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ニッポン移民の町ツアー【第8回 東京都豊島区大塚パート2🇨🇳🇲🇲🇻🇳🇹🇭🇲🇾🇸🇬🇳🇵🇵🇭🇹🇼】 アジア各国の麺を知るための10皿
大塚がまた面白くなってきた!
前回、2年くらい前にミャンマーの店が増えている話をしましたが、あれからさらにミャンマー新店が続々オープン。さらにハラールの店やベトナム、中国の店も増えております。
2年前にこれ書いた後は、こんなオファーもあり桂さんと森崎さんを案内するという大役をやらせていただきました。普段の仕事と逆の立場というのも楽しい経験でした。
【見逃し配信スタート】
— 森崎ウィンSTAFF (@staff_win) June 8, 2023
📺BSフジ「日本全国〜桂宮治の #街ノミネート〜」 # 24大塚編
第二のリトルヤンゴン、大塚に終始ハイテンション😄🇲🇲#TVer ご視聴はこちらhttps://t.co/Ydy02Uaj1q
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是非、ご覧ください‼️👀@machinominate pic.twitter.com/CKjqnSwoqg
FOD に加入されてる方はまだ見れるっぽいので、是非そちらも!カレー細胞さんも出演してますよ。
で、今回、これを書くきっかけとなったのは、大塚でなんとも美味しいラグメンに10月初めに出会ったからです。そんなわけで、急遽パート2を書くことに決めました。でも、ウイグルで書くのは難しいし、ミャンマーをもう一回やるのも微妙だし。それで麺紀行というのを思い立ちました。数えると10の国や地域の麺を大塚だけで食べられるではないですか!!
そういうわけで「移民の街ツアー」と「10皿シリーズ」を足した贅沢な内容?となり情報量過多(2万文字を越えてます!)となっております。お付き合いくださいませ。
途中飽きても、最後の10皿目の「大塚で50年の台湾・中国料理店」だけは、ご覧いただきたいです。よろしくお願いいたします。
①ラグメン(新疆ウイグル自治区🇨🇳)
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大塚の南口の大通り沿いに、都営住宅の下にラーメン屋や飲食店が並ぶエリアがあります。以前から、この辺りの店は気になっていたのですが、突如そこにハラールの新疆ウイグル料理の店が出来るとXに情報が流れてきました。しかも、その日オープンで、私は仕事が思ったほど早く終わったのです。
そんなの、行くしかないじゃない!
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というわけで、出来立ての店の中でメニューを見ると様々なラグメンが並んでいました。でも、よく見ると麺がきしめんっぽい。あれ、ダーバンジーもラグメン扱いになっている?
本場では、食べたことない私ですが、上記の5年前にあるリンクのように色々と食べ歩きました。基本、ラグメンとは、手延べうどんでコシのあるものというのが私の理解で、どういう物かは分かったつもりでいました。
だから、この店のものは、ラグマン風で本場じゃないのかなあ…と思い、ちょっとしょんぼり。しかし….
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なにこれ!超美味いんですけど!
炒め具合もニンニクやニラが効いていて、味付けや炒め具合も凄まじく好み。一般的なラグメンの麺ではない上、炒めラグメンなのでウイグル料理というよりは、かなり中国に寄せている気がする。
で、それ以上に、とにかくこの羊肉が素晴らしい美味さなのです!
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しっかりマリネされた羊肉炒めがかなり主張してきているにも関わらず、野菜や麺のしっかりした強火炒め具合が見事に調和。肉の分量も麺の量もガチ中華ならではのボリュームですが、モリモリ食べ続けてしまいました。
というわけで、ウイグル風な麺料理としてかなりの極みということで、私のハートを鷲掴みにしてしまったのです。
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実際に、この店の売りは羊肉。定番の羊串焼きも、味つけ、食感が堪りませんでした!他にも様々な羊肉の料理がありますが、これらもまた味付けや処理の仕方なども違い、その料理のヴァリエーションには驚かされた次第!
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さてラグメンに戻ります。こちらは、上からあんかけのように具材をかけるタイプのラグメン。本来のウイグル料理は、こちらが正統派なラグメンかと思います。と言っても、こちらの麺も同じきしめんタイプです。
そして、先ほどの炒めよりも、味付けが何気に辛いです。あと肉のマリネが違うのか調理の違いなのか、そこまでの感動はなかったです。具沢山で美味しいですけど、先ほどの炒めに一票ですね。
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なので違う炒めにしてみました。こちらは、具材にセロリやトマトがあって、ちょっと違う方向性の味でした。これはこれで美味しいです。しかし、やはり店おすすめの強火炒めには、かないませんでした。
この店、他にも魅力的な料理がたくさんあり、羊肉料理がとにかく美味いです!今回の2万文字にも及ぶnoteを書く私の原動力になった店なので、是非、色々試してみてください。絶対後悔しないと思う!
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②ハーラー麺(河南省🇨🇳)
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続いてこちら!南口を出て、まっすぐ商店街に入っていくと、各国料理がいくつか集まるエリアがあります。そこに誕生したのが、河南省名物の押し出し式のハーラー麺が売りの店。
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店に入るとそのハーラー麺の説明が中国語で書かれていました。
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メニューを見るとこんな感じ。まだ少し暑い時期だったので、冷やしにしてみました。
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まず写真とちょっと違い、具がちょっと少ないのが残念。味付けとしては、辛そうに見えますが意外にあっさりだったので、辛味を入れて食べました。
麺がほとんどなので好みは分かれるところ。麺を冷やしにしたことで独特のコシのようなものがありました。食べて思ったのはウイグル料理店でしっかりと手打ちしているラグメンに似てるなと。
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この時は、麺よりもスープにコクがあってとても美味しいと感じました。この出汁を使ったラーメンだったらさぞかし美味しいに違いない!
ということで…
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ラム肉ラーメンを食べにまたやってきました。先にこっちを食べるべきだったのでしょう。というのも冷やしにしたので、せっかくのハーラー麺が締まり、本来のハーラー麺の独特の食感をなくしていた気がしたからです。
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こちらのラーメンでは、その特徴である表面のざらりとした感じ(味がのりやすい)や、讃岐うどんのようなコシとは違うモッチリ感を楽しめることが出来ました。押し出した麺を直接茹でているようです。辛さは、ほどほどです。スープは、冷やしについて来たものの方が、濃いめでコクがあったと思います。でも、このスープでもその味わいは健在です。
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で、今回、奥に座ったら、なんか自分でサーブするオカズコーナーがあって、こんな張り紙が!
煮込み料理があって、自分で追加料金で食べることができるオプションです。このハーラー麺、なんか具材が少ないなと感じていた想い。それは、この煮込みを食べなかったからでは?!
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というわけでもう一度(笑)、この具材と麺の両方を楽しみたいと、焼きハーラー麺で、具材も食べることに決めました。
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鶏もみじ5本と揚げ卵。値段はかなり良心的です。ただ、そんなに私、もみじ好きな方ではないので、5本はちょっと多かった。(1本はない)
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で、今回の焼きに関しては、具材にキクラゲが入っていて、やや他より具が多い印象。さらにこのオプション二つをつけたので満足でした。
でも、やはりこの麺の特徴を楽しむには、スープのラーメンが良いと思いました。それにオプションつけて是非、食べてみてください。
③ミャンマーの麺料理いろいろ(ミャンマー🇲🇲)
さて、ちょっと羊味でお腹一杯になってきたので、この大塚で最も活発に店が誕生しているミャンマーの飲食店をのぞいてみることにします。とはいえ、2年前に一度書いているので、今回は、その時になかった新店のみで様々な種類の麺を食べてみようと思います。
そうしないといつまで立ってもミャンマーの麺ばかり食べていくことになるので…
ヤナン
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まずは、こちらヤナンという店です。北口を出て、繁華街の通りをしばらく歩き、ファミマのある交差点を左に曲がると風俗店が集まるエリアがあります。その1個入った交差点にこの店はあります。
2024年7月オープンだそうです。
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麺類のメニューは、こんな感じ。モヒンガーは、ミャンマーを代表する麺料理。これは、私結構色々な店で食べているので、あまり食べ慣れていないものにしてみます。ということで、ここではメニュー2つ目にあるオンノ・カウスェーにしました。
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ココナッツミルクの麺で、何度か食べたことはありましたが、今まで一番美味しく感じました。初めて食べたのは、ニューヨークのミャンマー料理店で食べた時は、なんかもっとドロっとして油も多い印象でした。
こちらは、日本のラーメンのようなスープになっていて、爽やかでコクがあります。
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やはり最近のミャンマー料理は洗練されてきてるんでしょう。ココナッツ味をしっかり感じながらも上品な味わい。具材も結構入っていて、食感も色々。鶏肉も味付けされており、様々な味わいを楽しめる逸品でした。
シュエ リー
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続いて、先ほどの繁華街を今度は、右に曲がると店が少なく寂しい感じのエリアなのですが、そこにシュエ リーというアジア料理の店がありました。昔は、大きめの中華料理の店があったところ。店は、1ヶ月前(2024年9月)に出来たばかりだそうです。
メインは、ミャンマー料理のようでしたが、タイ料理などもメニューにあります。メジャーなタイ料理をメニューにいれることは、日本のミャンマー料理店アルアルです。
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店の作りは、今風でとてもおしゃれな雰囲気。私が訪れた時、お客は若いミャンマー女性ばかりでした。
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メニューはQRコードで、麺コーナーはこんな感じ。チェーオーとは、ビーフンのスープ麺のことを指します。鶏ガラベースのスープに具材には野菜や肉団子が入っているシンプルでヘルシーとも言える麺料理です。
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具沢山でかなり嬉しい限り!臓物、豆腐、血の塊、フィッシュボール、ウズラの卵、ほうれん草が入っています。具材を色々楽しむのは、ミャンマーの麺料理の基本なんでしょうかね。
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これ、すごく美味しいです!
優しい甘味を感じるスープは、雑味もクドさもなく、とても上品な味わい。ニンニクもほどよく効いています。肉団子の味付けがとてもよいので、次回行ったらこの団子大盛りにします。(オプションで出来ます!)
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後、とてつもなく辛い調味料がついてきました。美味しいけど、全部入れたら多分大変な代物になります。かなり残してしまった申し訳ない…
とにかく、この麺料理はかなりレベルが高いです。雰囲気も良いので、今後もリピーターは増えるんじゃないでしょうか?引き続き他の料理も食べてみたいと思いました。
SHWE YAN
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さて、今度は、ちょっと怪しげな一角。北口の繁華街の横にある高架沿いの側道路地のエリアです。いくつもの風俗店の入口があり、そのど真ん中に、この2つのミャンマー料理・カラオケの店がオープンしていました。
看板の後ろを見るとこのビルも、風俗店が入居するビルだというのが見てとれるかと思います。そのうちの一つ2024年8月にオープンしたSHWE YANという店にまずは入ってみました。
風俗店に入って行く客と勘違いされながら、エレベーターに乗って3階へ。
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違う階を押すと「リアルな日常」が見えてしまうので、注意しながら3階を押しました。場所的に、ちょっとクラブっぽいバーかと思いきや…
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写真にあるように結構普通な居酒屋風店内。入ってしまえばちょっと安心。
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と思いきや、メニューは少し不安(笑)
日本語メニューは、私が行った時はまだなかったので、店の人にどんな料理か聞くしかなです。でもご安心あれ、店の方は日本語とても上手で、しかもめちゃフレンドリーでした。
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早速、こちらの麺を注文。チャーゼンチェという春雨ヌードルです。スープが赤いので、かなり辛いかと思いきや、以外にあっさり目でさっぱりした味わいでした。冷やし麺なのかな。熱くはなかったです。
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ただ、やや油多めなので、スープは全部飲み干せませんでしたが、
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具沢山なのがとても楽しい麺料理です。お麩っぽいものやキクラゲなど、色々な食感を楽しめます。
この店は、店員の方がとてもフレンドリーなので、入口とメニューの障壁を越えれば、日本人も居心地よく食事を楽しめる店です。カラオケは、食事をすれば無料だそうです。
ヤウンニー
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続いて上の4階にある店に行ってみましょう。ヤウンニーという店です。
こちらは、2024年4月オープンだそうです。同じくカラオケとレストランという形態です。
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入口は閉まっていますが、営業中とあります。ちょっと入りにくい雰囲気。でも、3階の店が思った以上に良かったので、躊躇なくドアを開けました。
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3階とまったく同じ間取りですが、やや暗めでミラーボール的なライトが部屋を照らしていました。ややパーティ感がある感じの店です。
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メニューは、なんかカッコイイです。あと、やはり特徴的なのは、ミャンマーだけでなく、タイの国旗も主張している所です。
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メニューに日本語が書いてありませんが、英語があるので3階の店より分かりやすいです。そして、写真も綺麗で、料理もかなりヴァラエティーに富んでいる気がしました。パッと見で、タイとミャンマー半々くらいなメニュー構成。カチンやカレンの料理なども書かれていて興味深いです。
麺ものは、ナンジートゥッやチェーオー、タイのトムヤムラーメンなどがありました。チェーオーは食べているので、ナンジートゥッにします。ナンジーは太い麺、トゥッはサラダや和え物の意味です。
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かなりシンプルな和え物的な麺料理ですが、私この料理大好きなのです。
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こんな感じで、野菜やチキンが混ざり合っているのが見えますでしょうか?ただ、この店のものは、このソースの絡みつき具合がちょっと少なめです。豆粉が少なめなのかな。
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せっかくなので、写真を頼りにマトンの和え物も頼みました。そしたら、ラペットゥ(お茶の葉サラダ)らしきものが出てきた!と思ったら、よく見ると乾燥マトンジャーキーぽいものが、混ざっていて、なかなかの美味。ただ、ちょっと塩辛い…
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飲まないと難しい料理でしたので、途中でチャンビールをいただきました。
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飲んだら歌いたくなったので、カラオケをお願いするとミャンマーのカラオケシステムが出てきました。ひと昔前の日本の曲しかないのが、昭和世代には懐かしい限り!レーザーディスクカラオケを思い出しましたw
沢田研二を思いっきり歌ったので、帰りました。
Sakura +S9 大塚店
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さて、風俗ビルに先兵隊のようにミャンマー料理店を作ったのが、2年前に訪れた左の看板のローヤルカラオケ。風俗ビルの中にあったのが衝撃的でしたが、先ほどの場所よりも入りやすいので、このビルは、もはや躊躇なく入れます。
で、その2つ下の4階に1年くらい前に誕生したのが、こちらのSakura +S9の大塚店です。高田馬場にもある店の兄弟店のようです。
ネット情報によると、高田馬場の店を仕切る方の母親がやっているとのことです。この日も、その方らしき人が料理を作ってくださいました。
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さてメニューを見ると、メニューが豊富。しかも麺料理だけのページがありました。
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さらに、炒め&揚げのセクションに2種類の麺。
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さらにサラダセクションにも1品麺料理があります。その数14品!麺が好きな国なんだなあと改めて思いました。
悩んだ挙句、野菜が多そうで「揚げラーメン」と書かれたカウスェーチョウーという料理を頼んでみることにしました。
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出てきたのは、焼きそばでした。どんな揚げ麺が出てくるかドキドキしていたので、ちょっと残念w
食べて見ると日本や中国の焼きそばとは、まったく違うお味!ソースではなく、あっさり目のミャンマーの醤油か何かでしょうか?ちょっとあっさり過ぎる気がしたので、辛いソースをお願いすると、サラダと一緒に食べるものだと言われました。確かにサラダには、辛いソースがかかっているので、和えて食べたら良い感じになりました。
まあ、野菜も具沢山だし、量も多く値段もお手頃なので満足です。とにかくこれだけ沢山のミャンマーの麺料理を出す店は、大塚ではここしかないと思うので、是非色々試してみてください。
テッテッユァ2
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最後に訪れたのは、2年前の記事に書いたカラオケレストラン「テッテッユァ」の2号店です。大塚駅北口の繁華街の終わり辺りにあります。
2024年7月にオープンしたようです。
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メニューを見るとランチは、かなりお得な感じです。
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ランチでないメニューを見ると、そんなにお値段行かないようです。麺料理は7品。問題は、全部やさしく日本語に噛み砕いているので、麺料理の向こうの言葉での名前が分かりません。ミャンマー料理初心者にとって嬉しい配慮です。
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その中でも、ミャンマー風スープ(素麺付き)に興味を持ちました。これ、いわゆるモヒンガーなんですが、この店のものは写真のように麺を別にして提供しているのです。ミャンマーでもこういう風にして提供する店あるんでしょうか?
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モヒンガーは、ミャンマーを代表する国民的料理。ちょっとドロっとした旨みたっぷりのナマズの出汁スープに、日本の素麺に似た米麺が入ったもの。最近、私は、西アフリカ料理にハマっているので、同じナマズ出汁に親近感です。ミャンマーでは、朝食などで食べられている優しい味の麺料理。とろみがあるのは、豆粉などを使っているから。
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ただ、このようにスープと麺を別の皿に出して提供する店は、初めて出会いました。ソーメンがこのように別途あります。スープはタップリですが、麺は少なめです。
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具材も敢えて別皿に盛り、自分でカスタマイズしながら食べられます。おそらくこの店は、日本人にも気に入ってもらいたいと見た目をかなり重視し、だからメニューもあえて日本語で説明したのかもなと思いました。
で、肝心の料理の味が、すごく美味しいのです!
よく考えるとモヒンガーって麺にとろみがあるので、店によっては熱すぎたりする時があります。このように麺を別にしていると、つけ麺でも、スープに入れても、麺にかけても食べられるので、好みの熱さも調整できます。なんか食べてて、すごく親切なモヒンガーだなあと感心してしまいました。
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この店、美味しかったので、もう一品紹介させてください。先ほどの店でも食べてますが、好物のナンジートゥッをまたいただいてしまいました。さっきは、ちょっと絡みが少なめだったので。
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見てください!この絡み具合ですよ!たまらんです!
初めて食べた時は、なんだこのモッタリした絡み具合と微妙な味わいは?!と困惑して食べたのですが、食べ続けるうちに好きになってしまった料理なのです。他の国の料理にあまり似たものがないと思うので、この独特の食感と味わいのこの料理は、是非食べて欲しい一品です。私の中で高評価なミャンマー料理の一つです。
というわけで、この2年間の間に出来た6店舗を駆け足で紹介してきました。どこも個性的で楽しい店ばかり。用途に応じてこれだけ大塚で選べるようになったってのがスゴイですよね!さらに、次のタイ料理でも、ミャンマー人経営の店があるので、いかに大塚がミャンマータウンとして発展を続けているかが見てとれたかと思います。
ちなみに、他にも2つほどハードル高めな店を発見しましたが、紹介しきれませんでした。これ以上書くと、テーマがミャンマーツアーになってしまうので!では、次は、タイの麺料理です!
④タイの麺料理いろいろ(タイ🇹🇭)
さて、みんな大好きタイ料理です!
ミャンマーのオンノ・カウスェーを食べていて思ったのは、何か似たタイ料理があったなあと…そう!タイのカオソーイです。
メークマイ
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というわけで、こちらの15年もやってるタイ料理店メークマイにやってきました。北口を出て繁華街の2つ目の交差点を右に曲がってすぐの所にあります。すでに大塚の老舗という風格を感じます。
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1階は、狭いカウンターで、2階にこうしたちゃぶ台テーブルが3つあります。こじんまりとした店内が落ち着きます。
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ランチ時に来たので、セットがいくつもあります。基本デザートとサラダが付いてくる感じですかね。大塚にしてはやや高め設定かもしれませんが、タイ料理って今このくらいはしますよね。
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さあカオソーイです。結構ボリュームがあります。それもそのはず、容れ物が中くらいの鍋のような容れ物。
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ミャンマーのオンノ・カオスェーと同じココナッツミルクを使ったカレーっぽいスープに、パリパリの揚げ麺が入ることで、食感が楽しい麺料理です。甘辛いスープがクセになります。
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ミャンマー料理を食べたあとだと、かなり砂糖が多い味わいだなと感じました。特にこの店のスープは甘目に寄せてる気がします。もちろん辛さも効いてますが。パリパリが多いので、食べていて、それが楽しいですし、お腹に溜まり満足度大です。
鶏肉は、しっかり定食に出てきそうな身が入っていて、ミャンマー麺が具沢山ということを考えると、お国柄の違いを感じました。タイは、しっかりメイン具材がドンと入っている感じなんですかね。
愛想の良いママさん2人で切り盛りしていて温かい雰囲気に包まれています。長年続いているのも頷ける店です。
89(旧店名アロイタイ)
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さて、こちらは、最近誕生したタイ料理の店。ここは、ここ数年何度も店が変わっていました。Google Mapの写真を見ると、2014、5年頃にベトナム系の店になってから、5回くらい店名を変えてやっているのが見てとれます。そして今、アロイタイという店(この時はベトナム料理店と兼ねてた?)が誕生し、それがタイ料理専門店へと変化しました。
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そうした経緯から、今回もベトナム・タイ料理なのかと思ったら、本格タイ料理のようです。駅から少し離れた場所ということもあり、値段設定も安めになっているのでお得な感じがします。
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店の売りは、どうやら今流行のムーガタ(タイ式焼肉)のようです。
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そして、麺コーナーを見てみると、9種類ものタイの麺料理を食べることが確認できます。流石にすべては難しいので、メニューの1番にあるクイッティアオヌアトゥン(煮込み牛肉ラーメン)を注文しました。
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見た目、コクのありそうなスープに野菜や肉がどっさり盛られていました。スープは、やはり甘い味わいのしっかりした味が特徴的で、改めてタイの麺料理って甘いんだなあと感じました。いつも気にせず食べていましたが、他の国の麺料理と比べるとそれが顕著に感じました。ただ、流石タイ料理。かなり深みのある旨味を感じます!
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ベースが甘さと旨味が強いので、味変4種調味料で自由に味付け。こうしたカスタマイズは、タイ料理ならではですかね。
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麺は選べますが、このセンレックという米中麺が基本と言われ、これにしました。ベトナムのフォーと同じですね。
と思ったら、違ったよ!
フォーの麺には、タピオカ粉が含まれていることが多いそうです。確かにツルツルしてるかも。このセンレックの写真見るとフォーが半透明のような色に対し、こちらはもっと白い気がします。こっちの方が歯応えがあるという特徴があるんですね。
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さらにこの店の特徴が焼肉。なので、麺の上の牛肉もたっぷり入っていました。ランチメニューでないものを頼んで、これだけの肉が入って980円は、中々お手頃感で良きです!
ここ美味しいのにお客が少ないのが、すごくもったいないと感じました。店がコロコロ変わったことを考えると場所がよくないんでしょうねえ。ちょっと今後贔屓にしたいなと思った店でした。
スタミナキッチン アジアン料理
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タイ料理の最後は、こちら。2023年6月に出来た繁華街のど真ん中にあるタイ料理店「スタミナキッチン アジアン料理」です。いつもランチ時を覗くと混んでいたので、ずっと気になっていました。「スタミナキッチン」ってタイ料理にしては、なんとも不思議な名前。調べてみると、昔は別の場所にあって韓国料理も提供していた店のようです。今は、タイ料理のみ。
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ランチ時に訪れました。メニューには、麺ものはパッタイ、チキンラーメン、トムヤムラーメンがあります。ここで、疑問!
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メニュー表記には、タイの文字ではなく、ミャンマーの文字で書かれていました。つまり、ミャンマー人向けのタイ料理の店ということでしょうか。店の方に聞いたら、ミャンマーの方が作っているとのこと。
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さっきの店で食べたラーメンに似てしまいましたが、チキンラーメンにしてみました。
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ガパオライス付いてきて850円って今時かなりお手頃なのでは!この辺りが、人気の理由の一つでしょうねえ。
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前回食べた店のメニューに従えば、クイッティアオのチキン(ガイ)ってことでしょうか?
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麺は、先ほどと同じセンレックのようです。
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食べてみて思ったのは、やはり何かタイ人が作るタイ料理とは、微妙に違うかもと思いました。先ほどの2軒が、タイ人がやっていて甘みを強く感じたのに対し、こちらは塩味が強い。それはそれで美味しいラーメンなのですが、タイの人が食べると何か違うと感じるのではないでしょうか?
逆に日本人には、貴重なミャンマー人が作るタイ料理を楽しめる店なので、嬉しい限り!それにランチが超お得なので、大塚のお昼時にコスパ重視でガッツリ色々食べたい方必見の店です。
⑤ラクサ(シンガポール🇸🇬)
ミャンマー🇲🇲のオンノ・カオスェ、タイ🇹🇭のカオソーイと来たので、その流れでシンガポールやマレーシアを代表する麺料理ラクサを食べてみたいと思います。
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すでに老舗感のあるラヤンラヤンという2018年にオープンしたマレーシア・シンガポールの料理を中心に提供する店です。
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ランチは、こんな感じです。ラクサは、両方の国で食べられているので、これをマレーシア料理として紹介しようと思ったら…
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夜のメニューをチェックすると「シンガポール カレーラクサ」と書いてありました。これどっちなんだろう?でも、ランチメニューでは、漢字でクアラルンプール(吉隆坡)って書いてある。
調べたら、noteにマレーシアに詳しい方がラクサについて書いてた!
それを見ると、どうやらシンガポール式もクアラルンプール式もカレーラクサで一緒のようです。とりあえず、夜のメニューに「シンガポール」とあったので、便宜上こちらをシンガポールの麺として紹介させてください。
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さて、カレーラクサです。ココナッツミルクを使ったり、カレーだったりと、カオソーイにかなり近い料理だと思いますが、改めて気にして食べてみると甘さ抑えてカレー味が強いという気がします。
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そこにサンバルの登場です。サンバルは、ただの辛味調味料ではなく、ニンニクやタマリンドなど結構複雑に色々な食材が入っています。また発酵エビペーストも入ってるので、旨味成分バッチリなのです!
何気なく麺の横に添えてあるだけかと思いきや、これを溶かして食べると、この地域ならではの味わいを楽しめます。ちなみに、この店でも200円でサンバル追加も出来るので、より深い味変を楽しみたい時にオススメです。
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具材は、揚げたまねぎがカリカリ感を演出し、野菜やエビなど、それなりに具沢山ですが、この下に隠れたチキンがメインディッシュのようにしっかり入っているので、そこはタイのカオソーイに近いです。
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麺は選べますが、中華麺にしました。ちなみにこの店、麺の量が多めです。お店の人と軽く話したところ、普通の量だと少ないからちょっと多めに入れているとのこと。かなりお腹一杯になります。特に中華麺は、重いので米粉などの方がもっとスルスル食べられるかもしれません。
⑥ホッケンミー(マレーシア🇲🇾)
さて、先ほど便宜上カレーラクサをシンガーポールにさせてくださいと言ったのは、同じ店でマレーシアの麺を紹介したいからです。漢字では、「福建麺」と書く「ホッケンミー」を食べてみました。私、多分これは初めて食べる料理です。お味は…
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いや、これめっちゃ好みです!再訪間違いなし!
ネットを調べたところ、福建麺にはクアラルンプール式、シンガポール式、ペナン式があるんですね。この店は、クアラルンプール式です。黒醤油と魚介系の味わいが麺にしみこませてあり真っ黒です!オイスターソースかと思ったら、この地域の黒醤油を使っているとのこと。
味は思ったより優しく、魚介の風味があって美味!多少濃いめの味ですが、そこらの日本のラーメンよりは薄めです。
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なので、サンバルの登場です。これを入れることで、最高の味変が可能となります。始めは、濃すぎちゃうかなあと思い、騙し騙し入れてましたが、仕舞いには全部ぶっ込みました!
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いや、これ本当に美味しいです!先ほどのラクサ同様、麺の量がたっぷりです。特徴的だったのは、かなりぶつ切りなうどんのような麺。
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なので、このようにスプーンで掬って食べることも出来たくらいでした。
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ちなみに、野菜炒めも食べてみましたが、こちらも好みの味!この店は、スープものより、こうした炒め系のものの方が美味しいかなと感じました。
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あと、やはりこの店のサンバルが美味しいので、メニューにあるようなサンバル炒めはオススメのようです。おかずもそれなりの量なので、数人で来て色々な料理をシェアして食べるのが良い店だと思います。
⑦ネパールの麺料理(ネパール🇳🇵)
東南アジアに比べると南アジアは、麺料理が極端に少なくなります。しかしネパールは、チベットの隣ということもあり、その麺文化が入ってきているようで、インド・ネパール料理ではなく純粋なネパール料理店に行くと、いくつかの麺料理に出会うことができます。
バッティー・ラーケ・ネワリネパール料理
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そして大塚には、2軒の「インド」の冠がつかないネパール料理店が南口と北口、それぞれにあります。こちらは、南口を出て商店街をちょっと入った先にあるバッティー・ラーケ・ネワリネパール料理。
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店内は、かなり広めでシーシャなども吸えます。デコレーションもネパールテイスト全開で、大勢でワイワイやるのに楽しい店です。
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メニューは、驚くほど豊富です。麺料理のページはこちら。
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ミックスチャウミンを注文。基本は、ケチャップ系の味が強いながらも、独特の辛さで悪くないです。具は色々入っているので、焼きそばとして普通に満足できる料理です。やや量少なめなのが残念。
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焼きそばの辛味ケチャップ和えみたいな感じで、素朴な味わいです。
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別日に再訪。今度は、チベット発祥のスープヌードルとメニューに書かれているトゥクパを注文。肉や野菜を炒めて、煮込んでスープを作る麺料理。
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容れ物が牛丼な感じでビックリ!
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麺はこんな感じ!韓国麺をなんとなく思い浮べました。家庭的な雰囲気の味わいで、なんか家で食べる煮込みうどんのような感じです。スープが辛味調味料で赤いですが、ほどほど辛い感じです。
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ミックスなので、野菜とともに牛肉も鶏肉も入っていて具沢山。味わいが混ざった素朴な煮込みうどんという感じでした。
カスタマンダップ
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続いて、いつもの北口の繁華街を進むと、ちょうど賑やかなエリアの真ん中あたりにカスタマンダップというネパール料理店があります。ビルの5階になります。
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エレベーターを降りると、こんなすごい装飾!
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先ほどの南口の店もそれなりに広かったですが、こちらは、さらに広い印象を受けます。ランチに来た時は、ネパール人たちがダルバート(ネパール定番の定食)を食べていました。
こちらは、田嶋さんのダルバートマップ。東京近郊で、これだけ食べられるってすごいですよね!
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さて、麺メニューです。先ほどのチャウミンやトゥクパがありますが、このワイワイスープの存在は、私、未知の領域でした。店舗下にある看板にも、このメニューにもオススメとあったので、真っ先にそれを注文。ランチメニューには、ありませんが昼時にもかかわらず作ってくれました。
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むむ!これは、なんか見慣れた麺。
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なるほど!乾麺ってのは、所謂日本のインスタントラーメンの麺だったんですね。私、外食以外だと中国やアジアの食材店で売ってる麺ばかり家で食べてるので、この乾麺は本当に久しぶり。ここ10年くらい食べてません。
とはいえ子供の頃、親に作ってもらった大好物だったものが、こんなラーメンなので、なんか食べてて懐かしさでいっぱいになりました。しかも卵の入れ方も半熟でなく、落として固茹でになったものまで家庭的。懐かしい…
もちろん、ネパールのスパイスや辛味も多少感じる所は違いますが、とにかく私にとってノスタルジーに浸れる味わいでした。
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ちょっと、これだけだと懐かしさだけになってしまい、この店の味の判断が出来ないので、別日にこちらでもチャウミンを注文しました。
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南口の店より、もっと焼きそば感が強いです。炒め方がもっと強いのかな。なのでケチャップがやや薄れて、私的には、こちらの方が好みです。
いずれにしても、やはり東南アジアや東アジアの麺料理と比べると、やや素朴な味わいだなあというのが印象的でした。
⑧パンシット・ビーフン(フィリピン🇵🇭)
フィリピン料理は、同じ東南アジアの料理に比べて、酸味を味付けによく使うこともあり、かなり味わいが違うという印象が自分の中にはあります。麺料理は、どんな感じなのでしょうか?
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こちらは、2024年3月に誕生したフィリピン料理の店。以前北口にもありましたが、コロナ禍が終わった頃になくなってしまったため、現在大塚にあるのは、この店くらいではないでしょうか?
場所は、南口を出て都電荒川線(東京さくらトラム)沿いを歩いて、少し坂を登ったあたりにあります。
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店の前には、このような看板が。ランチもやってますし、第2第4の日曜は、食べ放題もやっているようです。
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メニューを見ると、日本の居酒屋的なメニューがずらりと並び、フィリピン料理は、別セクションにあり、やや高めです。この中で麺料理は、下から3番目にあるパンシットと呼ばれるビーフンになります。
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店は、フィリピン料理を食べなければ、普通に日本の居酒屋に入ったかと勘違いしてしまうくらいの雰囲気の中、気分をフィリピンにしようとサンミゲルをいただきます。
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飲むならツマミも頼みたい。食べたことのないビコールエクスプレスという面白い名前の料理を注文。ココナッツミルクの味と豚肉が、他の東南アジアとは違う独特の味わいを醸し出しています。唐辛子とありますが、そんなに辛くはないです。
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そして麺料理。やはり何かが違います。胡椒を効かせて、麺に出汁っぽい風味が入っているようです。でも、これはかなり美味しく組み立てられていました。出汁炒め麺という感じのビーフンです。
サクッと食べられて、具材も良いバランス。本来は、カラマンシーという向こうのレモンのようなものをかけて食べるようですが、ここではレモンで味変となります。何気にレモンが良い酸味(やはり酸味がキーポイント!)を加え、いかにもフィリピンっぽい味わいに寄せてきます。これが絶妙に美味しかったです。
私は、普段のフィリピン料理一般にある酢の酸味が苦手ですが、こちらは爽やかだし、料理の味わいを複雑に変えてくれるので良きです。
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この料理、以前食べていたのですが、意識せず食べてたため普通のビーフンの炒めのようなものという認識でした。しかし、今回、しっかり味わって食べると、なかなか他の国の麺料理にも負けない美味しさだということが分かりました。
このパンシットという料理は、フィリピンの地域によって様々な特色があるそうです。
ウィキを見ていただくと分かりますが、凄まじい種類のパンシットがあるのが分かります。流石は、フィリピンを代表する麺料理です。今後見つけたら、色々食べてみようと思います。
⑨大塚駅南口で牛肉フォー食べ比べ(ベトナム🇻🇳)
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大塚南口を出て、目の前のサンモール大塚商店街に入ると、いくつものベトナム料理が点在しているのをご存知ですか?大塚北側が「リトルヤンゴン」化しているのに対し、大塚の南側は「リトルハノイ」化しているのです。
実は、私にとってフォーは、世界の各国料理を食べ歩くキッカケとなった麺料理。ニューヨークに住んでいる時、チャイナタウンに何軒もあったベトナム料理店でフォーの味を覚え、それから世界各国の様々な料理に興味を持つようになりました。
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上の写真は、2001年当時一番好きだったCong Lyという店のフォーボー(牛肉のフォー)や三色飯(ポークチョップ、シュレデッドポーク、蟹卵パテの三種が乗った定食)です。右上は、フォーについてくるバジルや生もやしです。これほどしっかり野菜を盛る店は、ニューヨーカーの当たり前でしたが、日本ではほぼありません!
ちなみに、この店の爺ちゃん曰く、バジルは麺に入れてはいけないとのこと。「味噌ソース、辛いソース、もやしをスープ麺に入れて食べながら、バジルは、手で別で食べるのが正統なんじゃ」と教えてくれました。私は、そのマナーに沿ってフォーを食べたいのですが、日本ではなかなか難しいです。
そんな青春時代の思い出の詰まった麺料理「フォーボー」。そんな想いを抱きながら食べ歩きをしてきました。9皿目は、「フォーボー」を通じて、大塚駅南側に点在する7軒のベトナム料理店を紹介していきます。
本場ブンチャー BETOMEN
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まずは、フォーを食べにブンチャー専門店へ(笑)ブンチャーとは、もう一つのベトナムを代表する麺料理。
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あのアンソニー・ボーディンが、オバマ大統領とブンチャーを食べた写真まで、店に貼ってありました。この店とは、直接は関係ないと思いますが。。。
店内は、全体的に黒い壁でシックに決めています。
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ブンチャーは、私にとってそんなに思い入れはないので、迷わずフォーボーを注文。基本、日本だとベトナム料理店ならフォーとブンチャーは大体メニューにあります。セットがあったので、バインミーハーフもつけました。
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調味料を見るとチリソースとナンプラー、ニンニク漬け汁がありました。日本で食べるフォー向けの調味料は、大体これがベーシックです。滅多にベトナム味噌ソースは置いていないです。
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まずは、かけずに食べてみると、中々コクのある味わい深いスープです。野菜類もそれなりに入っているので、シャキシャキ感もあって、そのままでも十分美味しくいただけます。かなり好みの味!
チリソースを入れて食べた所、アメリカで食べ慣れた味がふわっと戻ってくる感じがしました。じっくり味わうとほんのり甘みも感じます。
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スープを見ても、しっかり油が浮いていて、味わい的にかなり思い入れのあるニューヨーカーなフォーでした。満足!
ちなみにバインミーもペーストの味がとても良く、バランス良い美味しさ。デザートも手作り感のある味わいで、手を抜いてない感じがしました。この店は、いつ来てもベトナム人が食べに来ていて、ネットの評価も高いのでオススメの店と言えそうです。
PHO GA 48
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続いてそのブンチャー専門店の目の前に、まるで競うかのようにフォー専門店があります。しかし、立て看板を見ると(笑)
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こちらは、ブンチャーの店よりもカジュアルな雰囲気。
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ランチ時だと、フォーボーに200円プラスすると、生春巻きや揚げパンなどをセットにすることができます。
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こちらがセットの生春巻き。これが、エビもしっかりプリプリでかなりの美味しさでした。
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ここは、調味料がこれしかなかった。。。
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と思ったら別のテーブルにチリソースがあったので、いただきました。でも、店全体でこの一本を使っている模様。
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ただ、流石フォー専門店を名乗るだけあり、コクのある味わい深いスープ。1軒目より、塩味が濃いかな。甘みよりも旨味って感じで。野菜類もそれなりに入っている。ニラっぽい野菜でパンチが効いてます。美味しいです!
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ちなみに、前回はチリソース入れた写真は撮ってませんが、私は、このようにニューヨーク時代の師匠の言う通りチリソースを入れていただいています。味噌ソースがあれば味噌も入れます。
カムオン フォー
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写真の奥にトラックが止めてあります。その道路のすぐ左手が先ほどのフォー専門店の位置になり、ブン専門店はその店の前にあります。いかに、この店と先ほどの2店が近いか!
先の2店が数年前に誕生したのに比べ、こちらは18年前からある老舗のベトナム料理。まさか、創業時この隣に2軒のベトナム料理が出来るとは思わなかったので?なので、私は、いつもこの店が心配になってしまいます。
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セットは、料理とミニフォーなので、他との違いをしっかり味わいたいので、単品にしました。値段を長いこと変えてないですね。メニューにも年季を感じます。
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調味料はチリソースとニョクマムのみ。
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スープに油が浮いていないので、他と比べるとあっさり目な味わいでした。が、スープのコクはそれなりにしっかりしています。十分美味しいですが、私的には少し物足りない味わいでした。
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肉の量が多く、ちょっと厚切りなのは嬉しいです。肉は、炒めものとかにも使っている肉なのかな?
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今までで一番麺の量は多めです。正直、フォーに関しては他の2店に比べるとややパンチが足りない気はしましたが、この店は、その分料理の種類が驚くほど豊富!さっきの2店は、麺食堂なのに対し、こちらはちゃんとしたレストランです。あと、日本人にも入りやすい雰囲気です。
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最後に、このタイプのお湯出しコーヒーを注文しました。テーブルでコーヒーが落ちるのを見ながら待つという情緒が最近なかったんですよね。ニューヨークではいつも、食後にこんな感じでコーヒーを飲んでました。とても感慨深いです。
ロークファットクアン
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続いて、駅の南口からまっすぐ行ったエリアにあるベトナム料理店です。2皿目のハーラー麺の店の並びで、飲食店が集まっています。写真の右後ろには、先ほど紹介したバッティー・ラーケ・ネワリネパール料理店が見えます。その先には、バングラデシュ料理もあったりと国際色豊かな通りです。
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ここは、面白いことにフォーとフンボーフエが売りのようです。
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ランチは、どこもフォーとブンチャー推しなのに対し、ここではブンチャーがありません。独自色が嬉しいですね!
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ただ、調味料にあったのは、チリソースというより、チリの調味料のような感じだったので、私の好みの味付けが出来ませんでした。
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最近は、野菜が高騰しているせいか、もやしや香菜をつけず、このようなレタスの千切りにしている店が増えました…
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さて、麺の上を見るとかなり胡椒が効かせてあるのが見てとれます。スープは他に比べると澄んだ色です。
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焼肉炒めを乗せた胡椒の効いた肉味フォーといった感じです。なので、ここは他店と比べても別物に近い味わいです。甘さというものではなく、塩味のとがった感じのフォーでした。当然ながら、牛肉の味わいを一番感じます。
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この店は、地下にあり中々入りにくい雰囲気ですが、店の中は明るくベトナムっぽさ満載です。日本語は、多少不自由でしたがサービスはよかったです。今回、食べ歩いていた時、何度かランチも夜もやっていない時がありました。たまたまなのかも知れませんが、ここを目指す時は、確認して行った方が良いと思います。
とはいえ、徒歩1分圏内に4店ありますので、やってなくても他に行くのが楽ちんなので、ベトナム料理に確実にありつけます。
本格ベトナムSKYダイニング大塚店
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先の4軒から徒歩1分かからないほどの場所に、新し目の飲食店が数軒入ったビルがあります。駅南口を出た商店街に入り、ちょっと行って左に曲がったあたりにあります。このあたり歩いているとすぐ見つかるかと。
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看板は、こんな感じです。鍋推しの店のようです。デザインも凝ってておしゃれな雰囲気ですね。
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店の中も、かなり落ち着いた雰囲気のレストランという感じです。今回、紹介する中では、一番洒落たベトナム料理店です。
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メニューはすべてQRコードから。
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調味料は色々ありますが、チリソースはしっかりあります。黒い容れ物には、中華っぽい辛いソースが入ってました。ちょっと珍しい。
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セットは、やはりレタスか… 生春巻きは、エビではなく肉が入ってます。
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肉の量も多く、ちょっと赤身がかった半生っぽい肉は、アメリカのベトナム料理では定番で、とても美味しいんですよね。
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味わいは、ややコクありって感じです。日本でフォーを食べる平均点な感じです。私が好きなのは、ベトナムの南の味(=ニューヨークの味)。ここは、王道な北の味っぽいので、美味しいけどちょっと違う感じ。
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ただ、このデザートは、ランチの添え物なのに、やたら美味い!
この店は、メニューも豊富で、麺よりも特別メニューなどの料理に特化しているようです。多分、大塚でベトナム料理でちゃんと会食したい時は、ここが一番かと思います。
マイヒエン
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先ほどのSKY同様、様々なメニューを提供するレストランがあります。こちらのMai Hienです。場所は、南口を出て、南大塚通り北の交差点を渡って東へ向かったあたりにあります。かつては、この店の前にベトナム食材店があったようですが、今は看板だけが残ってました。
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ランチメニューは、こんな感じ。結構ヴァラエティ豊かです。
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この店、牛肉フォーが鶏肉フォーより上にあるのも好感持てます。料理の種類も豊富なので、レストランとしてしっかりした店のよう。お客は、日本人が多めでした。
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ランチセットは、春巻きがついて980円です。
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セットの春巻きが、ニンニク効いててすごく美味い!セットおすすめです!
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今回7店舗回って、私が好む味噌が唯一テーブルに置いてありました。
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こんな感じの麺の上に…
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このようにかけます!これが食べたかったんです!
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さて、味の方は、多分一番あっさりで上品。それでいて、ほんのりスープのコクを感じる。八角の香りもしたので、スパイスを軽く振りかけているのかも。麺も他の店より柔らかく優しい食感で、ツルツルと食べやすい。量は、それなりですが、ランチは麺の増量も可能です。
多分、多くの人は、ここが一番美味しいと言うのではないかと思いました。チリや味噌もなくても、このままで十分美味しい。ただ味付けが上品なので、私の好みとはちょっと違うかも。
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帰り際にポスター見たら、なんか日本のどこかのフェスで昨年フォーのグランプリとった店でした。美味しいわけだ!
サイゴン フォー
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最後に訪れたのは、老舗ベトナム料理フォーの店。看板からもその年季が伺えます。場所は、大塚駅から少し離れた丸の内線新大塚駅からすぐ。10数年やっている店です。
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地下に入ると中々、味のある空間が。
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店に入ると小料理屋っぽい雰囲気。居抜きなんでしょう。
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ランチメニューは、こんな感じ。店の名前がサイゴンなので、南の方がやってるのかなと思いきや、北だとのこと。
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テーブルは、やはりチリソースのみ。
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フォーボーのセットにしました。
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さて、この最後に訪れた店、出汁をしっかりとっているので、味わい深い。一口目から「えっ!」と声を上げるほど、スープが美味しいと思いました。砂糖の甘味ではない出汁の旨味が強いです。美味しさは、先ほどのマイヒエンと甲乙つけがたいですが、こちらの方が味濃い目かも。
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麺がやはりつるんとしている。最後の2軒は、麺の食感や味わいが他の5軒と違う気がしました。喉越しがとても良かったです。
話を聞くと、出来合いのものではなく、やはりしっかりと時間をかけて出汁を取っているとのこと。店のベトナム人の方もとても人当たりの良い優しい感じで、料理にそれが反映されてるなあと感じられるお店でした。
⑩大塚で50年の台湾・中国料理店(台湾🇹🇼)
最後の一軒、気になっていた店があったので、中国本土のガチ中華で〆ることにしようと思っていたら、ふと大塚駅と新大塚駅を結ぶ大通りの真ん中辺りに、台湾の店を発見しました。
今まで紹介した店は、どこも移民の方達がここ最近から遡っても10年くらいの店ばかり。いわゆるニューカマーと呼ばれる人たちの店がほとんど。であるならは、こんな店で終わるのも良いかなと思ったのです。
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最後の10皿目は、いわゆる町中華と昔の高級中華料理屋さんが入り混じった感じの店。とはいえ、メニューを見ると台湾ならではのものも並び、エスニック感もある「チャイナガーデン美味縁(みみえん)」という店。
店に入ると、台湾出身(実は出身は違うと後で知って驚く!)のご高齢のシェフが経営しており、50年近くこの大塚で中華料理店をやっていると言うではないですか!これはと思い、数日通って色々食べさせていただきました。
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店内は、昔の高級中華の雰囲気が漂っています。それなりに広く、丸テーブルもあり、40名くらい入れるとのこと。元々は、北口の駅近にあった高級中華料理店で、広い店舗での営業だったそうです。
18年ほど前に、南口のこちらに越してきたとのこと。今も、北口時代の昔ながらの常連さんがやってくるそうです。昔は、大手企業やガンセンターなどもあったことで、お昼時は100席以上あった北口店舗は、いつも満席になっていたのだとか。今も週末になると、そうした常連さんたちの宴会場として利用されています。
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さて、肝心の麺メニュー(夜のメニュー)を覗くと、いわゆる日本の中華料理にあるようなものかと思いきや、よく見ると結構現地っぽいものも並んでいます。まずは、台湾色のある台湾焼きそばをいただくことにしました。
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ちょっと高級な中華に出てきそうな焼きそばで、なんとも懐かしい感じがしました。細い麺にしっかり味が行き届き、具材も一杯で栄養満点な感じ。
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優しい味わいですが炒め方が上手いので、パンチが効いています。食べ飽きず、満足度がかなり高いです。
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続いて、台湾といえば排骨(パイコー)麺です。いわゆる醤油ラーメンに排骨を乗せたものです。
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パイコーの揚げた味付けと仕上がりがとても良いです。その油がスープに混ざり味わい深いものになります。麺は、焼きそばと一緒のものでした。
子供の頃、高級中華に連れて来られると、麺が町中華と違うことに疑問を抱いていました。この麺は、多分高級中華のそれと同じ麺。どこの麺か聞いたところ50年同じ日本のメーカーのものだとか。古くからある製麺会社のモノなのでしょう。
店主は、50年以上前に横浜中華街でも働いていた経験があるので、そことかでよく使われていたものを使っているのではないでしょうか?
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さて先ほどの2つは、創業当初からやっている麺料理ですが、台湾料理で近年流行ったものも取り入れています。こちらは、ルーロー飯の具材を絡ませたラーメンになります。
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ターツー麺という最近開発した料理だそうです。ルーロー飯は、近年のブームで数年前から始め、麺の方は、本当に最近開発したばかりのものです。
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こうした魅力的な数々の料理を作るのは、大塚という町で50年中華料理を作り続けてきた陳さんです。バックグラウンドについて聞きたいと、同じく長年、陳さんとの店を手助けしてきたママさん(ご夫婦ではないがよく間違えられるが、ほっておいてるとのこと。私も5回目くらいで夫婦でないと知りましたw)に尋ねると「長い話になるよ!本書けるくらい!」と返事が。実際に陳さんに話を聞き始めると、色々な話が出てきました。
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そもそも陳さん、国籍は元々台湾ではあるんですが、16歳まではベトナムのサイゴンで育った広州出身の華僑の方なのだそうです。ベトナム戦争から逃れて台湾で国籍を取得しました。その後、日本にやってきて、横浜中華街などで中華料理店の見習いなどを経て、昭和49年、20歳の時に大塚の中華料理店に落ち着き、昭和62年に独立。以来ずっと大塚で店を営むようになったのだとか。最盛期には、池袋や新橋にも支店を持ち繁盛していたそうです。
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それを聞いて、ふとメニューを覗くと、なんとベトナムフォーがメニューに紛れ込んでいました!まだ、大塚にベトナム料理がなかった頃、お客のリクエストで誕生したメニューなのだとか?ベトナム出身の台湾の方が作る、50年の歴史ある店のフォー!めちゃ興味津々です!
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というわけで注文してみました。麺が黄色いですが、食べてみると確かにいつものフォーと同じ食感と味わい。でも、ややフォーの味わいが薄れているかもです。前にも言いましたが、やはり炒め方が上手いのと具沢山なので、食べていて満足度が高い。海鮮物たっぷりですが、値段は1200円と今どきかなりお得。この店大体が1000円前後なメニューが多いのも魅力です。利益は少しで良いんだよと陳さんは言います。
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お客は、ほとんど日本人ですが、中国人の方やベトナムやフィリピンなど、世界各国の人たちも訪れるという。陳さんは、ベトナム時代があったことから、英語やベトナム語も喋ることが出来るという強みがあり、近くのホテルに宿をとっている世界各国の観光客もやってくるという。
大塚は、下町っぽい街なので近所の人と仲良くなると、ずっと一緒によくしてもらえると陳さんは言います。陳さん自身も、ベトナム語が出来ることから、最近増えているベトナム人たちに先輩としてアドバイスなどを与え親しまれているそうです。
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しかし、そんな大塚の家賃は、最近すごくあがっているのだとか。この店のあたりは駅から少し離れているので安い方だけど、北口は相当高いとのこと。そんな場所に今、多くの外国人が店を始めていることに対してどう思うか聞いてみると、
「外国人のおかげで経済はよくなっていく。でも一握りの悪いやつもたまにいる。みんな真面目に地域と一緒になって、働けば大塚はこれからも良い下町として続いていくんじゃないか?」
差別は、今よりも昔の方があったと陳さん。大塚で外国人は、陳さんたちの店くらいだったそうです。でも、真面目に仕事をしていたら、いつの間にか地域に溶け込み、お店も繁盛していったのだそうです。
これを書き出して店を訪れた最後の日には、90年代に日本に留学で来ていた福建省出身のカナダ人の方が食べに来ていました。その頃からの馴染み客で、今も青春時代を過ごした日本を懐かしんでちょこちょこ東京を訪ね、その時には必ずこの店に食べに来るとのこと。店は、英語、中国語、日本語が飛び交い、私を含め、いつの間にか家族のような不思議な盛り上がりになっていきました。
しかも、この中国系カナダ人の日本での青春時代が、まさに私の米国での留学時代と重なっていたことで(年齢も2つ違い)、なんとも言えない親近感が湧いてきました。私もなんだか昔から大塚にいる地元民のような気分!
大塚の色々な店を巡りましたが、まさか最後にこんな常連っぽくなれる店に出会えるとは。。。まさに「美味」しい「縁」のある店だなと思うのでした。
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あとがき
これ、今までで一番文字数が多いんじゃなかろうか?
正直、書いてて途中かなりしんどかったです!当初は、10軒程度まわればと思っていたのですが、あまりにもミャンマー料理・カラオケの店が増えすぎていたのと、ベトナム料理店がやってたりやってなかったりと、移民飯アルアルにぶち当たってしまったので、最後はベトナムの北口の店を1店諦めました。(ランチやってるようで毎回やってなかった!)
まあ、そんな気持ちになった後半戦だったので、何か最後は、良い店を紹介したいなと思って何軒か入ってみて決めたのが、10皿目の台湾・中華料理の店「美味縁」でした。
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そこは、10皿目に書いた通りですが、最後に訪れた日が、色々と忘れられない「縁」がいっぱいでした。そもそもベトナムのフォーは、私がニューヨーク時代の青春の味なんですから(9皿目参照)。それがこんな形で食べられるって本当に素敵な体験でした。しかも、陳さんとママさんは、その後店じまいしてまかない料理に牛肉のフォーを食べ始め、私にもお裾分けしてくれたんです。
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流石にニューヨークの味とは違うフォーでしたが、こんな楽しい雰囲気の中で、驚きを持って食べたフォーは今まで食べたことがありません。
大塚という街は、私がここ5、6年親しみを持って通い続けている街で、色々な出会いもあり、私の中でなんだか東京で一番落ち着く街になっているのかもしれません。というか、それが今回確定した移民の町ツアーでした。
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