4つのニーズ ソーシャルワーカーのための「面接技術」Plus Ultra 4
4つのニーズ
さて、ロールプレイの意図を説明する前に、ここで「ニーズ」には種類があることを読者の皆さまと共有したい。
ニーズとは、「相談相手が持っている、○○したいという想い」である。
このニーズについて、ブラッドショーという人は、4つのニーズ(ニード)があると述べているという※。
具体的には、①フェルト・ニード(感得されたニード)、②エクスプレスト・ニード(表明されたニード)、③ノーマティブニード(規範的ニード)、④コンパラティブ・ニード(比較ニード)の4つである。順にみていこう。
①フェルト・ニード(感得されたニード)は、本人が何らかの生活上の支障や困難を感知・自覚しているニードである。
②エクスプレスト・ニード(表明されたニード)は、①フェルト・ニードを、福祉の相談機関などに申し出ることで表明される(本人がニーズを自覚うえで、申し出た)ニードである。
③ノーマティブ・ニード(規範的ニード)は、ソーシャルワーカーなどの専門職によって、社会的な規範や基準などに照らして判断されたニードである。
④コンパラティブ・ニード(比較ニード)は、同じ特性をもつ別の人や地域などとの比較により明らかにされるニードである。
それでは、次に、ソーシャルワーカーの2つのポジショニングについてみていきたい。
なお、ここでは、ポジショニングとは次のような意味で用いたいと思う。
ソーシャルワーカーが、
どのような価値のもと支援を行うかという
「立ち位置」
つまり、物理的な立ち位置(あるいは座る位置)ではなく、ソーシャルワーカーの価値観やスタンスを示す言葉として用いていきたい。それでは、順にみていこう。
※ブラッドショーの記述は、医療情報科学研究所編集(2024)『社会福祉士国家試験のためのレビューブック2025』メディックメディア.を参照した。
、、、つづく