見出し画像

求人で求められるコミュニケーションスキルの正体

以前に疑問に思っている三大応募条件ついて語り、その一つに「コミュニケーションスキル」を挙げました。

個人的にはめちゃくちゃ問いたい、「コミュニケーションスキル」とは何なのかと。求人広告において、これほどまでに曖昧なのに、ドヤ顔で書かれている言葉はないでしょう。
あえて言わせてもらえば、意識高い企業の上司がよく言う「お前はどうしたいんや?」(必ずといっていいほどエセ関西弁)と同じです。むしろ、お前がどうしたいんだよと問いただしたい。

コミュニケーションスキルは一つじゃない

確かに、その仕事に「コミュニケーションスキル」は大切です。しかし、コミュニケーションスキルと一口に言っても、求められるスキルが異なります。
たとえば、営業ならば相手の懐に入り込めるスキルだし、エンジニアなら誤解なく説明できるスキルだったりします。あるいはキャリアアドバイザーのように相手が言語化できていない要望を言葉にするスキルかもしれません。

同じコミュニケーションスキルでも、求められている内容はこれだけ異なります。にも関わらず、これらはすべて「応募条件:コミュニケーションスキル」で片付けられてしまいます。

コミュニケーションスキルを定義できていない会社は多い

また、取材時にも「御社の言うコミュニケーションスキルとは、具体的に何を指していますか?」と質問しても、ほとんどの場合、要領の悪い回答しか帰ってきません。
なぜなら、言っている本人も「とりあえず生」くらいの雰囲気で言っているに過ぎないからです。

だから、貴社にマッチする人材が来ないのです。

大事なことなので、もう一度言います。自分たちが求める条件を明文化すべきです。曖昧な言葉で濁してはいけません。曖昧にするから、貴社が欲しい人材が来ないのです。

もう少しわかりやすい例で言えば、陽キャ・パリピの会社が求めるコミュケーションスキルは仲間と同じテンションで騒げることです。「うぇーーーい!」とビールジョッキを掲げられたら、即「うぇーーーーい!」と返せることが、彼らのコミュニケーションスキルです。
そこに「いや、自分は飲めないので。アルハラです」と拒絶したら、ノリが悪い=コミュニケーションスキルのないやつとなります。

一方でオタクしかいない会社で、陽キャ・パリピが同じことをしたら、「あ、察し……」と引かれます。「こいつ、俺ら側の人間じゃないわ」と烙印を押され、オタクに必要なコミュニケーションスキルがないと判断されます。

要は集団や文化、条件が変われば、コミュニケーションスキルの中身も変わるのです。すべての会社で通用するコミュニケーションスキルなどありません。
(正確に言えばあるのですが、企業が求めるコミュニケーションスキルとは少しズレます)

まとめ

コミュニケーションスキルを明文化するためには、今一度、自分たちの組織や文化を振り返ること、業務において求められるコミュニケーションとは何かを考えること、この2つが必要です。

明文化するだけで、貴社の内定率が大幅に向上し、バックレ率も低下します。求職者側も「自分に合致する会社」だと認識するからです。書類選考以降で、スキル以外の部分で「なんか良い人がいない」と思う会社は、自社におけるコミュニケーションスキルを定義してみてはいかがでしょうか。

いいなと思ったら応援しよう!

似非教授
よろしければ、サポートをしていただけると嬉しいです。サポートが今後の活動の励みになります。今後、求職者・人事担当などに有益な情報を提供していきたいと考えています。