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久しぶりのピアノで、手が寄生獣のミギーの如く興奮した

とても明るく、優しく、メンタルが安定しているERIちゃんがストリートピアノを弾きに行きたいというので、ウキウキでついていった。

ピアノに触れるのは数年以上ぶり。ましてグランドピアノになれば25年以上ぶり。ERIちゃんと一緒に行くので、「いとしのエリー」を弾こうと思って楽譜を持っていった。

まぁ結果は久しぶりすぎて音階読むのに時間かかるし、下手くそなピアノを披露してきたのだけど、ERIちゃんは喜んでくれたし、すごくすごく楽しかった。ちなみにERIちゃんはFirst Love と進撃の巨人のCall of Silence、ジブリの曲を弾いてくれた。しかもFirst Love以外は楽譜見ずに。

ERIちゃんは一緒にストリートピアノに行く前日、こんなツイートをしていた。

何か物を掴もうと思ったとき、脳から指令がいって手や指が動き物を掴むのではなく、手や指が先に動いてその後脳に指令がいくと聞いたことがある。

確かに考えていたらピアノは弾けない。正確にいうと間に合わない。だから潜在意識下で動いている。すっごく納得。

最初、都庁ピアノに行こうと話していたのだけど、わたせせいぞうギャラリーに行きヤマハのC7を弾いた。300万円くらいするピアノらしい。久しぶりの鍵盤は触れた瞬間から大興奮だった。

鍵盤が重い。手応えがある。思ったように動かない指と、綺麗な音。
弾いた後、手が喜んでいると感じた。

わたしの意識とは違うところで、手だけが意思を持った生命のように喜んでいた。たとえるなら寄生獣のミギー。

突如飛来した寄生生物たち。彼らは人間の身体に侵入し脳を乗っ取り、他の人間を食い殺し始める。高校生・泉新一の身体にも寄生生物が侵入するが、脳の乗っ取りに失敗し彼の右手に宿ってしまう。自ら「ミギー」と名乗った寄生生物は新一と奇妙な共存関係になる。そんなイレギュラーな存在となった新一とミギーは寄生生物たちとの壮絶な戦いに身を投じる!

寄生獣の概要より

思ったより音階は読めなかったけど、思ったより指は動いた。
3歳くらいから20歳くらいまでピアノは習っていたのだけど、今更ながら習っていてよかったと思った。

ピアノは嫌いだった。
練習が嫌いすぎて、レッスンも嫌いだった。
他の子よりも進むのが遅いのも嫌だった。
周りがチェルニーを弾いている中、小学校5年生になってやっとバイエルンを卒業した。

でも中学生になると、周りは部活をやるためにピアノを辞めた。
文化部だったからピアノを辞めることなく、ずっと通っていた。

高校生の時にもう嫌だ!と思ってピアノを辞めたいと先生に申し出た。

「あなたはプロになりたいわけじゃないし、コンクールも出ないし、教本やらなくていいよ。好きな楽譜持ってきてそれ練習しよ」

と先生が言ってくれた。

それをきっかけで、ロマンチックなポピュラーベスト20という楽譜を買って持っていった。いとしのエリーや明日に架ける橋、Let It Beを弾いた。なんか先生も楽しそうだった。

30年くらい前の楽譜。消費税は3%だった。

そのおかげでピアノは嫌いにならなかった。大学が遠かったので20歳のときに辞めたけど、指が動くのはピアノのおかげだと思う。

久しぶりに弾いたピアノが楽しすぎて、家の近くにあるストリートピアノに通おうと思った。今住んでいるマンションは楽器禁止なので、キーボード買ってヘッドホンで〜とも思ったけど、やはり鍵盤の重さはピアノがいい。

本当に、こんなに手が喜ぶなんて、すごく驚いたけど、すごく幸せ。

最後に。
都庁ピアノ、めちゃくちゃ上手な人しか弾いちゃいけない雰囲気らしく、行かなくてよかった・・・

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