The Danish Girl / リリーのすべて
これも泣けるやつ・・・。トム・フーパー監督。
舞台は1926年のコペンハーゲン。世界発の性別適合手術を受けたとされるリリー・エルベを題材に脚色してあるストーリー。自分の内に深く潜んでいた本当の性を少しずつ解放させてゆく様子と、妻の愛情と葛藤、自分は誰なのだろうという思い。一言では到底まとめられないけれど、人間はもともと複雑で、いろいろな顔を持っていると思う。そして本来それは、誰からもジャッジされる必要のないものだ。
アリシア・ヴィカンダー(日本ではヴィキャンデル?)とエディ・レッドメインが夫婦役。最初はアンバー・ハードも出演していると知り、ジョニー・デップとの件で彼女の印象があまりにも悪くなったため、観るのを止めようかと思ったけれど、観て良かった。
ゲルダ・ヴェイナー役のアリシア・ヴィカンダーが着ていた衣装がとにかく私好みで美しかった。デンマークの当時の部屋の様子もとっても素敵。そして、エディ・レッドメインが演じるアイナー・ヴェイナー(のちにリリー・エルベとなる)が素晴らしかった。ベン・ウィショーも適役だ。手術の後も、妻であり親友でもあるゲルダがそばにいてあげたことは、大きな救いで、もしあれでひとり放っておかれたら、悲し過ぎると思う。途中でも彼女の気持ちや、リリーのもう後には戻れないという感情を推し量って泣きそうになったけれど、ラストで涙腺崩壊。
この原作は、色々な人が映画化を試みたそうだ。最終的にこの監督とキャストで完成して良かったのではないかな、と思う。
エルベ川 @ドレスデン
エルベ川 @ハンブルク
(カンケーないが、前の夫が昔この写真に写っている建物<Dockland>内のオフィスで働いていたため、遊びに行ったことがある。建物先端にある部屋の床からは水面が見下ろせる。)
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