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⑤マルマラ海でパキスタン式BBQ

今回、移民街を紹介するにあたり、どうしても外せない国がありました。私のことをご存知の方は、

「ああ、あの国ね!」

と即答できるかと思います。ご推測の通り、その国とはパキスタンです。

私が、このnoteを書き始めた時、パキスタン料理について書きました。北関東のパキスタン料理店を散策したかったからです。それからというもの、パキスタン人のコミュニティにどっぷり浸かり、上記のYouTubeサイト「パキスタンチャンネル」まで立ち上げるに至りました。なので、イスタンブールを調べた時に、パキスタン人コミュニティがあると知った時には、狂喜乱舞しました。(笑)

今回、イスタンブールに行く前に日本に住むパキスタン人の友人ハフェズ・シャムスさん(リンク先のエピソード1の主役)に頼み、一人仲の良い人を紹介していただきました。

アティーフさんと2ショット

アティーフ・バットさんは、イスタンブールでジャーナリストをしながら、いわゆる日本でよく見かける南アジア系の食材を扱ったハラールショップを営んでいる方です。

アティーフさんが経営する食材店兼オフィス
店内には、日本のハラールショップで見慣れたものが一杯!

店の雰囲気は、東京にある所狭しと食材が並んだハラールショップというよりは、スペースを大きく扱った北関東の店に似ていました。食材は、見慣れたものばかりだったので、イスタンブールにいながらも、懐かしい雰囲気に浸りました。

クムカプ地区の有名なシーフードレストラン街

イスタンブールに行く前、パキスタンやバングラデシュの店がクムカプ地区周辺にあったので、その辺りに彼の店もあるかと思っていました。

バングラな感じです
明らかにバングラデシュが先にある
アジアンの表記の店は、南アジアの時もあれば中央アジアの時もあるが、ここは明らか

実際、クムカプのシーフードレストランエリアの少し西側を歩くと、ちょっと寂れた雰囲気になり、そこに上記の写真のようなパキスタン・バングラデシュ系のレストランや食材店が点在していました。しかし、どうやらこちらのエリアの店は、バングラデシュ色が強い雰囲気でした。

パキスタン料理の店。その奥には、トルコでは珍しいセネガル料理が!
アティーフさんの店とは、別の食材店
トルコもパキスタンも自国の国旗を大事にしています

一方、様々な移民が集まるユスフパシャの近くを歩くと、南アジア系の店は、パキスタン人の店のみでした。主に東アフリカやアラブ系の店が多い中、文化的に少し距離のあるパキスタンのコミュニティがあることで、この街に多様な国際的な彩りを与えています。場所は、ユスフパシャからアクサライ駅へ向かい、さらに駅を越えて少し奥に入ったあたりです。

アティーフさんが懇意にしているレストラン

撮影をするのが分かっていたアティーフさんが、まず紹介してくれた店は、近所の友人のパキスタン料理店「HURAM」。米国のインド・パキスタン料理店などでよく見る料理が並べられているカフェテリアタイプ。

カフェテリアタイプは、日本ではあまり見かけないですね

このように選んだ料理が、レジの横に並び注文を受けたら、温めて提供するというタイプの店です。

どーん!さあ食べて!とアティーフさん。もちろん奢られてしまいます!(笑)
トルコもバスマティライスは食べないので、日本同様輸入米です

料理は、どれも食べ慣れたビリヤニやムルグチャナ、キーマなどの定番メニュー。北関東でいつも食べている料理なので、今回の旅で唯一「珍しい」ではなく「いつもの」料理でした。

パキスタン料理に詳しくない方は、「いつもの」と言われても分からないと思いますので、上記の私の記事を参考に読んでいたたでけると嬉しいです。

記念写真はパキスタン人と集まると定番です!

具体的にパキスタン人たちが、どのような仕事をこのイスタンブールでしているかというと、私が会った人たちの中では食品や車の部品などの貿易関係がメインのようでした。この日も、モンテネグロで食品工場を営むパキスタン人の方が、アティーフさんとの取引でこの場に居合わせていました。

このレストランで突然BBQの提案が!

さて、パキスタン人のおもてなし「ホスピタリティ」は、こんなものでは、終わりません。さすが、ハフェズ・シャムスさんの友人!

この日突然、夜にBBQパーティがあるから来なさいと素敵なサプライズ!こういうことは、日本にいるパキスタン人たちと一緒にいても日常茶飯事ですので、どこにいてもパキスタン人のホスピタリティに変わりがないんだなあと、とても嬉しくニヤついてしまいました。

地下鉄イェニカプ駅の近くのマルマラ海沿いの公園

実は、この日が初日の撮影でした。特にダウミやスタッフ2人は、トルコをまだほとんど見てないのに、いきなりこんなローカルな公園(車じゃないといけないような不便な場所で、観光客は皆無!)にやってきて、パキスタンスタイルのBBQって多分かなり困惑していたと思います。3人は、正直そんなに乗り気じゃなかった。

となりがガソリンスタンドだけど、BBQ出来る!

「男性ばかりのチキン BBQパーティでしょ?」

ダウミは、トルコに来てすぐということもあり疲れ気味。それもあってか、ちょっと乗り気じゃない感じでした。しかし…

なんとそのご家族も一緒。男女別々でしたがダウミは両方を楽しんでました
後半戦は、遊具で一緒になって遊んでた。撮影もオッケーなご家族でした。

日本のパキスタンコミュニティでは、いつも室内で食事とかが多かったり、政治的な集まりが多いので、必然的に私は男性ばかり。なので、こういうシチュエーションはとても新鮮でした。ダウミも、めちゃ上がってました!

黙々と大漁のBBQチキンを焼く

さらに、このチキンが何気に凄まじく美味しかったのです。なんだか、やけにジューシーで、スパイスの味付けもパーフェクト!レモンをかけるとまた、味変が嬉しい絶品BBQだったのです。

やっぱり料理は一工夫が大事!あとトルコ産の野菜が美味い!

あとで、作り方を見ていたら、スパイスでマリネートされたチキンにオイルやレモンを塗っていました。だから、こんなにジューシーで一味違うのか!と納得です。あと、一緒に焼いた野菜類もめちゃ美味い。地中海の陽を浴びたトルコの野菜は、本当に美味しいんです!

結果、めちゃくちゃ楽しいBBQパーティとなり、素敵な時間を過ごせました。ハフェズさん、アティーフさん、そしてイスタンブールのパキスタンのみなさま、ありがとうございました。

PAKISTAN ZINDABAD🇵🇰です!

このエピソードの最後はこんな感じになると思います

※扉の写真は、マルマラ海ですが、パキスタン人コミュニティとは関係ありません。なんとなくイメージですw

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Hiro Kay(比呂啓)
カフェ・バグダッドさんが提案された「世界を知るための10皿」という企画に乗り、様々な国の料理を取り上げていきます。料理を通じて、移民の方々や、聞きなれない国に親しみをもってもらいたいと考えてます。今後はYouTube「世界のエスニックタウン」と連携した企画をアップしていきます。