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【ラノベ読了感想(ネタバレあり)】:誰が勇者を殺したか
最高!
誰が勇者を殺したか。最高すぎた。
ザックお前は勇者だ。お前以外に勇者などいない。
アレクシア、可愛すぎだろ。
序盤
最初、表紙にもなってる勇者一行の誰かが勇者を殺して血生臭い物語が始まると思っていたんですけど。読んでみると一転して、これが学園の中での勇者の話をしだすではないか。
勇者一行のそれぞれの視点でのアレスについて掘り下げられ、最初、私自身、
剣聖レオンを怪しんで読んでました。
すると一番初めに描かれたのは彼の視点でした。
おや・・・?
思ってたのと違うな。
そして読み進めると次は聖女マリアの視点で語られたわけですよ。
この物語の進め方でいくと最後の一人が悪かったパターン、それかまだ殺した犯人の伏線は貼られていないの二択だと思ってました。
そしたらね勇者を殺したのはその誰でもなかったんですよね。
ここで驚いた。
中盤
確か物語の大まかな部分がわかるのはアレス視点で語られた学院に来る前のところかな。
ザックとアレスは旧友で友達同士。ザックはパッとせず才能もアレスに比べたら無い。でもザックは負けず嫌いで諦めない心の持ち主だった。攻撃魔法も回復魔法も剣術だって上手だった。
これを聞いてね、気づくべきだったね。もしかしたらザックがアレスなんじゃないかと。
私はこれ聞いてもなんか勘違いして
「アレス学院で努力してる面してたけど、あれ全部演技だったわけか・・・。演技で騙してみんなを仲間にしたり好感度を高めてたのか。実力隠し系なのか」
そんな風に誤解してしまって読み進めるとこれもしかしてそうじゃなくてアレスはザックかと・・・、ようやく気づく。
物語の大体の方向性は決まったなそしてここから終盤にかけてが恐ろしくすごかった。
終盤
とうとう満を持してアレクシアが登場します。
アレクシア視点で語られる勇者アレスはそれはもう鈍臭くて、カッコよくは無い。それでも、それだからこそ彼の直向きに努力する姿勢がだんだんと彼女の心を突き動かして行ったのかなぁ。
もうアレクシアが可愛すぎた。
なんだよアレスが魔王に行く時、最後の別れ際に放ったセリフ
「死なないでね! 魔王なんか倒さなくてもいいから」
あれは反則だろ。もうさざ、漏れちゃってるじゃん。本心が。
可愛すぎるんだよ。
あとアレクシア率直に物事を言う性格なのもいいわ。
全部のセリフがざ生きていたんだよね。情景が伝わってきてキャラがもうわかるんだよね、どうこれまで生きてきたのかとか。どういうキャラなのかとか。
そして彼女に好意を抱かれてるアレス(ザック)もさぁ、とてもいいんだよ。
ザックは才能がないんだよ。他のやつと比べてもないんだよ。それでも努力して、勇者ぽくない戦い方、なり方で勇者なり得たんだよね。
才能がない。
それで諦めなかった。そこで決して諦めることがなかった。そして奇跡みたいにどんどん奇跡が積み重なったんだよ。小さな奇跡が。
それも小さなちっぽけな奇跡なんだよ。全く努力に見合わないほどの。それでも彼は成し遂げたんだよね。毎日毎日毎日、どんなに辛くても乗り越えて彼はもぎ取ったんだよ勇者を。
少し考察
ザックはアレスの死を原因で勇者を目指すんだけど、もしアレスが死んでなくてもザックが勇者になっているだろう。もう預言者が現れてアレスと共に学院に入学できても彼こそが勇者になり得たと思う。
だって彼は諦めなかったんだよ、アレスが死ぬ前から。絶対彼なら勇者になっていた。勇者一行は変わらない。また呆れてみんなザックに修行をつけてるともう。
そして勇者一行にアレスが入ってみんな仲がいいんだ。そんな感じだと思う。
話を戻す。
彼が本当の勇者アレスではないと知った時から涙が止まらなかった。
勇者を探す
勇者を探すのはやはりアレクシア。アレクシアの視点で語られた時からもう彼女と勇者がむすばてれ欲しくて仕方がなかった。可愛すぎないかアレクシア。
だって彼が去った後、自分が率先して勇者の後継になろうとするんだよ。
そんなのとっても優しい子じゃん!
いい子に決まってるんだよな。
そしてさ、彼女だけは勇者を心配したんだよね。自分の安否を多くのものが喜ぶなか彼女だけが勇者の心配をしていた。
もうアレクシアっていい子すぎる。
読み薄めるとアレクシア母が預言者と発覚。真相がさらに明らかになっていく。
ここの設定はよく作られて矛盾がないない。
お母さんには、多分あまり感情移入はできていない。
お母さん視点でかいた物語とかだしたらまた売れてお得じゃん?
とか思った。
でもお母さんからこれまたアレクシアの良ささが出るんだよね。
どんだけアレスのこと好きなんだよ!
毒入りの何か飲んで死んじゃってるじゃん。
命を落とすぐらい愛があって、勇者を探す行動力もあって優しいし、一途。
どんだけ可愛い要素があるんだよ!
ここから早く早く二人ともくっついてくれと思ってページをどんどんめくるんだよ。早く早く二人がイチャイチャするところがみたい。
可愛いアレクシアと非凡な勇者がむずばれるところを見たい。
でね、作者(駄犬先生)はね。わかってるんだよ。きちんと二人のことを結んでくれたんだよ。
もうこれだけで最高なんだわ。
なんかザックがいったお父さんのお父さんの故郷みたいな場所での会話は先
(アレクシアとアレスの展開)が読みたすぎてほとんどすらすらと読み飛ばしてしまった。
この本の唯一の蛇足なんじゃないかと思ってる。
そしてそう告白するんだよ。アレクシアが。
可愛すぎるんだろ。もうわかってたよ。
でも告白の仕方がストレートなんだよね!
きっとさ彼女ずっとこれまで勇者がいない間宦官えてきたんじゃない。そして勇者を探してる間ずっと彼にこの気持ちを伝えたくてたまらなかったんじゃいない?
それがさきちんとはっきりとこうやって伝えられるの可愛すぎるんだよ。
ようやく長年の思いがさ一途な思いが叶ったんだよ。
絶対さ・・・。
やばい思い出すと涙が・・・。ポロポロ。
アレクシアがもうやっぱり可愛すぎるんだよ。
「王都で美味しいスイーツの・・・」
はいオッケー出ました。
アレクシアおめでとう、ザックおめでとう。ほんと最高だわ。
エピローグ
エピローグはそのスイーツ店での話。
良かったね。絶対アレクシアとザックイチャイチャしてる。
可愛いなぁ。それでこのスイーツ店マリアが買わせに生かしてた店じゃないか。
ここでいい再登場きた。
なんかマリアがやっぱりザックのこと好きなんじゃないか?
なぁ、なんでお前ついてきてるんだよ。
あと面白かったことがあって、笑いそうになった場面。
「アレスにそんなことがやってのけるやつは性格も曲がって、顔をひどいに違いないと」豪語してたくせにマリア見た瞬間、可愛いすぎるとかほざき出したのは流石に面白すぎた。
まぁ知らないなら仕方ないんだけど。でも面白かったぁ。
それで最後の上手くなる過程を楽しむ的なことを伝えてるのずるいわ。
また泣いてしまった。
総括
最高の一冊。アレクシアが可愛く、文体も読みやすい。アレクシアの可愛さで世界は色づいてみえ、キャラクター同士の掛け合いが最高に面白かった。
無駄がなく飽きない、文章構成とストーリー展開だと感じた。
またこの世界に没入できたらな。
アレクシア最高!
作品タイトル:誰が勇者を殺したか
著者:駄犬
角川スニーカー文庫出版
本体価格680円