mbtiで対立しやすい因子とは?
はじめに
mbtiを知るものならば、因子が4つあるいは5つあることは誰もが知るであろう。例えば、私のmbtiは、ESFJ-Aなので、E型、S型、F型、J型と-Aとしての素質つまり因子を持つこととなる。それぞれ、E/I軸、S/N軸、F/T軸、P/J軸と-Aか-Tを持つこととなっているが、この中で、異なるからこそ受け入れられる軸とそうでない軸が明確に存在する。今回は、そこら辺を語っていこう。
最も対立しにくいのはE/I軸
結論から言うと最も対立しにくいのはE/I軸だ。理由は極めて簡単だ。ここはとにかく、集団内では、比率バランスが求められるし、個人間ではここに深く依存しないからだ。例えば、E型ばかりの集団を想像してみよう。典型的な陽キャ集団だ。彼らは一見するとすごく楽しそうだし、何一つ対立が無さそうに見えるがそうではない。かなり、バランスが悪いのだ。みんな自分の思うままに話してしまうし、方向性が違った場合に統一する人がいない。逆に、I型ばかりの集団は、かなり相手を尊重する反面、みんな個人主義であるため、会話が成立しなくなるか、自分にこだわりすぎてバラバラになってしまうかだ。工業高校にいた頃にゲーマーやオタク系ばかりで固められた極めてI型的集団がクラスに存在したが、私は馴染めなかった。みんなが自分ばかりを考え、相手のことをあまり考えないため、ついていけなくなり、内部でも方向性がバラバラだった。統一されない価値観を無理矢理引きつないだような集団に見えてしまったのだ。仮に5人の集団があるとした場合、理想のE/I比率は、Eが3人、Iが2人だろう。Eの3人が場のムードを作り、Iの2人がその場を調整しながら、Iの意見をEが汲み取れる集団が最も理想的だ。
次に対立しにくいのは-Aと-T
意外かもしれないが、ここのギャップは意外と小さい。ポジティブさとネガティブさの比率が大きく異なるものの、意外とバランスを取りやすいからだ。例えば、同じマイナスな出来事があったとして、メンタルに強く食い込むのは、たいてい-Tの方だ。-Aは、意外と気にしておらず、「まあいい気分はしなかったな。」程度に感じていることが多い。一見すると、対立しそうに思えるがそうではない。-Aに余力があり、ありあまった余裕あるパワーを-Tに分け与えることができるのだ。-T同士では共倒れしがちなところでも、-Aは一応ポジティブさを保っているため、なんとか元気づけできたり、寄り添ったりができるのだ。究極の修羅場でも冷静さを維持しており、パニックを解消することにも長けている。冷静なので、相手を余計焦らせることなく、修羅場を切り抜けようとする力が働くため、-Tだけでは絶対に解決できない問題も切り抜けやすいだろう。また、
-Aは良くも悪くも楽観的なため、危機管理を欠いていたり、突っ走ったりしている時にブレーキをかけられるのが-Tだ。ここは、アクセルとブレーキのような関係であるため、意外と両方いると強い面がある。ただし、どちらかに90%以上偏ったようなタイプ同士では、対立の原因となるので要注意だ。特に、ESFJ-AやENFJ-Aは共感力が高いが、捉え方が非常にざっくりであるため、ENFP-TやISFJ-Tのような繊細すぎる感性を理解する力には乏しい。実際、個人的にはENFPやISFJの-Tとはよく気持ちの行き違いを発生させるため、限りなく強い比率を持つ場合は、お互いの感性を損ねない工夫が必要だ。
対立しそうでしないのがS/N軸
こちらの相性は極めて中庸だ。とにかく、一見すると揉めそうにも見えるが、意外とやりくりできる因子かもしれない。S/Nは、捉え方や考えていることは違うものの、表立って表れにくいのだ。おそらく最も見分けがつきにくい因子だろう。例えば、S型が
金閣の写真を見ながら、「金閣だ。」とか「京都の風景だ。」と感じている時に、N型はおそらく、「関西地方」、「大阪の隣」、「足利義満」などとイメージしていると考えられる。しかし、S型は瞬間的にそこまでイメージできなくとも、S型から見ても事実なのだ。確かに、京都府は関西地方であり、関東でも北陸でもないし、大阪とも確かに隣接している。足利義満が建てた室町時代の建造物であることは紛れもなく事実だ。つまり、一瞬は驚くものの、すぐに事実として追いつくし、「そういう見方もあるのか?」と感激することも多いだろう。S型の会話も完璧ではなく、時に間違えたり、勘違いしたりするように、N型的視点もこういった現象の一環として捉えられるため、そこまで大きな違和感は覚えない。ただし、N型は常に頭をフル回転している傾向にあるため、段々と違いを認識してくるだろう。ただし、寛容なS型は、N型特有の性格を個性として評価するため、排他的でなければ、比較的上手くいくところだろう。
かなり対立しやすいP/J軸
ここは、2番目に対立を生みやすい点だ。とにかく向いている方向も真逆だし、相手の行動様式を理解できないからだ。J型はとにかく一貫性や安定性、秩序を求める傾向にある。そのため、P型特有のルーズさやルール破りをだらしないと捉える傾向にある。
また、P型のそうした行動により迷惑を被るのはいつもJ型なので、そのうち信頼を失う原因にもなる。
一方で、P型から見たJ型は極めて細かくてめんどくさいイメージを持たれがちであるため、自由や柔軟性を阻害されて感じることだろう。P型は常に他人軸なJ型を「つまらなそう」「めんどくさい」と捉えがちだし、J型はP型を「だらしない」「予測不能である」とマイナス評価しやすい。結局、折り合いがつけられないことになりやすいのだ。
最も対立しやすいF/T軸
おそらく最も性格の違いがあらわになる因子だ。
無作為に思い浮かんだmbtiでF/Tだけ真逆にしてみればよくわかる。完全に異質で真逆の世界に思えるはずだ。例えば、私のESFJから見るとESTJであるが、ESFJの私がよく言われるイメージは「優しい、思いやりがある、ニコニコしている」などといったものだが、ネット上などのESTJのイメージを呼んでいると、「怖い、厳しい、口うるさい、頑固」などとかなり手厳しいコメントをよく見かける。幸いにも、私はESTJと相性が良いため、あまりESTJの厳しさを気にしたことはないが、それでも同じ性格だとも思えない。他のタイプでも同様だろう。ENFJとENTJ、INFPとINTP、ISFPとISTPなどどこをとっても違いが明確なのだ。また、相反する性格を両立させることも難しい。例えば、E/I軸であれば、I型が必要に駆られて人前で話すことはなんとかできるし、E型だっていつも喋っているばかりではない。1人行動することも可能だ。P/J軸ですら、P型が計画書を書いたり、J型が力加減したりは大体できる。しかし、F/T軸に限ってそれが難しい。T型に感情論で訴えかけても、そもそも「感情ってナニ?」という状態なため、共感したフリすら難しい。F型に刑務官をやらせたとして、大量虐殺を行った極悪犯人の死刑ですら、実行することは難しいだろう。TJ型は、「そのくらい悪い事をしたのだから当然だ。」と考えていても、FJ型はそれがなかなか理解できないし、増してボタンを押そうとすれば手の震えが止まらなくなるだろう。
日常生活においても、両立の性質を取り入れた解決策を見出すことはかなり難しいし、早い段階でF/Tの分かれた仲間作りをしがちなので、なかなか理解が追いつかないのだ。私自身も、最も苦労した部分はここだったため、F/Tの溝はなかなか埋めにくいものがある。
それを踏まえた上での真逆の相性
基本的にはあまり良くないと思われる。なぜならば、どこにも共通点がなく、分かり合えないからだ。ただし、組み合わせにより多少の差はある。
意外と周囲を見ていると、ENFPとISTJは相性が最悪では無さそうだ。ENFPはISTJよりもESTJやESFJに強く反発している印象があるし、ISTJもENFPよりもESFPやISTPに反発しやすい印象がある。
しかし、特に相性が悪い組み合わせはいくつかある。
まずは、ESTJとINFPだ。この2人は、考えの根本原因が異なりすぎて、どちらも分かり合えない傾向にある。ESTJは、INFPが夢見がちで怠惰に見えてしまい、INFPからESTJを見ると、怖い一辺倒で常に緊張してしまう相手だろう。
また、ENTPとISFJも相性が最悪そうだ。ENTPの強烈なマシンガントークにISFJが耐えられなくなり、ISFJの保守的な姿勢がENTPの反感を買ってしまう。
このように、個人差はあるが、全体的にかなりの成熟度を持たなければ、なかなか踏み込むことができない関係ではありそうだ。
まとめ
mbti同士の対立はやはりF/T軸かP/J軸で起こっているのだ。FP型とFJ型は基本的に仲良くなりやすいが、TP型とTJ型はかなり対立しやすそうだ。一方で、TP型とFP型は仲間関係を築きやすいものの、TJ型とFJ型は最終決定時に反発しやすい。FP型とTJ型および、FJ型とTP型は何かと衝突しやすく、やはり関係性として複雑になりやすい気がする。ESFJはSF型と仲良くなりやすいと言われており、実際に仲良くなりやすいが、それ以上にFJ型と相性が良い。FJ型が多い集団が最も居心地が良く質が高い気がするのだ。