「自分の感受性くらい」(茨木のり子著)へのアンサーポエム
私は詩やポエムと言われるものが幼い頃から好きです。
中でも私が中学時代に知って一番衝撃を受けたのが、茨木のり子さんの「自分の感受性くらい」という作品です。
知っている方ももちろんいると思います。
ここで、知らない人のためにもご紹介させて頂きます。
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「自分の感受性くらい」
ぱさぱさに乾いてゆく心を
ひとのせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて
気難しくなってきたのを
友人のせいにはするな
しなやかさを失ったのはどちらなのか
苛立つのを
近親のせいにはするな
なにもかも下手だったのはわたくし
初心消えかかるのを
暮らしのせいにはするな
そもそもが ひよわな志にすぎなかった
駄目なことの一切を
時代のせいにはするな
わずかに光る尊厳の放棄
自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ
(詩集「自分の感受性くらい」より)
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この詩を初めて読んだ時の私は、学校で友達に馴染めず、いじめられたり孤立したりしていました。
ただそんな自分の状況を、あまり悲観的に考えたことはありませんでした。
そんな自分自身の状況でさえ、私は他人事のように考えていた節があり、何もかもを客観的に見ていました。
良く言えば、俯瞰して物事を見ることができる。
悪く言えば、人のことだけでなく自分自身についても無関心。
それが、あの頃の私でした。
そんな私が、この茨木のり子さんの詩を読んで感じたこと。
それを今回は、”アンサーポエム”とし表現してみたいと思います。
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「自分の殻を守るな」
どんなに自分のことが嫌いでも
自分からは一生逃げることはできない
だからこそ 自分を見て見ぬ振りばかりはするな
自分のことを見たくないがために
人の粗探しばかりするのは 自分で自分をダメにしているだけ
自分を嫌いになる材料を自分で作るべきじゃない
自分のことを受け入れることが出来なくても
自分の長所を探すことを諦めてはいけない
長所が一つもない人間などいないということを忘れるな
人のせいにしても 自分のことが嫌いになるだけだと
分かっているなら 恥を捨てて正直になるべきだ
くだらないプライドは ただ邪魔になるだけ
自分次第で生き方は変えられる
そう分かっているなら 目の前のことからもう逃げるな
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