ゲシュタルト心理学_gestalt psychology

・ゲシュタルト心理学
 ゲシュタルト心理学とは、要素に還元できない全体性がもつ情報に注目した、ウェルトハイマーの提唱した心理学である。
 例えば、ランプが左右交互に点灯すると光は左右に移動しているように見える。構成する要素は左右の光の二つだが、右だけ、左だけを単独で見ても光が運動する様子を説明できない。ゲシュタルト心理学では左右の光を全体として捉えることでこの運動を知覚出来るとした。

・広義の仮現運動
 要素自体は動いていないにも関わらず全体として動いているように知覚出来る事を、広義の仮現運動という。
 広義の仮現運動には誘導運動や自動運動、β運動がある。

・狭義の仮現運動
 仮現運動の中でもβ運動のみを指す場合を、狭義の仮現運動という。

・誘導運動
 物理的運動がないにも関わらず、他の要素の運動によって対象が動いているように知覚される現象を、誘導運動という。例えば、周りの電車が動き出すと自分の電車も動いているような感覚になることが誘導運動の例として挙げられる。

・自動運動
 暗所で光点を凝視し続けると実際には静止している光点が運動しているように知覚されることを、自動運動という。

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