組織の健康診断-自主経営組織への移行で私たちの意識はどう変わったのか?-
※ETIC. Letter 2022年5月25日号より転載
昨年6月に経営体制を変えます!とお伝えしてから、1年が経とうとしています。「その後どうですか?」と聞いていただくことも多いので、今回は、私たちが組織の「健康診断」のためにスタッフに取っているアンケートの結果から、変化をみなさんと共有してみたいと思います。
ETIC.では、組織変革プロセス指標「オカピ」というサービスを使って、スタッフが組織について今感じていることを確認しています。グラフは、「変革の取り組みの現状をどう感じているか?」の推移です。現状では、「前に進めている」と感じるスタッフが多くを占める状況になってきているようです。
このアンケートでは、『結果の質』と『エンゲージメント』についても細かく扱っています。前者では、人・事業・社会のそれぞれの観点から、「成果を生み出せていると感じているか?」、後者では、「自分が組織に対して貢献・適合できていると感じるか?」「仲間意識を持っているか?」という点に答えてもらいました。
実は、どの項目もすべて、体制変更の直後には、数字が悪化しました。文化・ルールの変更も進めながらの試行錯誤であったし、不安や戸惑いも数字に表れたのだとも思います。1年経ち、ようやく未成熟な自分たちにも慣れ、「自分の意識が変わった」と口にするスタッフも増えてきました。単純に上司がいないフラットな組織に変わっただけではなく、これまでの人事評価や社内の仕組み・ルールも自分たちで再設計していくようなプロセスを進めてきました。
まだかなり道半ばですが、その中で、「誰も決めてくれないんだ」という実感とともに、主体性が徐々に高まり、経営的視点を持とうという意識が芽生えつつある、という変化を感じています。
結果的に、現在は、1つの項目を除き、すべての項目が旧体制のときの評価を上回るような状態になってきました。唯一下がっているのは、「仲間意識」です。これは、体制変更だけでなくコロナによるリモート勤務へのシフトが大きな要因かもしれません。会えない環境の中で、どう仲間とつながっていくのか。もちろん他にも課題は山積みですが、ここは特にこれから工夫していきたいポイントです。まだまだ試行錯誤が続いていくので、是非みなさんの組織の話も聞かせてください!お互い情報交換しながら、前に進んでいけたらと思います。
【関連情報】
●ちなみに…関係構築の工夫の1つととして、1泊2日でスタッフが集まる「ギャザリング」を実施しました。(宿泊型は15年ぶりの実施でした)
●組織体制・経営体制の変更について
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※この記事はNPO法人ETIC.が発行するニュースレター「ETIC. Letter」からの転載です。
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