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なぜ、F型とT型は、対立が絶えないのか?

はじめに

少し思い立ったので記事にしてみた。以前の記事でも、F/T軸が最も対立しやすいと話したが、今もそう考えている。コメント欄のご意見により、S/N軸も想像以上に対立しやすいという発見をさせていただいたのだが、それでもF/T軸の対立は、遺伝子レベルに激しいケースが多い。今回は、この対立を引き起こす仮説と、他因子との関係性を交えて考察していきたいと思う。




①そもそも両立が難しい

1つ目の理由としては、F/Tの両立は非常に難しいということだ。おそらく、全因子で最も難しいポイントだ。例えば、E/I軸であれば、E型が「様子を見ながら話す。」I型が「必要に応じて発表する」などと行動づけることが多い。S/N軸も両立が難しいとはいえ、両者はあまりにも独立関係にあるので、そもそも両立をあまり求められない。S型中心社会である、ヤンキーの世界やスクールカーストの1軍において、「現実離れした理想」は必要ないし、むしろウザがられるだろう笑笑。逆に、N型中心の慈善活動や評論会などでは、そもそも現実に満足できなかった人たちが現実を変えるために活動しているため、「今」に固執した考え方は、保守的だとして嫌われる。そのため、両立できなくともそこまで困らないのだ。しかし、F/T軸は違う。特に日本国内で生活する上では、どちらも同じ比率で重視されるのだ。つまり、どちらかが行き過ぎた人間は、即座に排除される。ゴリゴリのT型は、「優しくない」として距離を置かれるし、感情論ばかり話すF型は、「甘えてる」としてバッシングを食らう。つまり、ほとんどの人が両立をしたいと考えているにも関わらず、ほとんどの人が両立しづらいのだ。

②最も自己管理能力や発信力が高いEJ型は、F/T軸を主機能および劣等機能とする

これもまた難点だ。一般的に、最も影響力が大きく、高い自己管理能力から一定のエネルギー量を維持できるのは、EJ型だが、残念なことに、ESFJ.ENFJ.ENTJ.ESTJの全てがF/T軸を偏らせた結果なのだ。この4タイプは、私なりに「リーダータイプ」と呼んでおり、自己成長欲求や信念が強いことは、以前の記事でも話した。しかし、ESFJとENFJは、Feは非常に高いが、Tiが壊滅的だし、ESTJとENTJは、Teは完璧であるにも関わらず、
Fi劣等からしばしば無神経さが目立つ。時折、Fを外面に身につけたEXTJや、Tっぽく発言することを身に着けたEXFJは存在するのだが、無理やりそうしているだけなので、結構ストレスになっている。いずれにしてもそのパフォーマンスは不安定であり、不意にモロが出てしまいがちなのだ。
では、IJ型やEP型ではどうだろうか?
どちらも、F/T軸を補助機能と代替機能に構えているので、比較的両立しやすく、成熟すればするほどパワーバランスが安定してくる。実際に、Fe発達のESTPに出会ったのだが、本当にバランス感覚が完璧だった。しかし、そこまでに到達することが意外と難しいのだ。IJ型は発信力、EP型は自己管理能力を苦手とする傾向にあるため、EJ型ほどスムーズにできないのだ。もちろん、不可能ではないので、時間をかければマスターできるのだが、EJ型の代替機能発達に比べて、かなり苦労している印象だ。



③考えがすれ違うというよりも平行線になりがち

F/T軸の考えの違いは、イメージするならば平行に引かれた2本の直線のようなものだ。小4くらいで習ったと思うので、思い出してほしいのだが、「2本の直線はどこまで行っても決して交わらない」といった特徴だったはずだ。このイメージ図のままの状態が、F/T軸である。F型の考えとT型の考えは、この関係下の2本の直線のようなもので、両者は決して交わらない。例えば、ドラえもんの野比家を見ていればハッキリすることだろう。推定ISFPであるのび太は、ややナマケモノ体質で、先延ばし癖がある。しかし、優しい心の持ち主でもまたある。そんなのび太と最も相互対立になりやすいのが、ISTJの母だ。これが最も良い構図なのだが、ISTJの母にとっては、「今やってなかったでしょ?」で一辺倒だし、ISFPののび太にとっては、「そんなこと言われたらやる気が失せた。」となり、しばらく立ち上がれない。
しかし、F型のドラえもんとはかなり分かり合っており、ドラえもんの苦言は意外としっかりと聞いている傾向にある。つまり、明らかなF/T軸の対立だ。F/T軸とは、こういう関係性なのだ。他の因子を例えるならば、E/I軸は、同一直線上で真逆の方向を向いている二者、S/N軸は、垂直に交わり、ほとんど共通点がない二者、J/P軸は、下に裾すぼまりな形をとる図形の立ち位置で、下に行けば行くほどJ型が強くなる。そのため、同一直線上にいるE/I軸の関係、一応一点だけ交わりがあるS/N軸の関係、同一の図形の中での立ち位置の違いとしてのJ/P軸の関係に気づければ、意外と相互補完がしやすい。しかし、F/T軸だけは、交わりが全くないので、相手が何を考えているのか一切分からないのだ。

④自己アピールすると圧が強くなる

F/T軸の非常に厄介なところは、アピールが強くなると同時に圧が強くなるのだ。もちろん、平行線上の分かり合えない関係性を無理やり分からせようとするので、力むばかりになりがちである。これは、いたるところで見かけるはずだ。感情的になり支離滅裂になったF型や、屁理屈をこき始めたり、高圧的な態度をとるT型は山ほどいるからだ。どちらもその表情は怒りに満ちており、自分を訴えかけるのに必死すぎて周りが全く見えていない。そして、その様子はどこまで行っても頑固そのものだ。よく、頑固なタイプについてmbtiと関連付ける記事を見かけるが、私は、F/T軸のバランスが崩れた途端、あらゆるタイプは頑固型になると考えている。ENFPのように普段は柔軟性のカタマリのようなタイプでも、自身の感情や信念のために視野が狭くなると、どうしようもなく頑固でめんどくさいこととなる。
F/T軸は、最も相互理解が難しいため、どうしてもゴリ押し作戦に頼ってしまうのだ。最もいい方法は、「相手の感情に配慮しながら、自分の意見を伝える」だが、できる人は意外と少なめだし、相手のパフォーマンスに大きく影響を受ける。これが完璧にできる人でも、相手が全く聞く耳を持たなければ不可能なのだ。したがって、F/T軸は、どちらかが未熟なだけでも相互理解の難易度が跳ね上がる。

⑤F/T軸の共存は、チームバランスを整えるが、対立もまた増やす

これがまた大きなジレンマだ。F/T軸は、チームバランスに最も有効だ。例えば、スクールカーストにF/T軸が関係ないように、F/T軸は、所属地域や環境を選ばない。ESTPばかりで固められた1軍は少なく、ESTP.ESFP.ESTJ.ESFJ.ENFJなどが共存しているケースが多い。それでも上手くチームが回るのだが、対立したときにどうしようもない。つまり、ほとんどの場合、物心ついた頃から、F/T軸の違う相手を無意識的に「意味わからない」と感じ、同じ軸同士で固まりがちになる。するとどうなるか?というと、F/T軸の偏りからまたトラブルになる。F型であれば、女子集団、T型であれば、優秀社員で構築された一流企業を想像すると分かりやすい。F型同士は、嫉妬心や好き嫌いからいじめが起きやすく、T型同士は、強い競争心や共感性の低さから、ハラスメントやリストラが相次ぎ、生産性はかえって落ちる。いずれも止める人がいなくなるので、連鎖的に続いてしまう。誰かが倒れるまでこれが終わらないのだ。ここに、T型が、「いじめをするな!」と注意できたり、F型が、「いくらなんでも可哀想だろ?」と指摘できたりすれば、一気に問題は解決に向かいやすい。つまり、偏るのが最も恐ろしいのだ。特に、女性の場合、全体の8割くらいがF型なので、どうしてもどこもかしこもF型風土に染まってしまうのだ。男性であっても、半々の比率から、偏ろうと思えば、いくらでも偏ることができる状況だ。つまり、「同じ民族同士で共存と対立を経験する」か「対立を繰り返して次第に成長する」かを選ばなくてはならない。どちらもリスクが大きく、ジレンマだ。実際に、工業高校のように超T型文化の場所では、自分勝手な人や頑固者が猛威を振るいやすく、ESFJの私は、相当苦労する3年間となった。

⑥根底にある価値観が強くてなかなか動かせない

私自身もそうなのだが、F/T軸は、根底にある価値観があまりにも強すぎて、少しの指摘ではなかなか気づけない。それが、圧を強める原因にもなるのだが、そうするとまた逆効果で、お互いが意固地になる。F/T軸は、生まれながらにして決定された価値観のような一面があるので、なかなか修正できない。実際に私も、「人には優しくすべき」「優しさを欠いている人は人としてどうかと思う。」「正論は人を傷つける」といった意識があまりにも強いので、もはや当たり前の価値観となったいる。典型的なFeユーザーだろう。しかし、T型にこうした価値観は通じにくく、むしろ逆のことを考えているだろう。
ISTJの実母は毒親だったという話は何度かしているが、母を毒親化させた原因は、「家系がT型一家だったから」という面があるだろう。母は元々決して悪い人ではなかったらしいし、たしかに優しい心はあった。しかし、私と祖母を除いた、家族全員がT型という環境に育ち、T型の父親と結婚し、T型の弟を産んだため、F型的価値観を忘れてしまったのだ。そのため、私と祖母がいくらF型的価値観を伝えても、力が及ばず、かえって猛威を振るうようになったのだろう。実は、祖母もかなりT型よりのENFJなので、若い頃は、限りなくT型に近かったかもしれない。根っからのF型は、本当に私ただ一人だったのだ。

⑦F/T系の心理機能は未熟だと恐ろしい

⑤の内容に近いが、F/T系の心理機能はS/N系の心理機能に比べて非常に恐ろしい特徴を持つ。未熟な場合、次のようになる。

(S/N)
Se→今に固執して衝動的になる
Si→過去や伝統に固執して頑固、保守的になる
Ni→わけのわからないことを言い始める
Ne→非現実的なことで騒ぎ始めたり、夢と現実の区別がつかなくなる

(F/T)
Te→短気で威圧的、高圧的になる
Ti→持論に固執して極めて頑固な考えになる
Fi→感情的になって冷静さを失う
Fe→同調圧力や押し付けが激しくなる

これで明らかになったことだろう。たしかに、SeやNeにも恐ろしい面はあるが、遥かにF/T軸の方が周囲への脅威が大きい。しかも、例外なく全ての心理機能が当てはまる。だから、Te的なパワハラやFi的な陰湿なイジメ、Fe的な排他性が恐ろしい結果を生んでしまうのだろう。もちろん、成熟していれば、F/Tどちらであっても全く問題ないのだが、未熟だった場合の迷惑極まりなさは、S/N軸の比にならない。

まとめ

F/T軸の対立原因はまだまだあるし、奥が深い問題だが、基本的には、この7つだ。私も、一部のT型には、恐ろしさや和解の難しさ、強い苦手意識を抱きやすく、社会人になるまでに攻略したい問題の一つなので、あえて記事にさせてもらった。大人しいT型や、言い方がキツくないT型への克服は進んでいるため、少しずつ、多くのT型を克服していきたいと思う。

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