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NEW STANDARD#03
CRAZY WEDDINGプロデュースのもと結婚式を挙げた1組のストーリー。人と地球に優しいライフスタイルを目指す私が 「エシカルウェディング」と検索してもなかなか選択肢を見つけることが難しかった経験から、どこかの誰かのヒントになったらという思いで綴っています。
今回は結婚式で使用した廃棄されてしまう花、ロスフラワーのお話をご紹介します。
「エシカルウェディング」と検索した時に、日本語でも英語でも全然情報ない!コンセプトの説明はあるけどもっとドレスとか装飾とか具体的な選択肢が欲しいよ…!泣
と感じたのが、2年前の私。この記事がそんな2年前の私のような方に届くことを信じ、お花の選択肢の例を綴りたいと思います。
1日だけで消費されるものはできるだけ減らしたいし、人や環境に配慮して、かつゲストに喜んでもらえる場にしたい。そう考えている時に偶然出会ったのが「ロスフラワー」でした。
ロスフラワーとの出会い
ある日、青山の国連大学前のファーマーズマーケットで「RE LIFE」というテーマでexpoをやっているのを知り、友人となんとなく面白そうとふらっと行った時のこと。
ドライフラワーで作られたアクセサリーやサシェがふと目につきました。アンティーク感があって可愛いな〜と友人とふたりで見入っていると、販売していたスタッフの方がこのドライフラワーの背景を話してくれました。
実はこれ、廃棄されてしまうお花をドライにして使用して作っているモノなんですよ
…?!そうなんですか!
となった私。こんなに綺麗なのに、捨てられてしまうモノだったの?と驚き。パッと見ても、じっくり見ても、捨てられてしまうような要素なんて分からないんです。
野菜には規格があるということは多くの方がご存知のことと思います。形がいびつだったり、大きすぎたり、小さすぎると市場に卸すことができずスーパーなどの店頭には並ばない。
実は花にも規格があるんだとか。たとえば、1本につきいくつ蕾がついていないといけないとか、茎の長さや花の大きさの規定など。でも、規格外野菜が食べてしまえば味が変わらないように、廃棄されてしまう花も素人目には&おうちに飾って楽しむ分には何ら変わりがないように思えるものばかりでした。(ドライフラワーにしてしまえばなおのことです。)
マーケットではそんなドライフラワーが施されたサシェを購入して帰ったのですが、帰宅後さっそくロスフラワーとこの商品を作っている方のことを調べ始めました。そして辿り着いたのが、結婚式のフロリストとして特別に入っていただいた河島春佳さんでした。
*通常は店内装飾や出店ブース、ディスプレイ装飾のお仕事が多く、結婚式の会場装飾は特別に受けていただきました。
当時はまだ法人化せずに、個人でアーティストとして活動していた春佳さん。
*法人化した現在はアクセサリー販売などはしていないです。
ご自身の肩書きを「フラワー」×「アップサイクル」を掛け合わせた「フラワーサイクリスト」と称して、廃棄されてしまう花「ロスフラワー」に新たな価値を見出し活用することを広めていました。
直感に従いすぐ行動!
彼女の活動をホームページやInstagramで拝見し、
私の結婚式には、絶対この方に関わって欲しい!!!
と直感的にビビッときた私は数日後、CRAZY WEDDING側にも状況を共有し念のためフロリストをこちらから依頼して問題ないか等確認のうえ、春佳さんにInstagramのDMを送りつけました。笑
思い立ったらすぐ行動あるのみ!な私は、会場装飾を依頼したい背景などをお伝えしたうえで早速アトリエにお邪魔するアポを取り、直接お話する機会をいただきました。
そこで私たちの結婚式に対する想いをお伝えし、春佳さんの活動の背景にあるストーリーなどを伺いました。「花のロスを減らし、花のある生活を日常にしていきたい」そう語る春佳さん。お互いの想いに共感しつつ当日の装飾やブーケ、ヘッドパーツなど依頼させていただくこととなり、ワクワクが高まる時間となりました。
その後はCRAZY WEDDINGのプロデューサー千晶さんとアートディレクターの五味さんに、フロリストとして春佳さんに入っていただきたい旨をお伝えして、以降の事前打ち合わせなどを引き継いでいただきました。
実現したい!を叶えるプロセス
ここであわせて皆さんにお伝えしたいのは、自分たちで主体的に結婚式を創り上げていくことができるCRAZY WEDDINGの自由度の高さです。一般的な式場ではお花やドレスの持ち込みなどは別途料金が発生することが多いと思いますが、CRAZY WEDDINGではそういった制約はほとんどなく「これを実現したい!」をある程度自由に選択していくことが可能です。
逆を言えば、「こんな結婚式にしたい」「こんなことを表現する1日にしたい」といった主体性が求められるのがCRAZY WEDDINGと一緒に創り上げる結婚式だと思います。なので、個人的には「当日のイメージをなんとなく伝えて、あとはもう一般的なカタチでお任せで。」という感じで当日まで進めたい方には、あまりオススメしません。(無論、そういう新郎新婦さんはあまりCRAZY WEDDINGを選択肢に考えないとは思いますが。)
1日を彩ってくれたロスフラワーたち
ヘッドパーツとブーケ、挙式台のお花のイメージは事前に春佳さんとオンラインで打ち合わせをしましたが、それ以外の装飾に関しては基本的にCRAZY WEDDINGと春佳さんで打ち合わせをして進めていただきました。
会場の木の温もりを活かしたカタチで空間づくりをしてくださる予定でいたので、身につけるものもナチュラルな感じを大切にしたく白とグリーンをベースにしていただきました。会場装飾はドライフラワーをふんだんに使用していただきましたが、挙式時のヘッドパーツ、挙式台、ブーケは廃棄予定の生花も使って制作いただきました。
自作のウェルカムボードの下にも春佳さんに制作いただいたものを。
そして、ゲスト卓の装花は帰り際にゲストへお渡しするプチギフトにしていただきました。
ここまでご覧いただいて、いかがでしょうか。
「すべて廃棄されてしまうはずだったモノ」とは到底思えない花ばかりではないでしょうか。大量に生産して効率よくモノを届けるというサイクルの中には、私たち消費者には見えない犠牲が生まれてしまうことがあります。そんなひとつの例が捨てられてしまう花。
捨てられてしまう花に新たな命を吹き込んで、美しい作品に変える。そんなフラワーサイクリストのモノづくりに惹かれた私は、いまではアンバサダーとしてこの「ロスフラワー」を広くいろんな方に知っていただけるよう発信しています。
気になる方は、ぜひ河島さん(株式会社RIN)の活動や、私たちアンバサダーの発信をチェックしてみてくださいね。
そして、お花屋さんを見かけたらぜひ一輪からでも自分のご褒美や大切な人への贈り物に購入してみて下さい。日常にお花を取り入れていくことが、花屋さんで廃棄されるお花を減らすことにも繋がります。
Produced by CRAZY WEDDING
Photo by Ayato Ozawa
Dress designed by Fumika Date (itobanashi)
Loss flower by Haruka Kawashima (RIN)
Place @MOKICHI FOODS GARDEN