第5話Part11
一人一人の顔を虐げるような目つきで眺めていたソンブルは、ある事に気がつくとそこではたと笑みを消した。
「……ん?そういや今日、あいついねぇな。おいポム。レザンは何処だ」
プリキュア達に庇われるようにして、一歩後ろに下がったところからこちらを睨みつけている少女に、穏やかに問う。その目は、かつてはこちらに笑顔を向けていたこともあった。だが、今ではすっかり疑いを隠さないものになっていた。
「お、教えないポム! ソンブルには教えたくないポム!」
「ふぅん……生意気な口を聞くようになったもんだぜ。まぁいい。お前らを先に倒してから探してやる」
ソンブルはすぐ様嘲るような口調に戻すと、手中から鈍く光る宝石の様なものを放り投げた。
「ふふ、スキホーダイちゃん、今日もよろしくね♪」
続けて、モーヴェの手からも同じような光が放たれる。何も無い空間に、瞬く間に二体のスキホーダイが出現した。
【オナカスイター ナニカタベタイー!!!!】
まるで、わがままな幼子のように手足をばたつかせるスキホーダイ。まつりは、エスポワールパクトを握りしめると、仲間に向かって声を上げた。
「出たわね、スキホーダイ! 皆、いくよ!」