求められるものは時代によって変化するもので適応していくべき

私は、いわゆる"ゆとり世代"の一人です。
私たちの世代から、さらにあとの世代になれば、"さとり世代"と呼ばれる世代も経てきました。
さらにその後は、"つくし世代"と言われているとか…。

それぞれの世代で、自分たちの世代に思うこともあれば、それ以外の世代に対して感じることもある。

そのような中で、改めて自分の世代について考えてみると、出世や高収入を求める意欲を持った働き方から距離を置き始めたのが自分たちの世代くらいからのような気がしています。

欲がなくなった理由は様々。
私がよく周囲に言われていたのは、「恵まれているから」という理由でした。
否定はしません。私は経済的に言えば、ごく普通に生活してきた人間ですし、両親のおかげで、金銭的に生活に困るということはありませんでした。
また、働き始めて一人暮らしになってからも、特に欲しいものがあるわけでもやりたいことがあるわけでもなかったので、お金を使うことはほとんどなく、生活する上でお金が足りないということもありませんでした。

現状でも何も不自由がない。
そう思えば、何も上を目指す理由がありませんでした。

そして、働き始めたころの私は、やりたいことが特にあったわけでもなく、とにかく働かないといけないという思いで就職しただけなので、仕事についてもある程度の熱意のみを持っていて、プライベートの時間をつぶしてまで仕事はしたくないと思う人間でした。
だからこそ、出来ることが増えたり、人が出来ないことを自分だけが出来たりということが増えてくると、頼ってもらえる場面が増えますが、それを嬉しいと思ったことがほとんどありません。
なぜなら、その分仕事をする時間が増えてしまうという意識の方が強かったから。

そのように、仕事に対する欲がほとんどゼロの状態の私は、何かを継続して頑張って、周囲に評価してもらおうという気持ちはありません。
ただ、いち時期、私は資格をそれなりに取得していたことがあります。
しかしそれは、評価してもらおうということではなく、自分の今後にとってプラスになると思っての行動でした。

恵まれているということも、若い世代が出世を望まなくなっている大きな要因の一つではあると思いますが、「帰属意識」の希薄化も要因の一つになっていると思います。

転職も普通になってきた時代です。
個々はもちろんのこと、企業も企業にただ属するだけの人は求めておらず、企業という組織に刺激をもたらしてくれる人を求める傾向があります。
今、人が求めているのは「帰属」することによって得られる安心感ではなく、「自己実現」が出来る高揚感だと感じています。

私もきっと、その一人だと感じているところです。

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