『LION ライオン』
泣けましたわ。
インドで貧しいながらも家族に愛されて幸せに暮らしていた5歳の男の子が、迷子になり家族と遠く離れてしまう。沢山の辛い思いを味わいながら過ごすが、幸運が巡ってきてオーストラリア、タスマニアに住む夫婦の養子となる。実話に基づく作品。
何不自由なく暮らしている成人した彼だが、故郷で自分の安否を今も気遣い、自分を探し続けているであろうと思われる家族のことが頭を離れなくなり、記憶をたどる。
そして家族を見つける旅に出る。
作品の最後に、今でもインドでは数多くの子供たちが行方不明になっているとコメントが出るが、なんだかなぁ。どんなに先進国の人間がそんな子供たちを養子に迎えたり、孤児院に寄付をしたりしても、現地の大人たちの無関心が変わらなければ何も改善しないのだ、と思った。迷子が家に帰る電車の切符を欲しがっても、夜道をひとりでさまよっていても、周囲の大人は気にもかけていないシーン・・・。人を助けるって、本当に自分の心に余裕がなければできないことなのだ。そして改めてこの星に存在する、多様な文化、価値観、境遇の違いを垣間見た気がした。
ニコール・キッドマンの夫役の俳優さんは、どこかで見たのだが・・・と思い出せなくて悶々としながら観た。オーストラリア出身のDavid Wenham氏で、『Lord of the Ring』のFaramir役だ!!
Dev Patelはいつも通り良かったけれど、子役のSunny Pawarという子の演技が素晴らしかった。
作品の最後に、このタイトルの意味も分かる。
さて、今日も小さなことから始めよう。
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