色眼鏡の世界
ものの見え方が変わって見えることがある。
それまで何だったのかわからなかったものが
ふとしたことがきっかけでわかるようになるような
騙し絵のような
アハ体験のような
私にとってそれは「空」だった。
ある時を境に全く違って見えるようになったのだ。
空は空
あるがままだけれど
優しい、柔らかいものに変わっていった。
今まで見たことのない風景だった。
まるで
宗教画のような、色。
それは、くすみが取れたような
ダークカラーのフィルターが外されたような
私にだけわかる、クリアさ。
色眼鏡が外れたってことなのかもな。
そんな、気がした。
人は皆
どんなことにも色眼鏡をかけて見ている。
それを外すだけで世界は相当美しく見えてくる。
いや
元々あるものはこの世のものとは思えないような美しいもの
なのだ。