【ベスト4】交錯かげろうを流行らしてしまった人の静岡GCS調整記録
あっという間に環境を埋め尽くしてしまった交錯かげろうが出来るまでとそこからどう調整したかを思い出のために記録しておく。
結果もJCS権利には惜しくも届かなかったもののベスト4だったので大型の勝ち方の参考にもなるかもしれない。
今回は記録なので、デッキ解説等はあまり含まれていません。
普段は千葉県を始め関東CS界隈で活動しています。
1 交錯かげろうが出来るまで
「かげろうは交錯する力を上手く使える。」
そう思ったのはベリコウスティドラゴン(以下ベリコ)が公開されたときだった。
回復+ドロー+ドライブで軽く除去も可能なこのカードの発表により、それまで条件を満たすことは難しいという評価だった交錯する力をかげろうはドライブポイント3枚表という条件を満たすだけのドライブ持ちフォロワーの種類数があり、それらのフォロワーがどれも優秀であることに気づいた。
そしてその週末(6月23日)、千葉の暇な人集めて発売日翌日に行われるカートン争奪戦に向けてプロキシでの練習を行った。
その日使用したかげろうは、既に交錯に寄せていたが、託宣打った方が強いと思いトリオの3rd用ドラゴンとしての調整していた。最速託宣バーサークかオバロしたら強いけど安定しない。ベリコとゼルガネイアと交錯で受け切る山として考えていたが、ロイヤルパラディンや歩法ロイヤルといった序盤が厚いデッキとも対戦させたためあまり感触はよくなかった。
オラクルの評価も当時は高かったが構築がまとまらず打点を揃える前にリソース切れしてしまっていたのでカートン争奪戦では一旦見送ることに。
その他のどの新規テーマにも魅力があることがわかったが、その日ヴァンガードで最も感触がよかったのは、ケイを3枚投入し盤面押しを重視したロイヤルパラディンだった。
その他既存テーマについては
前環境の覇者秘術は、世間的に評価が最も高い印象だったオラクルに全く立ち向かえないのに加え、お菓子1枚になるとアグロ系統の耐性も落ちることから低めの評価。
吸血鬼は、現在流行っているゼルガネイア囁きは採用せずデイライトが3枚入っていたが、後ろ寄せのものを使用し変わらずそこそこの強さ。
秘術の弱体化により商人歩法ロイヤルに再注目したところ勝ちまくり、勢いで決定。
ロイパラ、歩法ロイヤル、吸血鬼で翌週のトリオは出ることになりそうと話しながらこの2日間の調整は終わった。
翌日(24日)フルスポが公開されると、途端に様々なプレイヤーがオラクルに続いてかげろうの評価も高いとXにて語りだすのをみて、そこではじめてヴァンガード構築のかげろうについて真剣に考察をはじめた。
触ってみるとヴァンガードで組むことによってうまれる強さがいくつか見つかった。
①高すぎる除去性能で託宣を打たずテンポを取り続けると高いライフ水準で覚醒に突入出来る。
②ロングゲームをすればするほどトリガーの試行回数が増えるのでじわじわとそのアドバンテージが効いてくる。
③ドライブを持っているだけで、トリガーを捲る可能性やバーニングホーンドラゴンが出てくる可能性があり、盤面の処理をある程度強要できている。
④スタートアミュレットがあるおかげで従者レアスのテンポロスを補うことが出来てしまう。
主にこの4点に魅力を感じ、やってみてはじめてヴァンガード構築の方がデッキパワーが高いと思った。
すぐにトリオメンバーにVGのかげろうがやばいと連絡し、持ち込みも変更した。
当時のリストはこれ。
ベリコウスティドラゴン、ヒール&ドロートリガー、そして「交錯する力」。
この4枚が手札と体力を伸ばし、当時多かったオラクルをはじめほとんどのデッキの打点を完全に受け切ることを可能とし、ライフに余裕があるときはオーバーロードを使って打点をいれてくるので相手も回復や除去もしながら自分が勝つための打点を残さなければならない。
あまりにも強そうすぎて自信満々で挑んだカートン争奪戦(29日)。
結果は
吸血鬼もかげろうも勝ちまくったが
商人ロイヤルが負けまくって予選落ち、、
残念無念。
その後トリオCSでも使用してブシナビにリストがのったのをきっかけにXにポスト。(30日)
その2日後(2日)個人CSがあったので出場すると、その日は超越が上位卓におらずアクアフォースに予選で負けたものの優勝。
準決であたったメイルストロームが3枚採用されているオラクルも受けきれた試合は気持ちよすぎてよく覚えている。
その日のお店からのCS結果ポストはめちゃくちゃ伸び、世間的にはあまり注目されていなかった、かげろうの交錯する力が世に解き放たれた。
2 リストの進化
その週末、土曜(6日)のCSではベスト4
日曜はトリオに出場した。
そこでは衝撃の構築が使われていた。
ドローとヒールトリガーの枠をバーとアリフに変え弱点だった対超越をある程度改善し、自分の使っていた受けデッキからカードパワーで圧倒するデッキへと進化していた。
自分はそれまでアリフは展開するカードという認識で、条件を満たしてファンファーレを起動させるのは難しく、ドライブの消費が遅れると思っていた。しかし、バーサークドラゴンとオーバーロードの除去性能が高すぎることに加え、バーサークのファンファーレでバーとターを捨てることも出来るため実際はそこまで難しいものではなかった。また、3ターン目にバーをそのまま出す行為もそんなんしてたら負けると思っていた。
しかし実際は、バーサークとオーバーロードが強すぎてバーを一旦置いても全く問題なかったし、自動進化するアリフは実質無料で登場しているのにツインドライブをもっているため、バーニングホーンドラゴンを出されるだけで6打点になるとんでもない圧のあるカードだった。
とはいってもデッキの上から3枚を捲るカードなので、出力が安定せずアリスを入れたり抜いたりを1週間ほど繰り返していた。
だが、気づけば希望の火エルモも発見されバーとターを落とす手段が増え世間はアリフ入り交錯かげろう一色になってしまった。
3 静岡のデッキ選択
かげろうの話は一旦ここまでにしてチームの話へ
メンバーはホームの津田沼、千葉で選手としてのやる気が最もあると思う3人。自分もよくフリーやるらぷすさんとHRMさんが一緒に組むと言っていたのでそこに乗っかった。
三人とも吸血鬼はかなりまわしているしかげろうにもそこそこ勝てることから誰かが使うことはかなりはやい段階で確定。
残す3rdデッキに関してどうだったか並べていくと
超越に関しては初期のかげろうは不利だったため立ち位置がよく、そのときはHRMさんに超越を使ったもらっていたが、かげろうのリストが前に寄りはじめて相性が悪くなったことに加え、そもそも安定しないことから2週間ほど前に外した。あまりまわしていない自分は構築が完璧になればいけるかもと思っていた部分もあった。しかし、東京のCS会場でよく会う人達も評価が低いと話していたので自信をもって決断することが出来た。
関西で流行していたヒールドラゴンはコントロールが得意なプレイヤーがトリオ内にはいなかったが、千葉エボルヴのジャッジつだぬマーロンことあるる様が使ってくれたり、メンバーのHRMさんも試していたがかげろうにほぼ必ず勝つわけではなく、強さがよくわからないまま選択肢から外した。
アミュレットビショップもかげろうに有利な見た目をしているが、かげろうもかげドラもそこそこ貫通出来ていたため、向いていないテーマなのにわざわざ研究するほどのパワーはないと判断し外した。
自然ロイヤルに関しては注目されだしたのはGCS直前になってからだが、ロイヤルの国千葉県には毎環境自然ロイヤルを試すプレイヤーぢ〜おさんがいるのでそんなに強くないことは彼が負けまくってる姿を見て知っていたので、あまり興味が沸かなかった。
秘術ウィッチは環境初期はオラクルがいて絶望的だったもののVGがほぼかげろう1択になったことで立ち位置が若干改善され最後まで使用候補ではあった。しかし、かなり早い段階でファウスト、ライリー、ケリドウェン(主にケリドウェン)を揃えなければ攻めるターンを作るのが大変で気づけば手遅れになっているケースが多くデッキパワーが足りてないことは感じていた。
そして持ち込むことになったかげろうドラゴン。
プロキシ段階で試して一度は手放したデッキだが、これもかげろう固定化により立ち位置が改善。かげろうに対してランプして先にオーバーロードを走らせる行為と多いPPでなにかとくっつけながら使用するゼルガネイアが強力でトリオCSではそこそこの頻度でみかけたし、自分も何度か使用した。
7月11日、アリフ入りかげろうが解き放たれ個人CSがそれ一色になった頃、CS終了後にミラーマッチから逃げたいと雑談していたときにかげろうドラゴンにダークドラグーン・フォルテを採用する案が出た。VGと違って防御に寄っているかげろうドラゴンは、超越が不利のままである。そこを改善出来ることに加え、こちらの回復力を貫通するために打点を溜め込んだところをカウンターする役割も持っている。そのとき組んだリストがこれ。
覚醒時効果のあるゴジョーと希望の火エルモがPPブーストがある分評価が上がると思い、枚数多めで採用したとてもシンプルなリストだった。
しかし、週末(13日)の個人CSで使用するとベスト4。
最後も択を外したような負け方でかなり感触がよかった。
よって、おそらく3rdはかげろうドラゴンになるだろうとメンバーに話しこの頃にそれぞれの担当が決まった。かげろうのような安定性に欠けるデッキを苦手としているHRMさんを蝙蝠に。かげろうを守りのデッキであるという意識からなかなか修正が出来ない自分はかげろうドラゴンになるつもりではあったが、らぷすさんには両方のかげろうをとりあえず触ってもらっていた。
構築にまだ課題はあったものの世間的にも固定化されていなかったためこれ以上情報を出さないためにCSでの使用はやめてフリーで調整することにした。
当時の課題
①ドライブ持ちフォロワーが多すぎて終盤の除去が若干足りていない。
②スタートアミュレットによって託宣の前後で打点をもらいすぎてしまう。
これを解決するためにかげろうカードであり軽量除去であるパリィを採用。
メタ対象であるかげろうに対してレアスを止めれる点も強力ではじめは2枚だったがすぐに3枚になった。
7月19日3人集めて調整をした日もかげろうドラゴンはかなり勝てていたのでこの日に正式に自分がかげろうドラゴンを使用することを確定した。
4 そして静岡へ
25日HRMさんと二人だったが最終調整を行った。関西のCSで勝っていたメイルストロームの入ったかげろうの使用感の確認とドラゴンの構築の微調整をした。
メイルストローム入りは見た目はミラーマッチにかなり強そうだったが、ありとなしで対戦してそこまで勝率に差がつかなかったので、気にしないことにした。
そしてドラゴンの最終調整に入ると異変が発生。
めちゃくちゃ負けた、、
そのとき手元には山がなかったためすぐさま帰宅。
翌日には静岡に向かうのにここからデッキ探しのリモート対戦をした。
秘術、超越、自然、武闘竜人、ウイッチペイル全部ちょっと検討して投げ捨てて明日のためにも寝たかった私は気が狂って偶数秘術奇数かげドラでダイスを振った。結果はかげドラ。自信はなかったがもう信じるしかなかった。
前日も当日の開始前もフリー対戦の機会があった。しかし、勝負の前は自信を無くさないため、テンプレに捕らわれず冷静にプレイするためにあえてやらないルーティーンがあるので観戦するだけで本番デッキが覚醒することを信じ続けた。このルーティーンは人に対戦を誘われなけばなるべくやるようにしていて、記憶が正しければアプリの伝説的プロ選手rumoiさんがやっているのを真似したものだったはず。練習しすぎて考えがおかしくなる人はお試しあれ。
当日の持ち込みリスト
先鋒 吸血鬼ナイトメア
今期流行のゼルガネイア入りコントロール寄せ。バロン囁きデイライト全てに良さがあるので全部1枚で都合よく引くことにしたみたい。本人はゼルガ1枚でもよかったと言っていたが「それかげろう1度しかあたってないだけでは?」と私は思う。
個人 7-3-1
中堅 VGかげろう
事前のCSでもよく見たテンプレ構築。直前になって出てきた交錯を減らす構築はミラー以外の勝率を落とすと判断し、自分の熱い指導により無しに。ボーッテクスも2枚に抑えミラーに寄せない構築をおすすめしたところそのまま使ってくれた。
戦績 8-3
大将 かげろうドラゴン
終盤ドライブフォロワーが重なって盤面が取りにくいこと、相手の疾走を止めるれることからキンナラを採用。枠はないが1枚見えればあるふりも可能なためかなり活躍した。枠は仕方なくバーニングホーンから作った。べリコでもよかったが、原点でありお守りのつもりで3枚。なんてのは冗談で、実際これが絡まなければコントロールする余裕はないことが多く被ったらバーサークで捨てればいいという気持ちで必ず1枚サーチせずに引きたいので3枚採用にした。
戦績 6-3-2
ロイヤル系統に4回あたっても全勝してくれたHRMさん
ダイス勝ちまくるし択も冷静だったらぷすさん
フォルテ引きまくって走り抜けた自分
みんなで掴んだベスト4。JCSには届かなかったけどとてもいい思い出になりました。次の大型トリオもこのメンバーで必ずリベンジしてみせます。
待ってろ、最高の舞台JCS。
ここまで読んでくださりありがとうございました。
個人GPも控えているので詳しいプレイ等には触れませんでしたが、質問はいつでも受け付けています。ドラゴンでもかげろうでも大丈夫です。XのDMでお待ちしてます。