地方私立から旧帝に院ロンダした話
はじめまして.現在関西の私立理系大学に通うえすこです.
このたび,春から東北大学大学院工学研究科に進学する運びになったので参考程度にしたことを残しておこうと思い,記事を作成しています.
1.はじめに
まずはじめに,大学院受験は大学受験よりも情報戦であると痛感しました.
特に,外部から進学を検討している人にとっては,周りに受ける人がいるはずもないので情報が不足するのは当然ではあるのですが….
で,受験に必要な情報とは何なのかを書き出してみると,大きくわけて以下の2つがあると思います.
1.研究室の雰囲気
2.受験方式
1については,研究室見学を行うことである程度掴むことはできるのですが,2が厄介で,試験範囲の分野を自大でやっていたとしても問題見てサッパリわからん…ということがあります.
そのために必要となることについて考えてみます.
2.試験対策について
対策1.同じ境遇の人間とつながる.
先ほど,受験は情報戦であると述べましたが,それと同時に精神面での戦いもあるということを心得ていたほうがいいと思います.
というのも,外部の大学院を受ける人は,大学受験・高校受験では当たりまえのように居た”受験仲間”というのが存在しないのです.
また,上記は塾・予備校などがあり,さらには各受験校について,ご丁寧に参考書・過去問が毎年解答つきで数千円で買えてしまうわけです.
さて,大学院受験はというと,そうはなりません.
以下,関関同立の理工系学部の進学割合をご覧ください.
関西大学システム理工学部 約35%
関西学院大学理工学部 約48%
同志社大学理工学部 約40%
立命館大学理工学部 約48%
(*1-4,各大学進路就職情報から引用・計算)
対して,僕の受験した東北大学工学部(電気物理情報工学科)は,学部生264人のうち,約83%もの生徒が大学院へと進学します.*5
ともすると,外部生が内部生とは受験環境に大きな差異があるということは,念頭におかないといけないと思います.
具体的には,自分が大学院試験の2か月前のとき,周りの人たちは就活を終え一安心するような雰囲気,あるいは内部進学組は卒業・修士論文に向けて研究に励んでたりするわけです.
自分で選んだ進路なので,文句は言えないですが….
というわけで,同じ境遇の人間と出会っておくことを強くおススメします!
”周りはお疲れムードだけど,まだまだしんどいよねー”などと言い合えるような関係があったほうが,環境に対するストレスは和らぎます.
僕の場合だと,同じ研究室で外部の大学院を受ける人,高校の同期で外部の大学院を受ける人がそれに当たりました.
(その後内部進学に切り替えた人などもいます笑)
対策2.先輩から情報をいただく
前述の事項に引き続き,押さえておきたいポイントです.
過去問をインターネットで閲覧できる段階までは,どの受験生も横一列なので,そこから差がついてくると思います.
具体的には,過去問に対する解答を,自分以外が作成したものを持ち合わせているかどうかです.
入手方法としては,研究室見学のときに先輩から直接いただく,友達と一緒に解いたうえで解答をシェアする…などと方策はあると思います.
あまり頼りにしてもいけませんが,あればあるほど良いと思います.
僕の場合は,志望している研究室に解答が置いてなかったので先輩からはいただけませんでした.
各科目の具体的な勉強方法,選択科目がある場合には,どの科目を選ぶ人が多いのか,選択科目以外に予備科目としてどの教科を選択するのか,は聞けるだけ聞いておくとベターです.
3.モチベーション
これを3つ目に書くのは違うような気もしますが,研究室見学には積極的に云ったほうがよろしいと思います!
2で述べた過去問等に関する入手だけでなく,
①指導教員に顔を覚えてもらえる
②指導教員から直接研究テーマについて質問できる機会が得られる
➂先輩と直接話すことができる
④研究室のようすが多少はわかる
⑤受験に対するモチベーションが上がる(または下がる)
といった大量のリターンが発生するので行かない手はありません.
受験を考えているすべての研究室にアプローチしたほうがいいと思います.
特に⑤のモチベーション面は大切で,半年ほどの勉強期間でじわじわと効いてきます.
僕の場合,受けませんでしたが興味のある研究テーマであった大阪大学と筑波大学の研究室の見学には行きました.
今のご時世ですと,オンラインによる対応もあるかもしれませんが,行かないよりはだいぶマシです!
見学に行く時期ですが,人によって異なるとは思いますが受験する年の春休みなどが無難だと思います.
大学によっては大学院受験生向けの説明会を行っており,その時に研究室を開放するといった場合もあるので,調べてみてください!
4.受験校選定から試験まで
ここまで,大学院受験の序盤のお話をしました.
受験校選定について,考えてみます.
3回生後期になると,就活か院進かの選択をする必要があり多くの人はここらへんで外部試験のことを考えるのではないでしょうか.(早い人は2回生あたりで決めていたりしますね.)
いざ春休みに受験を希望する大学を見学し,研究室の雰囲気を見た後,受験方式や研究内容を改めて考えてから受験校を絞りだします.
おススメは自大を含めて2~3校です.
3校でも多い気がしますが,試験内容や受験時期によっては可能だと思います.
いざ受験校が定まったらあとは半年~2か月?は試験対策+卒業研究に追われることになると思います.
大学院試験では外国語試験の代わりに,TOEICあるいはTOEFLの公式スコアの提出義務がある場合があるので,専門科目のほかに対策が必要です.
出願の2,3か月前には所望のスコアを所持していると安心です.
基礎科目・専門科目だけの勉強にシフトできるようになったら後はひたすら過去問.とことん過去問です.
いっぱいめげるチャンスがやってきますが,挫けてはなりません.
その後,うまいこといけば合格します!
5.おわりに
外部の大学院受験について大まかに手順を追ってみました.
当然,人によってやり方も変わってくると思うので,考えて行動してみてください.
僕の場合,8月下旬に試験がありましたが,5~6月あたりにメンタルブレイクしそうになりました笑
今後は,僕の受験体験をもとに,東北大学受験の各ポイントについて,詳細な記事を書いてみようかなと考えています.
よろしければご覧ください.
ここまで読んでいただきありがとうございました.
出典
*1-関西大学システム理工学部電気電子情報工学科 進路・就職,2020/10/02アクセス,https://www.kansai-u.ac.jp/Fc_sci/career/index.html
*2-関西学院大学 キャリアセンター (2018年度・学部生)(このうち,情報科学学科のものを採用),2020/10/02アクセス,https://www.kwansei.ac.jp/c_cppo/c_cppo_019259.html
*3-同志社大学理工学部/理工学研究科 - 進路について,2020/10/02アクセス,https://se.doshisha.ac.jp/recruit/about.html
*4-データで見る立命館(2019年度)(このうち電子情報工学科のものを採用),2020/10/02アクセス,http://www.ritsumeikan-trust.jp/file.jsp?id=234266&f=.pdf
*5-東北大学工学部電気情報物理工学科(平成30年度卒業者&修了者の進路状況・主な就職先),2020/10/02アクセス,https://www.ecei.tohoku.ac.jp/eipe/career/