「氷山の一角」は世の中にたくさんある
東京都港区・青山に児童相談所ができることについて、今、いろいろなメディアが取り上げています。
あの青山に児童相談所が出来るのか!
ということだけであれば、ここまで長く報道され続けることはなかったかもしれません。
どちらかというと、青山に児童相談所が出来るということそのものよりも、児童相談所が出来ることに反対する青山の住民と行政との対立の激化が大きな話題になっています。
「青山ブランドなんてふりかざしてみっともない」
「ブランドにこだわる人たちの発言こそがブランド価値を落としている」
そういった「児童相談所の建設に反対する住民の言葉」を批判する声は多いと聞きます。
私たちはどうしても、報道されることだけに目を向け、その情報だけで意見や結論を出してしまいがちです。
でも、本当にそれでいいのでしょうか?
時間に追われて、ネットにも莫大な情報が溢れている現代では、どうしても目に見える文字や画像、映像だけで判断するしか、時間的にも気持ち的にも余裕がなくなってしまっているのは仕方がないのかもしれませんが、それで本当に意味があるのでしょうか?
行政が青山の地に児童相談所を建てることを決めた理由は?
本件に関して行政がもともと把握していたデメリットは?
住民への情報開示は実際いつのタイミングでしていたのか?
情報開示されたタイミングで住民はすぐに反応したのか?
反対する住民が反対する理由は「ブランド意識」だけなのか?
児童相談所で過ごす児童にとって逆に青山の環境はかわいそうって本当?
そもそも児童相談所建設のみが青山の地価やブランドを落とすことになるのか?
結論を出すために知っておくべきことは沢山あります。
それを皆がきちんと知って、理解した上で意見を言っているでしょうか。
今回のことに限らず、こういった事例は世の中に沢山あります。
情報を発信する側も、情報を受け取る側も、同じ人間ですから、どんなに客観的になろうと思ってもどうしても主観的になりがちです。
自分の意見を正当化する情報だけを受け入れてしまいます。
意識して気をつけなければならないと、改めて自分にも言い聞かせるきっかけになりました。
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