外食の進化 連携で加速するDX② 〜自動発注〜
■自動発注クラウドサービス「HANZO自動発注」
今まで自動発注の実現は難しいと言われていたのですが、その中で株式会社Goalsの提供する自動発注のクラウドサービス『HANZO自動発注』が注目を集めています。
株式会社福しん、株式会社ねぎしフードサービスなどが活用しており、今後も多くの外食企業でも導入が進みそうな状況です。
天気や曜日、季節性など不確定要素の多さによって「高精度予測の実現は難しい…」とまで言われていた自動発注。
これが技術の進歩により『AI技術』利用コストが下がり、製品開発が実現。適正な発注案を自動作成してくれるHANZO自動発注が2020年にローンチされます。
人による作業をかなり大幅に削減できるようです。
■そもそも自動発注には何が必要?
そもそも自動発注の仕組みに必要なものとは何か?
まず、メニューマニュアルの登録管理が欠かせません。どう行った食材を何グラム使っているのか?を全メニューにおいてAI側が把握していなければ適正な発注は実現できないのです。
つまり…きっちりをマニュアルを作って管理運用していることが求められます。
そしてもう1つ…(こっちの方が障害か??)
レシピの作成・運用・管理が行えており、ある程度そのレシピ通りに現場が料理を製造・提供出来ている状態の運営。これが必要です。
1人1人の製造の担い手が適正量からかけ離れた量の食材を使用していれば、せっかくの自動発注も意味を成さないからです。
適正発注をAI側が提案したとしても、実際に現場での使用量がAIに登録した使用量と乖離があると、食材の過不足が発生することになります。
■一部大手チェーン以外で正確な調理マニュアルの運用管理ができているのか?
実は飲食業界では、そこまで正確な調理マニュアルの運用管理となるとできていない店舗・業態も未だ多く見られるのが現実です。
特に運用管理面。メニューマニュアルの整備や使用量の統一管理などが日々の業務に追われてなかなか更新管理などなされていない現状があります。
自動発注の導入を進めるにあたってもそこにハードルが確実に存在します。
■メニュー管理の作業工程をデジタル化したシステム『メニューPlus』
株式会社Goalsがインフォマートと業務提携して開発。インフォマート側が提供するサービスとしてHANZO自動発注とも親和性が高いのが『メニューPlus』というシステムです。
メニューPlusとは、直感的なUIでレシピマニュアル作成・共有・管理までの作業工程を行える機能を持ったデジタルサービスです。
面倒なメニュー作成や管理などの業務を効率化してくれるとともに、一番の大きな魅力は店舗の理論原価が即座に可視化されるという点です。
■インフォマートのソリューションが理論原価の即時可視化に貢献
インフォマートとは食材受発注システムにおいて外食業界で圧倒的なシェアを持つ受発注プラットフォームのベンダーです。
インフォマートに紐ついた食材仕入れの原価額がメニューPlusを通じて即座に反映され、店舗における理論原価の算出がなされます。仕入れ価格が変更になったとしても店舗側で操作することなく、自動反映されます。
つまりHANZO自動発注によって適正な量の食材が届き、メニューPlusによって理論原価が可視化されると…食材のロスが一発でわかります。
どのメニューのどの食材に「使い過ぎ」or「使わな過ぎ」があるのか?その日のうちに判定できる、ということです。
リアルタイムで数字を確認しながら次の一手を打つ。このタイム感の実現。これこそDXの本質と感じます。
■原価管理と食材ロス管理に効果的なDX推進
今まではPOSデータを通じた「結果の数字」からしか仮説検証の行動を起こすことができませんでした。
そうではなく今の数字の推移からその日のうちに「改善の一手」を打つことができる。HANZO自動発注とメニューPlusにはこの仕組みがあります。
①メニューPlusを使うことでレシピ管理が正確かつ効率的に行える。
②そこからHANZO自動発注の利用につなげることで常に適正量の食材在庫での管理が可能になる。
③メニューPlusの理論原価即時算出から原価差異が容易に把握できる。
④スタッフの食材使用量が多いのか少ないのか?当日に分かるため、改善のための教育が即行動に移せる。
このプロセスの実現で、原価管理と食材ロスの管理がかなり効率的に行えることになります。
食材管理プロセスでどこに問題があるのか?が可視化されるのです。
そもそも言わずもがなですが、HANZO自動発注を使えば
①雨天時の売上の増減
②季節によって変化する注文メニューのトレンドも加味
してAIが売上予測を実施してくれます。そのため、人がやるのは最終確認と確定のみ。
基本的には5分で完了するようです。
発注に何分かけてますか?20分?30分?
それ、5分でできるみたいです。経験値とかノウハウは一切必要ないみたいです。
自動発注を導入した結果、ベテランのスタッフが改めて店舗の適正在庫量を把握できたというケースもあるようです。
■より収益体質を実現するためのソリューションとして
現状の飲食店では、以前の80%の売り上げで収益体制を作ることが必須課題となっています。
そのためのビジネスモデルの転換を急ぐのが現状にある中で、より収益体質を増すための仕組みとしてもこの2社のタッグで提供されるサービスには魅力しかないはず。
確実に5年後には当たり前のサービスとして浸透しているであろう自動発注。飲食店の収益構造を確実に変化させてくれそうです。
今後もより役に立つ情報の発信を行なっていきます。