじゃなし、贅沢もしてないんだからいいじゃないか、とかなんとか、自分を、説得しながら車を運転して帰路につきましたとさ。
本が棚から落ちてきたから買った本。
果たしてよかったのだろうか?
(笑)
超衝動買い本はこれ(笑)
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