恥を晒せない性格
「できない」「わからない」―
私はそういう言葉を、昔から素直に言えない性格です。
出来ないこと、分からないことが悪いことではないと分かっていても、どうしても私には言えない言葉なのです。
どうしてなのか、改めて自分に問いかけてみました。
人は誰もが、自分を守るための方法を考えます。
予期せぬことの場合はどうしようもないですが、可能な限りは、傷ついたり、苦しんだりするような状況に身を置かないようにしたいとほとんどの人が思います。
そしてその「自分を守る方法」が、私にとっては『「できない」「わからない」を言わないということ』だったと気付きました。
私はいじめられた経験があります。
友達だと思っていた人に陰口を言われていたり、ある日突然無視をされたりしました。
それ以来、私は常に周りの目を気にしながら生活するようになりました。
そしてそれと同時に、人見知りになり、人と目を合わせることが苦手になっていったのです。
周りに弱点を見せたら負けだ。
気付いたらそんなことを考えるようになっていました。
でも、そんなことを考えながら過ごすことは、思っている以上に大変です。
「わからない」と言わないようにするためには、とにかく見えないところでたくさん勉強をしなければなりません。
「できない」と言わないようにするためには、何事も卒なくかわせるように、見えないところでたくさんの失敗をし、壁にぶち当たっておかなければなりません。
常に何事も、孤独な闘いをし続けなければならないのです。
私にとって、「恥」もまた「弱点」の一つでした。
恥をかくことは、悪いことではありません。
それが分かっていても、私にはどうしてもこの生き方を変えることが出来ない気がしています。
常々、幼いころに身についた習慣や考え方は、簡単には変わらないものだと痛感させられるのです。
こうなったら、こんな自分にとことん付き合ってみようとも思うのです。
おかしな小さいプライドを持った自分は、きっと傍から見ればおかしな人だと思うから、そんな自分のおかしな生き方の一番のファンであり続けたいと。
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