LHTRPGオンラインセッション体験録 実践リプレイ ~CR1シナリオ「桜の樹の下で」part.4~

この記事はTRPG初心者でありました筆者が、オンライン環境にて「ログ・ホライズンTRPG(LHTRPG)」を遊んでみた記録です。​「ログホラ好き!」「エルダーテイルやってみたい!」「TRPGは知ってるけど何となく参加しづらい!」「オンセの雰囲気が分からない!」といった方々に、現場の様子を少しでもお伝えできれば幸いです。

〈実践リプレイ:インタールード2〉

どうも皆さん、カタツムリのNです。いよいよ本セッションもクライマックス。さっそくログを辿っていきますよぅ(のそのそ

各々の力を出し切り、無事〈パルムの深き場所〉を踏破した〈パッチワーク〉。ミドルシーンの終了により、ここで再び全員に因果力が1点ずつ配布されております。嬉しい。
ただ、これで脱出! というわけにはいかず、一行の行く手には最後の関門が立ちはだかっておりました。

GM:それは、細く長い橋。橋の向こうに待ち構えるのは鼠人間(ラットマン)達。あれを突破しなければ、出口には辿りつけない。
シュエット:「僕、この橋を渡り切ったら、結婚するんだ」
縫:「やめなさい」
華音:「占い師がフラグ立てんじゃないわよ」

ともあれ、ついに亜人種モンスター〈鼠人間〉との直接戦闘です。出口を塞ぐエネミーたちを倒して、アキバへの道を開きましょう!

〈実践リプレイ:クライマックス直前〉

GM:というわけで、クライマックス前のブリーフィングシーンです。ブリーフィングの行動どうぞ!

「ブリーフィング」とは戦闘前の準備シーンのこと。ここでは食料アイテムを使って「疲労」を回復したり、タグに【準備】とある特技やアイテムを使って、直後の戦闘に備えることができます。回復職の支援魔法や、〈吟遊詩人〉の援護歌なんかが代表的ですね。もし使えるEXパワーがあれば、GMに申し出て使用するのもOK。

そんなわけで私たちも、まずはEXパワー《パッチワークの誓い》を使用します。これにより、全員の疲労が10回復・全員の因果力が1点プラスされました。シナリオ一回限りの切り札ですね。お強い!
さらに、このEXパワーには「シーン提案型」というタグが付いております。これにより追加のシーンが挟まり、再びロールプレイが始まりました。戦闘前の彼らはどんな様子だったのでしょうか。では、どうぞ!

【挿入シーン「パッチワークの誓い」】

律香:イメージ的には長い橋を渡る前にみんなで休憩してるって感じでいいのでしょうか?
GM:そうですね。あの橋を渡れば出口だけど……って状況です
縫:小部屋か何か休める空間があったかもしれない
シュエット:ん-、それじゃあ
シュエット:「ギルマスー、僕疲れちゃったー。ちょっと休もー?」地面にぺたぁ
縫:「平気……と言いたいところだけど、そうね。一旦休みましょ」
華音:「ここで座り込まないでくださいまし。さっきの道脇に小部屋がありましたわ。一度戻りましょう」
シュエット:「おんぶー!」手をばっと広げる
GM(ポポ):「スケさん……出しましょうか?」
華音:「いいえ、それには及びませんわ。……ケンタ。シュエットを乗せてあげてくださいまし」
メジロケンタッキー:「ヒヒーン」
シュエット:「お馬さん可愛いよねぇ」なでなで
華音:「うちのケンタは上がり3F32.7の脚が使えますのよ」自慢げ
律香:「??? 今、なんとおっしゃったんです? ……3F?」
華音:「1ハロンは200m。つまり3F32.7は600mを32.7秒で走れるということですわ」
律香:「100m5秒強……速っ!」
華音:「馬というのはかくも強く、美しい生き物なのですわ。……それはそうとアーモンドアイの三冠が見れないのが残念ですわね。絶対取れますのに……」ブツブツ
縫:「素が出てんのよお嬢さま」

ロールに続けて流れるように始まった競馬の話題。もはや単なるPL同士の会話です。ここまでの旅路で各々のロールが板についてきた結果、誰も彼もがハマり役と化しています。

GM(ポポ):「そういえば、あのレイドゾーン。あれって、〈ノウアスフィアの開墾〉で新しく実装されたものなんですよね?」
縫:「多分ね。今まであんなゾーンなかったわけだし」
GM(ポポ):「ということは、あのレイドゾーンって、まだ誰もクリアしたことないのですよね。はわぁ。一番乗りとは言いませんけれど、いつかこのメンバーでクリアしたり……はさすがに夢見すぎでしょうか」
縫:「レイドならメンバーかき集めなきゃだけどね。でもポポ、ギルド入ってるんでしょ?」
GM(ポポ):「ええ、入ってますけどぉ。でも、正直あたし、ギルドだと置物扱いされてるので、あたしがレイドとか言っても誰もついてなんか……」
縫:「なーに言ってんの。アンタがいるからここまで来れてんでしょうに」
GM(ポポ):「いえ、あたしはただのトーチ持ちですので……」
シュエット:「トーチ持ちでもね、いないと僕らは前に進めなかったんだよ。最重要ポジションだったんだよ、ぽぽちゃん」
GM(ポポ):「はわわわ、そんなこと言われたの初めてです。ありがとうございます。ありがとうございます(ぺこぺこ)」

そんなほっこりする会話の横で、何やら憂鬱な気配がひとつ。

華音:「しかし、この世界のメシは食べると気分が落ち込みますわね……」もっちゃもっちゃ
シュエット:「人参食べる?」ケンタに
華音:「あぁ、馬は甘いもの好きですわよ。りんごとか」
律香:「はちみつとか」
シュエット:「りんごー、ある。……いい香りする……?」ケンタに上げながら林檎食べてみる
GM:ヒロサキは林檎の街でもあるので、所持品の〈お好みサンドイッチ〉を林檎に差し替えてもOKです
シュエット:あ、じゃあそんな感じで
縫:(察した顔で)するとアレでは。ここで素材アイテムの味が……
シュエット:「あ、リンゴおいしー」普通な感じに感想を述べる
華音:「?!」

おわかりいただけただろうか()
前回の冒頭で、この世界では「食料アイテムに味が無い」というお話をいたしました。しかし例外としまして、果物や野菜・調味料などといった「素材アイテム」には、素材そのものの味があるのでございます。
part.2のオープニングシーンにおいて、ケンタ(馬)がはちみつを美味しそうに舐めていたのもその証。原作ではこれを利用して、〈大災害〉後の世界にちょっとした革命が巻き起こることになるのですが……それはまた別のお話ですね。

華音:「りんご味あるんですの?! ちょっとケンタ、それ渡しなさい!」
メジロケンタッキー:「ヒヒーン(横暴だー)」
律香:「りんごは、味が、ある……?」
縫:「!?」取り出して一口かじる
華音:「あります、わね……」シャク
律香:「りんごだけなんでしょうか、味があるの」
縫:「果物……ううん、もしかして素材なら」
華音:「素材は味があるのに調理済みのアイテムは味が無い……妙ですわね」
縫:「何にしても、帰らなきゃならない理由が増えたわね。残りのギルメンどもに、青森のリンゴたらふくお見舞いしてやるわ」
律香:「りんご狩りしておいてよかったですねぇ」
GM(ポポ):「もう少し南に行ったら、さくらんぼなんかも採れるかもですねぇ」
縫:「いいじゃない。果物狩りも兼ねて凱旋といきましょ」
シュエット:「じゃあそのためには、あれ何とかしなきゃだ」
縫:「よっし、休んだことだし進むわよ!」

味のある素材アイテムの情報によって、大幅に気力を取り戻した様子の一行。帰るための目的も固まり、メンバーの雰囲気も申し分なし!

【ブリーフィング】

GM:では、シーン提案終了で。食料とか使う人は宣言よろでーす
縫:〈お好みサンドイッチ〉相当のリンゴと〈季節の野菜ポトフ〉食べます
シュエット:ポトフ消費で疲労全快ですね
華音:りんご二つしゃくしゃく
律香:サンドイッチ相当2つ消費します

通常のブリーフィングに戻り、最初は皆さん食料アイテムで「疲労」を回復。これで全員のHPが初期値に戻りました。続きまして、戦闘前に使っておける【準備】タイプの特技を使用していきます。

シュエット:《ハートビートヒーリング》を縫ちゃんに
縫:ありがたい
華音:《タトゥーパターン:マジシャン》使用。肩に刻まれた紋様が脈動する光を放ち、魔力が増幅されていく
GM:わー、また火力が恐ろしいことに
律香:では律香は《小鹿のマーチ》歌います
シュエット:「凄い、体が軽い感じするー。これならさっきよりもっと早く走れそう!」

これらの細かな効果を語ると長くなってしまいますので、後の戦闘シーンにて随時言及いたしましょう。さらに続けて華音さんは〈駿馬のオカリナ〉を使用し、愛馬メジロケンタッキーを呼び出しておく様子。
そして、こうした準備が全て終了したら《敵情を探る》を発動。運動判定でダイスを振り、成功すると敵の数なんかを知ることができます。

縫:EXパワー《ギルマスの背中》入れて敵情を探りにいきます
GM:はい、運動判定に+1D6でどうぞ
縫:いきます(コロコロ)→ 12、成功
シュエット:やったー
GM:4+α。4体っぽいけど、なんかまだいそう。では《敵情を探る》に対応しまして、GMはEXパワー《鼠人間のディジーズ・パレード》を宣言します

さて、ここでGMもEXパワーを使用してきました。PCだけでなくGMも難易度に応じた量の因果力を持っていまして、それをコストにEXパワーを使うことでエネミーを強化できるのです。加えて我々と同様に、余った因果力でダイスを増やしたり、振り直したりすることもできますよ。

ともあれ、これでブリーフィングは終了。いよいよ物語もクライマックス。最後を飾る戦闘が始まります!

〈実践リプレイ:クライマックス〉

GM:出口への道を遮るのは、長い長い橋。その終わりには、ラットマン達が待ち構えていた。
GM:というわけで、クライマックス戦闘です。PC初期位置は橋のいちばん下。左か右のどちらかのマスです
律香:(マップを見て)おおお! 橋だ!

戦闘開始の合図と同時に、GMによって細長いマップが召喚されました。PCたちから見て向こう側の岸は広い空間となっていますが、そこに至るまでの道はモンスターたちに塞がれております。敵の構成は〈大ネズミ〉三体に加えて〈ラットマンソルジャー〉が一体。しかし、先ほどGMが増援の存在を匂わせていましたね。警戒が必要です。
そして、目を引いたのは橋の外側。黒く塗りつぶされたマスには「奈落」という表示が。

華音:これ奈落って強制移動させるとどうなるんですの
GM:【飛行】タグがないキャラが奈落に移動した場合、シーンから排出されます
華音:おおう
律香:絶対落ちちゃダメなやつじゃないですか
シュエット:落ちたくないでござるー
GM:初期位置は全員同じ場所かな?
シュエット:ですねぇ
GM:では、セットアップいきます

◆ ラウンド1

さてさて、最初のラウンド開始です。全員の手番が終了するまでを「1ラウンド」と数えるのはミッションと同様ですが、加えて戦闘ではラウンド初めに「セットアップ」というタイミングが入ります。敵の細かな情報を探る《エネミー識別》や、罠や援軍の気配がないか探る《異常探知》などが行えますね。

【セットアップ】
GM:
セットアップ、行動力5の律香さんから
律香:〈大ネズミ〉を対象に《エネミー識別》します
GM:どうぞ
律香:(コロコロ)→ 成功
シュエット:いい出目
律香:「あのネズミの情報、書き込んでた楽譜の裏に偶然載ってましたっ!」
シュエット:「ないすー。よく覚えてました!」

まずは律香さんが《エネミー識別》に成功。〈大ネズミ〉の情報が明らかとなります。それを見てみますと、どうやらネズミたちは「奈落」の効果に引っ掛からない模様。注意しないと橋の外側から囲まれるかもしれませぬ。

縫:実質相手だけ移動制限なしと
シュエット:まあ、ネズミは垂直の壁でも登ってくしなぁ
華音:さっさと潰さないとキツそうですわね
GM:次は行動力4で縫の番
縫:はーい。《モンキーステップ》使います。追加コストは無しで、上に1マスだけ移動。ヘイト1上がります

ここで縫が使用した《モンキーステップ》は、移動に加えて「ヘイト」を上げる効果があります。
まず、エネミーは「ヘイト」の高いキャラを優先して狙います。そして、華音さんのように強烈な攻撃力を持つアタッカーは、総じてこのヘイトがたまりやすい傾向にあるんです。高い火力ゆえに、敵からすれば脅威と思われてしまうわけですね。しかもアタッカーの防御は大抵薄いですから、集中攻撃を受ければひとたまりもありません。

そこで、防御や回避に優れた壁役キャラは、こうした特技で積極的にヘイトを高めておく。いわゆる「挑発」や「タウント」と呼ばれる行動です。全員が協力してヘイトを上手い具合に調節し、敵の狙いを壁役に向けることが「LHTRPG」における戦闘のキモでございます。たまに例外もありますけどね。

GM:では、行動力3でシュエット
シュエット:はーい、《異常探知》しますー。EXパワー《ベテランの直感》も使って!
GM:むむっ、どうぞ
シュエット:(コロコロ)→ 15
GM:抜かれたかー
律香:冴えわたる直感だー!
GM:目標値9と11で二種類情報あるので、一つずつあげますね
GM:【達成値9の情報】この橋はあちこちにヒビが入っている。強い衝撃を受ければ、おそらく崩れるだろう。
GM:【達成値11の情報】天井の暗がりの奥に何者かの気配を感じる。こちらの様子を伺っているようだ。おそらくこのラウンドの終わりには、「落ちて」くるだろう。

うごご、やはり増援の気配。加えて橋の老朽化、さらに周囲の「奈落」マス……PLの空気が少し緊迫したものに変わります。

GM:行動力3で大ネズミ。しかしエネミーはセットアップ行動ないので、行動力1で華音ですね
華音:《エネミー識別》。EXパワー《参謀のデータベース》でダメ押しですわ。対象はソルジャー
GM:はい、知識判定に+1D6ですね。どうぞ
華音:(コロコロ)→ 成功
GM:お見事
律香:さっすがの知恵者!
シュエット:よきー
縫:出目がおつよい
華音:「知ってるモンスターですわ!」
縫:「さすがね」
GM:では、これでセットアップ終わり。メインプロセスに移ります

【メインプロセス】
さあ、メインプロセス突入であります。攻撃や回復といった戦闘の主要行動が行われる段階ですね。各キャラは自分の手番において、大きく「ムーブ」「マイナー」「メジャー」という三種の行動を取ることができます。実例を見てみましょう。

律香:では、行動力5の律香から行きます!
GM:かむかむ
律香:ムーブで《ラン》、上に3マス移動。マイナーは無し。メジャーで《エレガントアクト》をソルジャー相手に発動します
GM:小鹿ぱわー

小鹿パワー。ブリーフィングで使っていた《小鹿のマーチ》は、パーティ全員の「移動力」を上げることができる特技です。本来《ラン》では一度に2マスしか移動できないところ、援護歌の効果により3マス動けるようになっております。距離を詰めるのが楽になって強力。こうした常時発動の「歌」により、その場にいるだけで支援が可能なのは〈吟遊詩人〉の強みですね。

GM:命中どうぞ!
律香:(コロコロ)→ 12
GM:ふっ、それくらい避けてみせるでちゅ(コロコロ)→ 8
シュエット:そんなことはなかった
縫:
華音:知ってましたわ
GM:ダメージくだちゃい
律香:(コロコロ)→ 17

美しい所作で振るわれる槍。しかしまだまだ初撃、ダメージパーセントとしては全体の1割といったところです。

GM:最後にヘイト2上げて終わりかな。では、縫さん
縫:はーい。ムーブで《ラン》、上に2マス動いて接敵。マイナーの《ラフティングタウント》で律香さんのヘイトを2下げまする
律香:「なんか敵さんの意識がこっち向かなくなりましたー!」
縫:メジャーで《ライトニングストレート》。ソルジャーに撃ちます。こちらのヘイトが2上昇
GM:命中どうぞ
縫:(コロコロ)→ 9
GM:ファイナルアンサー?
縫:む、低め。確定で
GM:ふふふ、それくらいなら、きっと避けれるでちゅよ(コロコロ)→ 6
シュエット:が、ダメ!
華音:知ってましたわ(二回目)
律香:ああー
縫:ダメージいきます(コロコロ)→ 10
GM:物理防御で止まったでちゅ

ぐぐ。どうやらぎりぎり防御力を抜かなかったらしく、実ダメージは発生しませんでした。ただし、律香さんのヘイトを2下げたことに加え、攻撃技によるヘイト上昇によりヘイトトップは維持できておりますね。掃討は味方に任せよう。

GM:では、行動力3。大ネズミと同値ですが、PC優先のためシュエットの番
シュエット:たーいき

ここでシュエットさんは《待機》を選択。ミッションでも少しだけ解説した、行動力を一時的に落として最後に動くコマンドです。この行動に込められた意図は後述。
そして、いよいよ三体の大ネズミが動きます。

GM:では、ここからはジェットストリーム鼠団のターンでちゅよ。まずは、大ネズミA!! いきまちゅ!
GM(大ネズミA):ムーブで《ラン》、左に1マス移動。縫と律香、ソルジャーと同じマスへ。マイナーで《抑え込み》からの、メジャーで《かじりつき》。対象は縫に

大ネズミの攻撃は《かじりつき》。低くないダメージに加え、状態異常「衰弱」を付与する厄介な攻撃です。加えて《抑え込み》の効果により、当たってしまうと別の状態異常「硬直」もくっついてくるオマケ付き。ただ……

GM:大ネズミは【モブ】なので、命中は固定値の10でちゅ。回避どうぞ
縫:はーい(コロコロ)→ 14
華音:おみごとですわ!
GM:は、はやい
縫:よーし武闘家の本領!

そう。基本的に2つしか振れない回避ダイスを、武闘家だけは3つも振れるのでございます。恵まれた回避力を生かし、受けるのではなく避けることで前線を維持するのが武闘家の戦い方。
軽めの鎧しか装備できないので被弾してしまった場合の被害は大きいものの、赤い人も「当たらなければどうということはない」って言ってましたし。ダイスの出目に左右されやすい不安定さはありますが、そうしたスリルも含めて楽しめる方にはオススメの職業ですね。

縫:回避に成功したので《シャドウレスキック》が発動。大ネズミは【モブ】なので即死させます。コストでヘイトが1上昇
GM(大ネズミA):「踏み台にされたでちゅーーー」
縫:「遅いのよ!」回避しざまにカウンター
GM:死に際に《ラットデイジーズ》発動。ネズミを戦闘不能にしたキャラに「衰弱:10」を付与します
GM(大ネズミB): Aの仇は俺がうつでちゅ! ムーブでラン、マイナーで抑え込みからのメジャーでかじりつきを縫に。先ほどと同じコンボっち。回避10どうぞ
縫:ほい(コロコロ)→ クリティカル!
華音:
わお
GM:は?
シュエット:クリったー
律香:おおおおおおおお!

ええ、はい。ぶっちゃけ想定外です(震)

GM:(シャドウレスキックで)蹴るです?
縫:蹴りまーす
GM(大ネズミB):サラダバーー
縫:「ふふん、どうよ! あたしだけ見てろ!」ヘイト1上がります
律香:「(縫さんめっちゃ格好いいっ)」
GM:《ラットデイジーズ》発動。EXパワーの効果で衰弱の強度は上書きではなく加算され、「衰弱:20」になったっち
GM(大ネズミC):A、B、お前たちのことは忘れねぇ。マイナーを消費してムーブで《ダッシュ》、移動距離を増やして縫に接敵。メジャーでかじりつきだ、てやんでぃ。モブだから固定値10だぜ
縫:なんか毛色違うのがきた
縫:回避いきます(コロコロ)→ 17
GM(大ネズミC):かすりもしねぇ
縫:ちっさい身体で回避回避ー

回避の出目が走り、ネズミの突撃をひらひらとかわしてゆく縫。しかし、最後っ屁とばかりに発動してきた《ラットデイジーズ》の効果により、「衰弱」のバッドステータスが重なってゆきます。
大雑把に説明すると、毎ラウンドの終わりに数値分のダメージを受ける状態異常ですね。これ以上重なるのは正直キツイ。しばし全員で相談したのち、今回は《シャドウレスキック》を撃たないことに。

GM:次は行動力1で華音の番
華音:はーい、ですわ。ムーブでEXパワー《ホーストロット》。上に2マス移動。マイナーは放棄。メジャーで《ライトニングネビュラ》
GM:おのれケンタッキー

〈駿馬のオカリナ〉によって、華音さんは移動を助けるEXパワー《ホーストロット》を得ております。おかげで素で3マス移動できますが、どうやら敵陣手前でストップする模様。1マス先には縫と律香、大ネズミとソルジャーの四者が密集しておりますからね。攻撃が届いてしまうのを警戒した結果でしょう。

華音:(命中コロコロ)→ 14
GM:(ソルジャーの抵抗コロコロ)→ 4
GM:大ネズミの抵抗は10固定。両方当たります。ダメージどうぞ
華音:「挨拶がわりの小手調べですわ!」(コロコロ)→ 30
シュエット:ダメージ量w
律香:うおおおやっぱネビュラやべー
GM:大ネズミは死亡。《ラットデイジーズ》により、華音に「衰弱:10」を与えます。ソルジャーのHPは4割ほど削れました
華音:ヘイトは5上昇。縫と同値でヘイトトップに

満を持して炸裂した華音さんの得意呪文《ライトニングネビュラ》。ブリーフィングの《タトゥーパターン:マジシャン》による強化も込みで、荒れ狂う電撃が敵陣一帯を薙ぎ払いました。この数値、縫の攻撃平均と比較すればざっと3倍に相当する大ダメージです。
それをたった一撃で、しかも複数相手に叩き込む恐ろしさたるや。さすがは妖術師と言うべきでしょうか。

しかし、それだけ強力な魔法の代償として、華音さんのヘイトは一気に上昇してしまいました。このままエネミーの狙いが彼(ここ重要)に向けば、防御も回避も高くない魔法使いは危機に陥るでしょう。
そこで動いたのが最後の一人。

GM:というわけで、ソルジャー君の番でち
シュエット:《スクランブル》ー!
GM:ここできたー

《待機》していたシュエットさんが、特技《スクランブル》を発動します。普通は一度《待機》してしまうとラウンド最後まで行動できないところ、この特技を使用することで行動順を割り込むことが可能。回数制限はありますけれど、機を見て動ける強力な特技です。

シュエット:「ちょーっと待ったぁ! 僕がいること、忘れてもらっちゃ困るよ!」
華音:「待ってましたわ!」
シュエット:「まーかせて!」ムーブでラン、上に2マス移動。マイナーは無し。メジャーで《パシフィケーション》を華音ちゃんに。ヘイトをマイナス3します
GM:くっ、そっちの馬をかじりに行きたかったのに
シュエット:「ヘイト調整はお任せあれ! 《パシフィケーション》!」白く輝く光が華音を包む
華音:「助かりますわ!」

シュエットさんのフォローにより、無事に敵のマークから外れる華音さん。回復職の特技は非常にバリエーション豊かですが、中でも《パシフィケーション》は重いヘイトを強力にケアできる特技です。パーティの特徴を観察し、シュエットさんは堅実にこの特技を取得しておりました。まさしくベテラン。HO的にも中の人的にも。

GM(ソルジャー):改めてソルジャーの番。仕方ないので、武闘家を殴るでちゅ。ムーブは破棄。マイナーで《鼠の盾》。メジャーの命中判定にプラス2されます
GM(ソルジャー):ではメジャー、《鼠の剣》で攻撃(コロコロ)→ ファンブル!
華音:
律香:あああ
シュエット:www
縫:

GM、なんとファンブル!
判定で振ったダイスの目が全て1だった場合、「ファンブル」が発生します。こうなるとクリティカルとは逆に、目標数値と関係なく問答無用で判定は失敗。《鼠の盾》による命中値の増加も無効になってしまいました。

シュエット:リプレイ映えを意識してるこのラットマンw
縫:ダメだどうしてもソルジャーがギャグキャラになってしまう
シュエット:ドジっ子属性
律香:馬をかじりに行こうなんて欲を出すから……
メジロケンタッキー:「ブルルッ……」
GM:(気を取り直して)さて、これでメインプロセスは終了。最後にクリンナップですが、その前に……
律香:わわっ、いやな予感がする……!

全員の手番が終了すると「クリンナップ」と呼ばれるタイミングに移行します。ラウンド終了時に発動するような効果を処理したりするための、いわゆるエンドフェイズですね。しかし、ここでどうやら状況に変化がある様子。

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大ネズミたちが次々と倒される中、天井の気配が動いた。警戒を強める〈パッチワーク〉の背後に、巨大な影がどすん、っと舞い落ちる!

「ちゅーちゅー我こそは、この橋の守護鼠たる〈鼠武者〉。我が領地を荒らすお前たち。許さんぞ!!」
「しゃべったですわ?!」
「ネズミ増えたー!」

突如登場した大型モンスターに騒然となるパーティ。「こんなネームドキャラ、いたかしらね」と訝しむ縫の背後、シュエットだけは「勝手に領地にされても困るー」と変わらない調子だ。しかし狐の耳と尻尾は油断なく動いており、仮面の奥の瞳は冷静に状況を見極めようとしている。

いよいよ親玉の登場だ。どうなる!?

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To be continued……

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