第6話Part15
「うそ、復活した……!?」
「わざと弱いスキホーダイと戦わせていたのね。まるで実験台にされているみたい」
ヴェールが怯えた瞳で怪物を見つめる隣で、ラメールは悔しげに唇を噛み締めた。
「このスキホーダイ、一体どこまで強くなるんだろう」
果てしない戦いを想像して、自然と足が引けていくフルール。ソレイユは、そんな彼女を鼓舞するように大きく一歩踏み出した。
「考えている暇はありませんわ。どんどん倒しましょう! はぁーっ!」
【ホワッチャア!!アクションー!!!】
攻撃を加えたソレイユに、激情したスキホーダイが襲いかかる。拮抗する両者を涼しい顔で眺めつつ、シャグランはふっと校舎の方に視線を転じた。
「愚かな人間共め。我が研究したこのスキホーダイは、個々の技では到底倒せるものでは無いぞ。一人欠けている状態では、どう足掻いても勝ち目など無い。そのもう一人も、今頃リーラが足止めしてくれている事だろう。王国の使者はラージュが抑えている。邪魔者はいない。全ては一寸の狂いも無く、計画通りに進んでいる」
脳内に直接流される『思考』のプログラムを口にし、シャグランは満足そうに胸元のリボンを整える。
【スーパーウルトラ、キックニ パーンチ!!!!】
「きゃあ!」
「なんて強い力なの……!」
改良を加えたスキホーダイと、戦力が欠けたプリキュア。どちらが勝つのかはもう目に見えていた。せめてあと2~3段階は楽しませて欲しかったが、と呟きながら、シャグランはスキホーダイに支持を与えるため指を動かす。
「はっ、口ほどにもないな。スキホーダイ、とどめを刺すのだよ」
余裕綽々。がしかし、それ故に彼は油断していた。エネルギーの消費を抑えるため、削減していた視野情報の死角から、キラキラと光る流れ星が現れたことに、彼は気がついていなかった。
「ちょっと待ったぁ!」
「なっ……!?」
不意をつかれたシャグランの後ろから、やってきた流れ星──ルシエルは、勢いよくスキホーダイに突っ込んでいく。
「ヒーローは遅れてやってくるんですよ! 皆さん! プリキュア・スターダストポップ! 」
【オホシサマ、キタアアア!?!?】
ルシエルの登場に、フルールを筆頭にプリキュア達からの歓声が立ちのぼる。
「ルシエル!」
「何故だ! あいつはリーラと共にいたはず。どういうことだ」
シャグランは、慌てて彼女と繋いでいた通信機を手に取った。だが、そこには何の反応も示されてはいなかった。