SNSで「ヲタク」と繋がって「好き」を育んでいく
ヲタクになってすぐ、私はTwitterをはじめた。その前からSNSはやっていたけれど、同じ熱量でアニメや漫画を語れる人がいなかったからだ。
SNSはすごい。仲間がすぐにできる。
その界隈でよく使われているハッシュタグをつけてツイートさえ流せば、「これ好き!」「このキャラ好き!」「このストーリー好き!」なんて方がすぐに見つかる。
一人でテレビや漫画に向かってぶつぶつ言ってるだけじゃない。感想を呟けばいいねをくれる、コメントをくれる。一人じゃないって好きを共有できるって素敵だ。
今まで一人だけの、私だけの視点で作品を見ていた時とは違う、新しい感想
や考察を目にできる。
「この時のあのシーンって、ああいうことだよね」
「え!私は前のシーンからこう思った!」
「あの人のここがカッコ良かった」
「あのときの伏線ってこういうことだったの……」
私一人で作品を噛み砕いて消化するのも悪くない。
だけどこうやっていろんな人の意見を聞いて、また新たな魅力に気付いていく。
そしてさらに、作品への理解を深めていく。なんて素敵なんだと思った。
だけど、中には難しいこともある。高校や大学でできた友達とは違い、SNSの仲間は育ってきた背景も、学歴も、職種も、全然違う。顔も見えない、誰かもわからない。
少しの意見の食い違いで、少しだけ溢した愚痴で、勢いで呟いてしまった一言で、その人を印象付けてしまうことになる。
文字だけじゃ判断できないことだってたくさんある。その人を知っていれば別だけど、本気なのか、冗談なのか、怒っているのか悲しいのか。
「察して」が通じない。だからこそ発言にも気を付けなきゃいけない。誰がどこで聞いているかわからないし、知らぬ間に誰かを傷つけているかもしれない。
「好きなこと」で繋がっただけのSNS情での仲間たちと付き合っていくのは、簡単なことじゃない。
だけど、日本にいるたくさんのさまざまな世代の「好きなことを突き詰める」ヲタクと繋がることで、もっともっと作品を楽しめ、理解を深め、魅力的になる。
そうやってたくさんの人と関わって、自分の「好き」を少しずつ育んでいく。