色のない世界にも必ず光がさす瞬間はある

ある日、ふと、目の前の景色が色をなくしてしまうことがある。

でも、そのことに気付いていなかったり、あるいは気付かない振りをしたりして、人は目をそらしがちだ。
それは、私も例外ではない。

ただ一つだけ伝えておきたい。
見て見ぬ振りをしても状況は変わらないし、むしろ状況は悪化する。
自分を見失ったり、ぽっかり空いた心の隙間を埋めることに必死すぎて誰かを傷つけたり、突発的な行動で更に自分で自分が嫌になってしまうようなことをしてしまったりする。

目の前の景色が色褪せて見えたとき。
そんなときの対処法は、正直私もまだわからない。
でも、一つだけ気付いたことがある。

色のない世界の中でも、どこか温かさを感じさせてくれて、きちんと自分を一人の人間として見て向き合ってくれる人が必ずいるということ。
それは当たり前のことではなくて、とても幸せなことだということ。

でも、それが家族や友人であるとは限らない。
それも確かだったりする。

手を差し伸べてくれている人に気付くことができないほど余裕がなくなることもある。
しかも、余裕がなくなっているということにさえ、自分で気付くことが出来ない時もある。

だからこそ、自分の目の前の景色がどう見えているのか、常に意識している必要がある。
色褪せて見えていることに気付くことが出来なかったり、気付かない振りをしていたりすると、自分と向き合おうとしてくれている人を見失ってしまうことになる。

理解者はそう多くない。
家族や友人でも、イコール理解者とは言えないのだから。

色褪せた世界を再び色付かせるためのヒントは、多分目をそらしがちなところにこそある。

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