心に苗木を植えること 西粟倉村ラーニングジャーニー(2023年8月3日号)
こんにちは、ETIC.の町田です。
きょうも暑いですね…!日中は40℃近くなり、とても驚いています。
アイスは一日一個までと決めているのですが、誘惑に負けてしまいそうです。
さて先日は、日差し和らぐ森の村、西粟倉村へ行ってきました。
そこで行われたラーニングジャーニーと、参加者のみなさんから届いた喜びの声をご紹介します。
西粟倉村ラーニングジャーニーとは
岡山県西粟倉村は、面積の約95%を山林が占める、人口1,356人の小さな村です。
「地方創生のフロントランナー」として全国から注目を集めているこの村では、
ローカルベンチャーが次々と生まれ、村内企業約50社あわせての売り上げは20億円に達しています。
その社会経済システムのヒントを学ぶべく、今回はソーシャルビジネスやNPOのマネジメント層のみなさん18人を対象に、西粟倉村ラーニングジャーニーを開催しました。
2泊3日のプログラムでは、生態系づくりに民間の立場から取り組むエーゼログループの皆さんのガイドのもと、西粟倉村を五感で体感し、対話するセッションが行われました。
百年の森林を想う
ラーニングジャーニーの要としてお話があったのが、西粟倉村の「百年の森林構想」。
山林の85%が人工林の西粟倉村では、過疎化がすすみ、林業が衰退し、間伐が行われなくなった背景があります。
2008年に掲げた「百年の森林構想」では、「50年前に将来の子どもや孫のために植えた木を、立派な100年の森に育てていく」という使命を持って、村全体で未来の森づくりに取り組んでいます。
セッションの中では、エーゼログループの西岡さんや羽田さんにガイドをいただきながら、実際の取り組みについてお話を伺いました。
現在森の所有者のほとんどがこの百年の森林構想に加入し、山の管理を役場にあずけていて、効率的な森林管理を行うことができているそうです。
ですがそこに至るまでには、アナログで一軒一軒所有者のもとへ訪問し、直接丁寧に対話をして、村全体で少しずつこの構想を育てていたことをお聞きしました。
地域にある自然資本を使い、育てながら、どのように未来へつないでいくのかということについて、日々村のみなさんと対話をして懸命に取り組む姿に、胸が熱くなりました。
また代表の牧さんをはじめ、村役場の萩原さん、モンテッソーリ教育の岡野さん、むlabo(むらぼ)の秋山さんとのトークセッションをとおして、
参加者自身の仕事や活動に対する新たな洞察やアイデアを得る機会となりました。
実際に、参加者のみなさんから届いた喜びの声を、いくつかご紹介します。
参加者の声
・社会を良くしたいと考え行動する人たちの様々な想いや価値観、世界観に触れ、それぞれのアプローチで、実現に向けて歩みを進めていくことの大切さを学びました。
・西粟倉村の取り組みを継続している方々、志を持った多くの方との交流は、自分自身にとっては非日常といえる価値に溢れ、多くを学ぶ貴重な機会となりました。
自社の取り組みや在り方を考える、素晴らしい時間でした。
・森をつくるだけでなく、この森を訪れたひとが、心に苗木を植える場所だと思いました。
・自然の中で足るを知り、その限りの中で生きることの尊さ、美しさ、難しさ、厳しさを学びました。
・自分自身の組織を、「未来へのワクワク感が充満している組織」にしていきたいと思いました。
組織、個人、それぞれにとって心地よい成長戦略を見つけ、成長しつづけていきたいです。
今回驚いたのが、西粟倉村で活動されているみなさん全員が「未来の森林(もり)」「子どもたちのために」ということばを自然と使っていたこと。
立場や領域も異なる方々の根っこの部分には、未来をみつめる熱い想いが感じられて、共につくりあげることの意志と願いに心動かされた3日間でした。
ETIC.は引き続き、変革の現場にいどむ機会を通して、アントレプレナーシップ溢れる人材を育むサポートを行っています。
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