襲われる不安
長かった夏が、終わりに近づいて来た。
心が塞ぐようなこともあったが、
気温の低下とともに、誰でもが心が落ち着いてきた。
それは、ちょうど海の水が盛んに蒸発するのを、この辺でもう休もうかと言っている時と重なるようだ。
何と言っても、人間は自然の中の水を生き、青い水のしぶきの中で生きていることのあらわれなんだ。
毎年、こうして自然との関係で説明をしようとして生きているのが人間であり、ちょっとだけ進んだ生物なのである。
青い海は、人間のそして生物のふる里であることを思い知っている。
しかし、そのリズムの事までは本当は分からない。
無理をして、説明をしようとしているが、誰に説明をしようとしているのだろう。
不思議の中で、分からないいから喜び、
少しずつ、分かって来たから不安になるのだ。
それが、今の人間だと知るのだ。