修理見積8万かかるノートPCを2万で直した話【中国サイトの闇】
どうも料理系VTuberの琲煎まきです!
料理系Vtuberなので今回は…
ノートPCを料理していきたいと思います!!
皆さんも一度は中国のサイトからlaptop用マザーボードを取り寄せてノートPCを料理しようと思ったことがあると思いますが、今回はその様子を紹介したいと思います!!
※素人修理であり、分解すると公式サポートの保証が受けられなくなります。もし実際に行われる場合、責任は負えません。自己責任でよろしくお願いいたします。
普段は料理系の活動をしております~!なぜかYouTubeに自作PCの動画もまぎれてるので、もし興味ありましたらチェックしてみてください!
ノートPCがぶっ壊れたのですが!
事の始まりはノートPCの電源がうまく入らなくなったことから始まります。といっても、兆候はいくつかあったのですが…。
まずこのHP(ヒューレットパッカード)のSPECTERこと、スペクター君はごろ寝で作業出来たらいいな~と思って購入しました。
スペックとしては、第8世代i7、メモリ16GB、SSD1TB、グラフィックはオンボード依存でギリギリ動画編集可能(ぶっちゃけ無理)。タブレットより手軽に使えるWindowsのノートPCが欲しくなった時にデザインが気に入り、当時は発売仕立てで18万ぐらいで購入した覚えがあります。
それ以降床でYouTubeを観る用になって放置してたり、電源つけっぱなしで寝てたら轟音を轟かせながら廃熱しまくってたこともあったり、DIYで防音室を作ったときに「防音室ではこのノートPC で頑張るぞ!」とアホみたいにUSBケーブルを差しまくって外部ディスプレイに出力させて負荷かけまくったり、夏のキャンプでYouTube配信するときに持って行って野外で運用したり、まあいろいろと頑張ってもらってました。今思うと結構ハードな使い方してる。
そんな感じでしばらく使っていると何もしてないのに(大嘘)、電源を押しても起動しなくなった…と思ったら、電源は入ってるんだけどログイン画面に到達しないままCPUファンだけ回ってるという症状に陥ります。
自作PCは十数台作ってきたけどこういう症状は見たことないので、謎…。そもそもデスクトップPCだったらパーツ変えたりトラブルシューティングしやすいので回避できるし。
大まかな原因の予想としては、thunderboltの差込口に外部ディスプレイに映像を出すHDMI付きの拡張ポートが諸悪の根源だと思っていて、変に認識したりドライバーかましたりしてメーカーが想定してないからいろいろおかしくなっちゃったのかな?という印象。一応トラブルシューティングとして、PC側でデュアルディスプレイ状態になったままで2枚目の暗転したモニターを表示してるだけ説も検証してみたのですが、1枚だけの認識だったのでその説はなさそう。
ドライバーアップデート云々でthunderboltが認識しなくなったり、顔認証のカメラもつかなくなったりしたので一度初期化したり、BIOSのアップデートしてみたりもしたのですが、なんやかんやでウィンドウズ11にグレードアップしたときに全部解消するという謎現象にも陥ったことがあるので本当の原因がどこなのか判断が付かなかったのです。ホンマノートPCワカラン。
でも、そんな中で電源を押してもしばらく暗転したままの状態が続き、強制終了してエラーが出てそのまま通常起動しますか?みたいな選択画面で本起動みたいな、めちゃPCに負担かかりそうな起動方法でしか使えなくなっていました。
そもそもノートPCというジャンル自体不具合の塊だとは思っているのである程度であれば妥協はできるとは思っていたものの、普段使いでストレスがある症状なので何とか修理したかったんですよね。
って言う事で…とりあえず分解は最終手段として公式サポートに連絡してみよう!!
サポート面倒すぎるけど誠意が感じられて好感触だった
で、公式ホームページ経由で色々症状を書き込んで連絡したりして、何がどうなったか忘れましたが電話対応してもらえることになりました。本音を言うとギリギリ保障圏内だったと思うので正直そのまま郵送して直してもらいたかったのですが。
対応してくれたのは中国の方のオペレーターだったのですが、日本語もしっかりしてて聞き取りやすく対応策を練ってくれました。今回の症状は難しい症状らしく後日連絡しなおしますとのことでいったん持ち帰り。
翌日電話がかかり、指示通りPCを操作してBIOSのドライバーアップデートをしたりすると…直ったかも!?っていう感じで物凄く丁寧に対応していただき、とても好感が持てました。これで無償で完璧にノートPCが直った!ヤッタネ!!!
と思ったら翌日電源入れても起動しない症状が再発し、ふりだしに戻ります。電話サポートはよかったんだけどなあ…。
修理屋さんに相談してみよう!
そんな感じで、ノートPCはサブのサブのサブPCと言う事もあり強制終了を繰り返して起動さえしてしまえば使えなくはないのでしばらく我慢して使っていたのですが、サッと瞬発的に使いたいときにモタついてしまうのが流石にしんどくなったので修理屋さんに症状を見てもらうことに。
県内のPCショップにメールで連絡してみて、細かな症状と推測も含めて相談してみたところ「とりあえず送ってみてください」とのことだったので郵送。
後日メールで確認していただける旨をいただいたのですが、特殊ケースなので1週間ほど診断するとのことでいったんお預け。しばらくすると、各種パーツのエラー状況とかも確認していただけたようで…マザボが原因かもという診断結果をいただけました。積んだ…。
しかもこのスペクター君、あろうことかメモリとCPUがマザボに一体型とかいう意味ワカンナイ仕様らしく、修理するならそのパーツを変えないといけないということで…見積最安で8万とのこと。…もうそのお金でPC買ったほうがよくない?
流石に修理で8万は出せない(しかも第8世代IntelのPC)ので、泣く泣く送り返してもらうことに…。修理屋さんのサービス期間中ということで見積無料で送料も格安でした。ほんと助かりました…。でもスペクター君…。
って言う事で症状を含めてジャンクPCとしてフリマサイトに投げておいたのですが、流石に売り手も付くはずなく、最近までに至るというわけです。
10万で新調するか、2万で安く直すか。
もういつ壊れても不思議じゃない感じで使い続けており、主にキッチン近くに放置しておいてカメラで撮影した料理写真をNASに送る時だけに起動したりクックパッド更新するときに使っていたのですが…やっぱりストレス。しかも段々と症状も悪くなる一方で2回強制終了しないと起動しなくなるようになっちゃいました。もうめちゃくちゃだよ。
正直な話4台ぐらい使ってるPCのうちの1台なので、無くても良いといえばそうなんですけども、ジャンクガジェットいじり好きな側面もあるのでここまで来たら直したくない?という考えに。
そこで脳裏によぎるのが…みんなのアリエクスプレス!
通称アリエクなのですけど、簡単に言うと中国のAmazon的なショッピングサイト。結構コアな物も売ってたり、権利的にヤバそうなのや偽物っぽいものなんかも溢れてる色々とヤベー所なんですけども、知識と目利きのある人が使うと神サイトと化すのです。しかも国を跨ぐのに送料が無料…!ただ、配送に10日ほどかかる分、ある程度日本への発送物をまとめて貨物船に乗せてるとかで運賃を削減してるんだと思うんですが、なんだかもう世界って不思議ですよね。
過去にも色々なPCパーツやガジェットも買ってきたのですが、全然使えるサイトなので時間に余裕がある人にはお勧めなんですけども、こういった精密なパーツを買うのは初めて。というかマジで日本にない物がありまくるので凄い…。語ると長くなるのですが、日本で言う所のアキバにあたる中国の深センという地域が電気街らしく、めちゃくちゃ小さいパーツも売られてる地域があるんですけども、そこでiPhoneのパーツもばら売りされてるらしくiPhoneが自作できる程度には品ぞろえがすごいんです。
中国の工場で色々なガジェットが作られてるもんだから、たぶんそういう工場から流れてきたりするんでしょうか。それにしても絶対日本の市場で買えないパーツもバンバン売られてるし、マザボも独自規格みたいなものが作られてて技術が意味不明すぎる。そんな中で…見つけたのです。ラップトップマザーボード!
型番とか色々あって、世代見極めないとパーツが合わなさそうなのですが、今のスペックの物と同じようなものをチョイス。購入しました。
パッと見違う世代の物やダウングレードもできるのであればi5まで下げて発熱抑えたいとも考えたのですけど、下手に冒険して動かなかったら困るのでi7の物を。にしても26000円で買えるのヤバくない?仮にもマザボとCPUとメモリがセットで2万台。安すぎる。
そんな感じで修理見積8万のノートPCを2万で直す実験の幕が上がったのでした…。
アリエクから着弾!!
そんな感じでこの記事を書いてる当日に届きました!
アリエクスプレスで買うとだいたいプチプチの包装材をぐるぐる巻きにして灰色の袋に入れて雑に送られてくるのですが、今回は精密機器という事もあり丁寧に段ボールに入っていました。中身もちゃんとプチプチに包まれてて配慮がすごい!ホントにアリエクか?
と思ったら…やっぱりアリエクだああああああ!!!
新品とか中古とかそもそも書いてないから何でも良いってわけじゃないと思うんですけど、覚悟のその上を行く品質…!感動すら覚えます。
これまでも指紋付きは当たり前で箱もベコベコのまま届くとかはあったものの、完全にジャンクレベルの品質…。これ絶対ジャンクPCから引っ剥がして出品したでしょ、と疑うレベル。流石に動くか怪しいし最悪返金対応もよぎりますが、過去にUMPCを買って返品したときにめちゃくちゃ難儀してお金返ってこなかったので色々と腹をくくることに。
これを入れ替えるのか…と初手から気力が削られてていったんご飯を食べてリフレッシュし、修理に取り掛かりました。
いざ修理!!
っていう事でさばいていく!!
軽く観察してみたのですが、銅板やその他セロハン部分などは別に本体に関係のない部分ではあるので問題は…無さそう。いや、あるんだけどそんなこと言ってられない。銅板に関してはCPU部分の発熱を分散するような所っぽくて、肝心のCPU部分には溶接してるのかビッタリ張り付いてる印象だったのでとりあえずヨシ!!
スペクターの分解に関しては事前に様々な修理記事を読んだり修理動画を見て予習しておきました。思ったより簡単そうではあるかも…!?
何を隠そう、自作PCのほかに過去にiPhoneを修理したこともあるので精密機器を直したことがあるという自信というか慢心があるので余裕の分解です。
ちなみにメインPCは本格水冷にしてます。これ作れるならノートPCぐらい余裕でしょ…(慢心の慢心)
さっそく分解!!!
このノートPCのネジはゴム足の下に隠れてます。
ゴム足の下のネジをすべて外したら、プラスチックのピックを隙間に差し込んで起こして外すと簡単に外れました。
ちなみにここまで外せたらバッテリーとSSDは簡単に外せる印象だったので、もし今後どちらかがダメになったら交換しやすそうかも!?
あとは全体の写真を撮りながら外せるところをどんどん外していきます!
PCに限らず何かジャンク物を分解するときは撮影したり動画を撮りながら進めると良いです。パーツ入れ替えだったり修理して、最後に組直す際にわからなくなっても自分の手順を振り替えられるので…何よりスマホでいいのでまず全体像を撮っておきましょう。
細々して難しい…!!コードをちぎってしまわないように外し方も考えながら取っていきました。買ったマザボを参照しながらプラグの向きを見て、起こしながら抜くとか引っかけて外すとか、いろんな解釈をしながらやっていくと意外といけます。
バッテリーも邪魔になってきたので外しています。ここまでくると苦手意識もなくなって結構単純な作りに見えてきました。
そんな感じで集中してて撮影忘れてましたが…マザボを外して新しい(?)マザボを装着するところが一番難関で、細かい穴にはめ込みながらちゃんとした差込口に置くっていうのがなかなか怖い。マザボに負荷がかからない程度に曲げないと入らなかったりするので26000円を頭にチラつかせながら実行しました。
そんな感じで何とかはめ込み、あとは外しまくった細かいコードやファンを取り付けていきます!!!今思うとSSDもバッテリーも外してるしほぼ全分解だった。
ちなみに分解する際に、ガムテープなどに何となくの箇所をイメージしながらネジを配置しておくと間違うことなく管理できます。雑に器に入れたりしてると違う部分にサイズ違いのネジ嵌めてしまって穴がダメになったりするんですよね。
そんなこんなで組み立て完了!この時点で起動テストする前に全部組んじゃいましたが、本来は仮組みで動作テストするのがお勧めです。ボクはもう腹くくってダメならあきらめようと思ってて自暴自棄になってたので。
そんな感じで…起動していきます…!!!!!!!!
果たして結果は…!?!?!?
スイッチ…オン!!
!?
これは…勝ち…!??!?!
焦るな…BIOSアップデートだ…!!!
2回アップデートが走ってバッテリエラーの表記(これは前にも出てた)も一瞬出たりして、「なんとかなれ~!!」という感じで願ってると…
ログイン画面?!?!??!?!?!マジで!??!?!?!?
来たああああ!!!!!!!しかもいつもの画面!!!!
という事はつまり…SSDのデータが引き継がれてる…!!!!!!ノートでもこれ出来るんだ…
※デスクトップPCでもSSDだけ移植すれば前のデータを残したまま起動することができます(ドライバーの不具合とかあるので任意で入れ替える必要あり)
基盤が変わってるのでフェイスIDは無効になっていたものの、多分恐らく基本スペック自体は変わらないので諸々問題ないはず!
CPU、メモリ、SSDすべて正常に稼働してます。
それはともかく、PC自体の起動不具合は…!?と思って再起動も繰り返してみましたが、すんなり立ち上がってくれて解消されてました!
え、完璧に直ってる。すごない?
その他モニターのタッチ認識、ペンの認識、モニターを360回転させて画面向きが変わった時の解像度変更具合、キーボードのタイプ具合なども全然大丈夫でした。ただ、どうやらスピーカーの接触がちょっとおかしくなったみたいでノイズが走るようになっちゃいましたがもともとのマザボのせいもありそうだし、そもそもヘッドホンで作業することが主なので気にしないことに。よっぽど気になるなら分解して配線し直せばいいし…という気持ち。
あとは動画編集用に外部のGPUボックスを持ってて、これでノートPCを実質グラボ搭載PCにできるのですがこいつの接続テストも。
普通にゲームもできました。原神のスカラマシュ戦も余裕で戦えたので大丈夫でしょ!!
問題点としては…もともと初期にも同じ現象があったのですが、thunderboltの拡張USBポートが認識しませんでした。ですが、たぶんこれのせいで壊れた疑惑があるので今後使わないことに。確か当初も何とか認識させようとしたような記憶が無きにしも非ずなので、あんまりノートPCのようなメーカー物で実験するのはこりごりだなと思ったのでした。
そんな感じで無事、ノートパソコンを26,000円で修理することができました!!修理見積80,000円と言われたのに意外とやれるもんだなあ…。
CPUとメモリがマザボ一体型という、どれか壊れたら全部変えないといけないという構造に参ったと思ったものの、逆に考えるとそれだけ変えてしまえば直る確率も上がるという意味では安く済んでよかったのかも?にしてもこのタイプの薄型WindowsノートPC、壊れやすい問題があるので何ともなあという感じです。
とまあ何より、費用少な目で新規に購入することなく、必要十分なスペックのPCがまた手元に残ってくれたので大満足です!
今後買うならどんなノートPCがお勧めなのか
買い替えようか迷っていた傍ら、どんなPCを買ったほうが良いのか調べていたのですが単刀直入に言うとレノボのideaPadがいいのかもしれません。
ガッシリした感じの物ですが、クリエイター兼遊び用途にも使いたいのであればこういったタイプの物が安心かもしれません。オシャレで薄型の物を買っても結局何でもかんでもやりたくなるので、元からグラボ搭載の物を買ったほうが良いのかも。しかもなぜか異様に安いレノボすごい。
大きいほうが廃熱がしっかりしてるので熱のこもりもないし、画面も広いという利点があります。あと何より拡張性に関してなのですが、ちょっとPCいじれる人であればこのideaPadはメモリやSSD換装が割と簡単みたいです。というか公式でも分解方法を掲載されてるらしい程度には良心的。
裏面を外して増設可能という点では、トラブルシューティングがだいぶ簡単そう。今回みたいにわざわざ国を跨いで特殊で使えるかどうかもわから無さそうなパーツを買うこともないでしょう。
何よりRTX搭載してるのが強くてRyzen5であればよっぽどの事がない限りスペック不足に陥ることもないと思います。(サブPCもRyzen5 1600afですが配信しながらVRゴーグルでVRC行けてます。)
ただ、キーボードが無理矢理日本語配列になっているようなので、気になるようであれば別途で日本語配列キーボードを用意した方が良いかもという話はありますが…壊れて使えなくなるよりマシでしょ(極論)
というかこんなに難儀してるけどmac bookってあんなに薄いのに動画編集できるスペック保ってるの意味不明すぎでしょ…。触ったことないけどM1のCPUってそんなにいいのか…!?
っていう感じで、長きに渡るノートPC不具合の戦争もこれにて終結したのでした。というか、したと思いたい所です。ぶっちゃけ不安はまだあって、ボロボロ状態で届いたマザボが果たしてどこまで今後耐えてくれるのか…見物ではありますね…!!
次壊れる前に新しいの買う算段しようかなあ…。
【終わり】
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