ネタ
《ショパンの音楽について、アントン・ルビンシテインは次のようにいっています。ショパンの音楽は悲劇的であり、ロマンティックであり、抒情的であり、英雄的であり、ドラマもあり、ファンタスティックなものもあり、さらにはハートフルなもの、夢みたいなもの、ブリリアントなもの、マエストーソなもの、シンプリシティ、要するに全てだと。》イリーナ・メジューエワ著 『ピアノの名曲 聴きどころ 弾きどころ』
正月は妹家族が小さな双子を連れて実家に帰ってきた。
妹がここの"はまち"が好きだという理由もあり、「銀の皿」で出前をとった。
私は昼ということで、軽く、しかしながら少し贅沢気分で一人桶「極」をいただいた。
イクラがあり、ネギトロ、マグロときた。真イカ、サーモンだけでなく金目鯛。さらに真鯛。玉子を忘れちゃいかん。うなぎをどうだい。生エビにのけぞるな。こはだ、ツブ貝であとは何も言うなかれ。
こはだを盛ってきたところに銀の皿の粋を感じる。こはだがきゅっと桶全体を締めている。
何も考えず最後に箸にしたのはツブ貝だった。
桶の中で一番好きなネタはツブ貝だった、のに。だった、から。
だからといって、最初に箸をつけた金目鯛か真鯛にも思いがないわけじゃないんだぜ。
ひとつひとつ向き合うしかないんじゃ。
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