誰かと一緒に

　1人ではちょっと怖いなとか不安やなって感じることでも、2人いると和らぐって話になった。職場でかけてたオルゴールのBGMの合間になぜか蛙の鳴き声が入っとって、おれはあんま気にならへんかってんけどほかのひとたちが気にして曲止めてた。そんとき、あ、確かに違和感あったけどその違和感無意識で止めたわって思った。たぶん、あれはひとと一緒におったから。誰かおるし、気になるかもやけどまあ大丈夫やろっていうのと、ほかのひとたちがどういうリアクションするんか気になるから。

　これってふと考えてみると不思議な感じ。誰かと一緒におったら、幽霊とか虫とか爬虫類もけっこう大丈夫な気いする。1人やとちょっと怖い。このことを意識したんは、たぶん生まれて初めて。

　っていうこの感覚が、今日おった2人に全然伝わらへんくって、でもけっこう粘ってこの話伝えようとして、向こうからも「いや、こうだよねえ」っていうのが返ってきてめっちゃ笑ったわ。しょーもない話をこそ詳細に。井上ひさしみたい。

　笹塚のフレンテにユニクロが入ったみたいで、そのことを「新宿にたくさんあるじゃん」って言うて嘆いてたひとがおってんけど、そのひとがあらためて「思い直しました」って言うてて、何かと思ったら「このあたりに住んでるひとにとっては助かるよなあと思って」って。

　いや、そこ？　それって最初っからわかりきってたことでは？　って思ってめちゃくちゃ笑った。爆発するかと思いながら話聞いてた。でも、王将とかラーメン屋が閉店することにはいまだに憤ってるらしい。

　これ、何がおもろいかって言うと、あらたまった話であるかのように話してきてる割に、客観的にはそんな重大ごとのように思えへん、つまり自分自身の健康とか財産に関わらへんからかな。まあ、物事の大小はほかのひとには測れへんっていう前提で書いてるけど。この話するために、食事とる手え止めてて全然食べ始めへんかったし。ユニクロの開店自体はええけど、ラーメン屋とかの閉店はダメって。ほんま笑った。

　あと、今日グループホームの玄関で利用者と一緒に10分くらい佇んでた。青空、風、あたたかさがあって、こういう時間必要よねって思ったわ。ぼーっとする時間。