「Is it easy for foreign people to get a job in Australia?」高卒フリーター、オーストラリアに住むvol.2
進学校を出て、晴れてフリーターになった私は、なぜかオーストラリアにいた。所持金は3万。
「半年分の生活費は絶対に用意しておいた方がいい!」
と何度もくぎを刺してきたワーホリエージェントに、空港からホームステイ先までの移動代(20分)として1万5000円請求されていたことも許せるくらい、このオーストラリアという国に期待を抱いていた。
空港で、私の名前を書いたボードを持っている男に話しかけ、本人確認としてパスポートを見せた。
柄シャツに短パン、ビーサンといった、theオーストラリアな格好だった
聞くと男はブラジル出身で、オーストラリアに来て3年目だという。私のつたない英語も理解しようとしてくれるナイスガイだった。
「Is it easy for foreign people to get a job in Australia?」
私は一番気になる質問を中学生で習ったIs it構文で聞いた。
「hard」
…
私の期待を見事に裏切る一単語。
知ってはいたが、改めて聞くと一か月後に住むところがなくなる私にとって、かなりバッドニュースであった。
そんな厳しい状況にもかかわらず、僕は初外国に興奮しっぱなしだった。
道が広い!
外人しかいない(当然)!
金髪ブロンド美女!
道が広い!
19歳無職の心は、初海外、オーストラリアに踊りに踊っていた。
車内なんやかんや話しているうちに、ホームステイ先に到着した。感謝の言葉を英語で述べた後、男とわかれ、これから一か月お世話になる家のインターフォンを押した。
ピンポーン
…
ピンポーン
…
あれ???
ピンポーン
ワンワン!!
「ホームステイ先は犬しか住どらんのか!!!」
海外の適当文化の洗礼を浴びると同時に、海外初ツッコミを決めてしまった。
どうやら、家に家主がいないらしい。海外で通じる携帯電話も持っていなかったため、誰にも連絡できない。
私は、オーストラリア初日に大きな荷物を引きずって、外国人に助けを求めるため、彷徨うことになってしまった。
どうなる、私のオーストラリア生活!!!???