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セカライ3rdがすごかった話

※注意
この記事ですが、プロジェクトセカイ(プロセカ)やボーカロイド(ボカロ)などの用語や恒例となっているイベントの事情についてナチュラルに書いてしまっているかもしれません。それにより話が飛躍している箇所があるはずです。ごめんなさい。

9月某日、この日僕は映画館にいた。

閉幕後、写真撮影可能でした。

「プロジェクトセカイ 3rd Anniversary 感謝祭」

チケットぴあ様より拝借

LV(Live Viewing)でも楽しめたんですけど、やっぱりこういうのは現地に行ってこそだよなぁ、と思いながら見ていました。朗読会やミニライブですげー盛り上がってて楽しそうだなぁ…
ナンデ現地行かなかったかって?
そりゃアプリ先行から抽選出してたのに全滅したからですよ。
運に愛されなかったから仕方ないね。
それはさておき、今年の感謝祭ではプロセカ3周年の情報を小出しにしていくみたいですね。僕が見たLVでは3周年テーマソングの公開でしたね。
じんさん書き下ろしの「NEO」。
…なるほど、次のセカライではトリを飾るのはこの曲になるのか。
情報公開のすぐ後にミニライブでNEOのFULLバージョンをその場にいた声優さんが歌唱しました。
今考えてみれば相当貴重な瞬間だったんですよね。リーダー組以外のNEOが聴けるのって。皆さんめっちゃ歌うめぇ(知ってる)。

さて、そんなLVでしたが僕が参加した時点ではまだライブの情報なんてこれっぽっちも出ていなかったんですよね。強ち3周年生放送ので公開だろうなと思っていました。その日は疲れたのでさっさと寝ることにしました。
翌日も感謝祭の公演があります。どうも公演ごとに公開される情報が異なるみたいで、X(旧Twitter)を眺めて待ち構えていました。この時期は3周年の準備のためか、公式からの情報供給が少なくなっていた時期でした。飢餓感を感じていた(あと、絶賛マジミラロス中)僕は供給を待ち構えていました。
…そしてついにその時が来ました。

「プロジェクトセカイ COLORFUL LIVE 3rd - Evolve -」開催決定!

…この瞬間を待ちに待っていた!チケットの当落なんて気にせずまずはホテルを予約してしまおう。幕張はいつものアパホテルでいいとして、大阪は選択肢が豊富だからなぁ。なんば辺りとってしまおうかな…といった感じで(まだチケットがあるわけではないのに)ライブ旅行が待ち遠しくなりました。待ってなセカライ…絶対行くからね…

これがセカライ3rdへの「journey」の幕開けでした。

はじめに

どうもです。エルと申します。リア友と共にセカライにちゃんと参加できたので感想を書いていこうと思います。今回のセトリ最高だったので、全曲の感想が書ければよいのですが、(時間がかかりすぎてしまってはあまり意味がないので)特に語りたい曲に関してのレポートを残したいと思います。

今回のセカライはEvolve進化がテーマとのことで、ライブ内容が飛躍的に進化しています。公式サイトに進化のポイントが記載されているので、そちらを見ていただければ「セカライ3rd」とはどんなものかがなんとなくわかるかと思います。

あえてここにも記載しますが、今回のセカライは昼と夜でセトリが別々となっており、セトリ全2種、総演奏曲数34曲というボリュームでした。
もちろんこの34曲の中には2ndや1stで披露された楽曲も含まれるのですが、実際のところは全曲新曲と言っても過言ではないくらいの内容でした。(詳しくは各楽曲の感想で触れます)

全体を通して

早速脱線しますが、僕はセカライのエッセンスとしてMCがあると考えています。人間のライブでは当たり前のMCですが、3DCGライブにおいては事情が違ってきます。だって声優さんがリアルライブでセリフを読み上げるわけではなく、すべて録音済みの音声を流すことが3DCGライブにおけるMCですからね(というか、世の中Vtuverのライブも普通に開催されていて中の人がリアルタイムで話すからこれはセカライの独自性と言ったほうが正しいですね。)。セカライって上手く観客の反応を予想したMCだなぁと思って感心していたんですよね。
気になったのは、昼夜でのMCの変化です。今までのセカライでは曲の前や終わりに曲名をいう場面が多くありました。セトリが変わるのであれば、録音した音声も当然2種用意しなければなりません。セリフよってキャラクターの動きも変わるでしょうから、映像も2種類の用意が必要なのではと思っていました。なにかを増やそうとするとそれに伴って別の部分の増量も必要になってくるのだと思います。となると、これ単純に製作コストどうなるんだろう?あるいは上手く削減できる手法があるのかな?という疑問が浮かびます。

さて、セカライ3rdはどうだったかというと、

セトリも映像もMC異なる2本のライブを作っていた。

…へ?
これ以上ないゴリ押しであのクオリティの昼夜公演を作っていました。
流石我々の財布をガチャで軽くしているだけはある…

2ndまでのセカライはマジミラのノウハウが詰まったディラッドスクリーンでのライブでしたが、3rdは「コネクトライブの延長線上にあるリアルライブなんだな」と思いました。それだけ印象が異なっていたのが3rdの舞台でした。コネクトライブのように我々がミクさんたちに会いに行くかのようなそんな印象でしたね。

それにしてもあの高精度LEDボード(門外漢なので詳細は不明)の映像がメチャクチャきれいだったし、何よりもスクリーンと舞台の装飾の調和がとれており、そこには現実との境界が分からないように巧妙に作られたステージが広がって見えました。初めての体験でかなり感情が追い付かなかったのですが、ライブが始まって空想のステージがそこに現れたかのような錯覚を受けました。とても不思議な感覚でしたので、ぜひ4thライブも同じ方向性の体験を得たいと思いました。
また、サービススクリーンのAR映像が曲の世界観を意識しており、サービススクリーンを通して我々も楽曲の世界観へ入り込んでいるかのような素晴らしい光景を観ることができました。(ところでサービススクリーンの映像ってBDにどれだけ収録されるものなんでしょうかね?マジミラの映像ではほとんど入っているところなんて見たことないですからね…マジでもったいねぇ…惜しむ気持ちが出るくらいすごかった…)

そんなこんなで進化が想像以上に進んでいて高揚感がMAXだったのですが、やはりセトリもヤバかったです。セカライ3rdはコロナ5類移行後の初めてのセカライとなります。それを狙ったかのようなあのヤバヤバなセトリ…運営さん絶対我々に思いっきり声を上げさせようとしていますよね?最高っす!
いくらでもその掌の上で気持ちよく踊らせていただけるなら、こちらだって全力で応えますよ!
さて流石にそろそろセトリの話をしていきますか。

強く印象に残ったセトリ曲

0.Journey

あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
↑初演の時のぼく

いや!まじヤバいって!!Journeyは無条件で2ndのあの光景思い出すから!泣くから!!

セカライ2nd…あの頃は少しはコロナによる縛りが緩和されてきた時節でしたね。公式からは「マスク着用でほどほどの声出ししていいよ~」(意訳)というアナウンスがありましたが、実際そうは言われてもどの程度までが大丈夫なラインなんだろう?…隣になる人に不快感与えないようにしないと…どこか無意識に楽しむ心へストッパーをしていたかなと今となっては思います。
僕はコロナ禍の中、初めてライブを体験して、その楽しさや愛の溢れる景色に心を奪われました。その心中で「声が出せる。全力で応援できる」光景に強い憧れを持つようになりました。…遠慮と願望との狭間に束縛された僕にとって、セカライ2ndというイベントは遥か遠い憧れの光景を追い求める旅の途中という一面があったのだと自分の中で整理しています。こんなことを書いてはいますが、僕にとってとても楽しくて大事な思い出になったイベントなんですよ、セカライ2ndって。そもそも、セカライ1stも現地で観たかったのですが、取り巻く環境がもしも万が一があったら許されない環境であったため、手に入れていたライブチケットを泣く泣く払い戻し、居住地でのLVに切り替えました。…それに比べれば2ndは現地にも行けて声も出せたではありませんか。…十分前に進んでいることは自明です。セトリだって最高でした。トンデモワンダーズ、にっこり調査隊、フォニィ、ステラ、モア!ジャンプ!モア!…etc、1stからの再演だったヒバナ、シネマ、天使のクローバー、悔やむと書いてミライ、…etc、みんなみんな聴きたかった観たかった曲でしたし、運営さんのこれでもかというほど豪華なセトリに衝撃を受けましたね。とにかくその時をできる限りの全力で駆け抜けたのですよね。
ただ、それでも、まだ至れないんですよ。憧れの情景には…。
Journey…各ユニットのリーダーが揃って歌う少年少女が輝くミライへの希望に満ちた旅路Journeyを彩る歌。セカライ2ndの終演を心から惜しむ我々豆腐たちが思い思いの光で彼らの最後のステージを照らす別れへのJourney。あの場にいた参加者は各々素敵な感情を抱いていたと思うのです。「また次のセカイで!」と笑顔で帰路に就く者。終わってしまった時間の心残り故、涙を流す者。その時の記憶を永遠にしようと推しグッズを使って写真を撮る者。…こう見ると様々な人間模様の発露がありやっぱりセカイは美しいなって思えますよね。
…僕はというと、前述の通りなのですが楽しかった気持ちと喪失感が同居したぐちゃぐちゃな情緒になり、何をするでもなくしばらく会場を眺めてまだまだ旅の道半ばであることを噛みしめていました。

…Journeyという曲はとても優しさが溢れている曲なんですよね。

悩みながらだって大丈夫 立ち止まったって大丈夫

ぼくらはまだここから歩いていける

泣き顔もなんかいい感じ 笑えたらもっといい感じ

行こうよ きみとぼくで

Journey /DECO*27の一節

この曲はただただ明るいミライへ向かう曲ではなく、紆余曲折することですら真剣に生きている証拠だと肯定してくれる曲です。どんなキミの姿であってもちゃんとキミを生きていて偉いね!っていうエールを感じるのですよ。だから僕が抱えている想いだってちゃんと生きている証拠だと僕自身も認めることができたし、なんだかんだ思いつつも笑って会場を後にできましたから。だって

走り出せ 夢、音に乗せ

ぼくら団結の旗立てるんだ

笑って生きていくためのJourney 奏でるMelody

Journey /DECO*27の一節

という詞で締めくくりですからね。

そんな僕が激重感情を抱いているJourneyですが、なんとセトリのトップバッターになっていました。
…つまり、やっと、報われるってことでいいんだよね……?
それじゃあ、全力で楽しんで行こうか!セカライ3rd!少年少女たちの待つあのセカイへのJourneyを始めようか!今度はみんな満開の笑顔で旅路を往こうか!

Journey…セカライ3rdでの0曲目。(この表現がふさわしいと思うのであえてこのように書いています。)これからセカイへ向かう我々への豊かな旅になりますようにという祝福なのでしょうね。対して、セカライ2ndでは旅の最後に待ち受ける盛大な餞別の1曲。
とても美しい対比と感じています…やはりライブは曲の持つ意味をその時その場に応じて変化をもたらすことができるかけがえのない行いですね…尊い…

1.ショウタイム・ルーラー

あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
↑こいつナンデ2連続で発狂してるんですかね?

1年前から現場で聴きたいと思ってたよぉぉぉぉ!!!
2nd後のアンケートに聴きたい曲を書く際に真っ先に頭に浮かんだ曲なんです。それにセットリストの初めに置くなんて、曲の解釈に一致しすぎてて「運営さんやってくれたなァ(歓喜)」という感じで一気に湧きましたね!

※ちなみに私はJourneyを「0曲目」だと信じて疑っていませんので。。。

ショウタイム・ルーラーって3DMVの最初で各キャストごとにスポットライトが当たっていき、後ろのライトが当たっていない場所でルーラー演出家たる神代類がキャストの動きを演出しているモーションで始まるのですよね。つまりは演出家ルーラーの合図によりワンダショのSHOWが幕を開けるという構造がいいですよね。また、これから2~3時間のライブ各セカイを体験する我々にとっても此度の体験が最高になることを予感させてくれるとってもいい曲だと僕は思います!

それにしてもこの曲。コール難しくないですか?ただ、皆さんよく現場で声あげれていたなぁと感心したんですよね。
ショウタイム・ルーラーですがセカイverと原曲verでコールの有無の違いがあるのですよね。で、更に言うとセカイverのFULLって3DMV公開からそこそこ時間がたってから公開されたため、そんなに視聴されていないのかなと考えていました。どれだけの人がこの曲を聴き込んできたのでしょうか?結果を見るに、みんなよく聴いてきていたからこそいいコールが上がっていたのでしょうね!
(3DMVでコールポイントは収録されているので、それから予測してFULLに対応したというのでもすごいなぁと感心します。なお、自慢ですが僕はショウタイム・ルーラーFULLを聴き込みすぎて脊髄反射でコールしていました。)
良いコール聴くとみんなに愛されていている曲ということが感じられて感動します…

↑ショウタイム・ルーラーのFULL

あと、この曲で面白かったのは、rapパートに入る前の神代類の「楽しんで」にとても大きな黄色い声が聴こえたことです。私が普段行くライブではあの声を聴くことがないので、あの湧き方を観測できてとてもこちらとしても盛り上がったなと感じています。
セカライって様々な(オタク的な)文化的背景を持った人たちが集まってライブ参加しているわけですから、盛り上がり方も様々で面白いですよね。なんか、自由にみんなが思い思いの方法で楽しめるし盛り上げることもできる空間っていいなぁと感じました。
生憎、僕からしたら「楽しんで」という声に対しては黄色い声ではなくFooo!で返すことしか頭にはありませんし、なおかつ男なので黄色い声を出すという意識がそもそもありません。
想像することしかできませんが、あのASMRのような神代類の「楽しんで」…当たり前にこの場面は黄色い声がライブを彩るのにうってつけだよなぁ~と心から思いました。
なんというか、オタクが推しを最も彩れる方法で応援する光景ってなかなか稀有なものなんじゃないでしょうか?それぞれが得意な部分で他参加者を引っ張っていく感じがあって、なかなかこんなおもしろい現場はないぞと僕は思っています。

※ちなみに黄色い声について、昼公演の「フィクサー」はもう独壇場でしたね!僕みたいなオタクはペンラを振ることしかできない曲ですが、、、なるほど、黄色い声はこういう場面で上がるものなのかと勉強させてもらいました(笑)
上手かみてから下手しもてに移っていくシーンで黄色い声も一緒に会場の右から左にかけて上がっていったのは面白かったです(笑)。天馬司と神代類の移動に合わせてきれいに声が上がる場所も変わるんかってww。

いや~、ワンダショのコネクトライブでショウタイム・ルーラーを観ていてとても期待値が高まっていたので現実のライブでやってくれて本当にありがとうございます!!!最高のスタートでした!!

2.トンデモワンダーズ

トンデモワンダーズ!
2ndでも披露された曲ですね。セカイ崩壊の演出が始まればそりゃこの曲がくるって分かりますよね!KAITO座長が現れた時の歓声が良き…
「ワンダーマジカルショウタイム!」でみんなが望んだ1つの大団円を迎えた際の書き下ろし曲ですから、そりゃストーリーとの相乗効果も相まって何回でも見たい曲の1つです!太鼓の打音に合わせてペンラ振るの気持ちいいよね…
ワンダショのダンスを観ていてここでやっとある違和感を持ちました。
「あれ?なんか2ndの時と振りが違うような…」
そして、ラストのサビに入ってようやく確信します。
「いや!男3人集まってわちゃわちゃしてるこの演出、確実に2ndでなかったやん!完全新規で振り撮りなおしてるやんけ!(え?ってことはJourneyも?)」
なんかもう度肝を抜かれてしまいました。正直に言って中に演者のいないCGライブである以上振付を新しくする意義って薄いと思っていました。だって、新しく映像を作るには当然コストがかかりますから。2ndの映像に背景を足すだけでも十分盛り上がると思うのですよ。ただ、それをしなかった。
…運営は本当にセカライ3rdを誰にとっても掛け替えのない体験にしたいと考えて仕掛けてきていると僕は直感しました。また、こうも思ったんです。
「プロジェクトセカイのキャラクター達としても過去曲を演奏するにしても、前とは違う演出入れてくれるサービス精神は確かにあるなぁ」と。
それに、彼ら彼女らの演出の工夫の結果と考えると「この子達、成長しているだ」という見方もできて感慨深いものがありますね…。

最後に、トンデモワンダーズ永遠なれ!

3.セツナトリップ

まさかここでセツナトリップを浴びることができるとは…
ふと気になってセツナトリップの投稿日を調べてみました。2012年でした。そうか、もう10年以上前なのか…歳取ったなぁ
この曲プロセカに収録された時からライブでやるのかな?と淡い希望を抱いていましたがここで回収できるとは…
そもそもGUMI曲がクリプトンの公式ライブで披露される時代になったってのが昔からしたら想像できないことですよね。
「あ゛ー!もーっ!ギターッ!!」を会場のみんなで叫べて楽しかった!!

※今回のセカライは昼セトリと夜セトリで2種類ありましたが、夜セトリは明確にプロセカのメインターゲットの客層というよりも一世代上に刺さるセトリだったと感じています。中高生が少なくなる夜ライブでHello, Worker披露するなんて絶対狙ってますよね?

4.イフ

アァ…(感動)

イベントストーリー「つなぐPainful Hope」のテーマソング「イフ」。
(なぜかイベントタイトルまで覚えている唯一のイベントなんですよね)
桐谷遥のアイドルとしての在り方を発揮したストーリーに全人類が感動しましたね!そしてアイドルが与える「希望」とは如何なるものなのか?それはこのストーリーとイフを聴いた人ならなんとなくその本質は見えたのではないでしょうか。
…今回のセカライに私含め友人と3人で参加していました。チケット抽選が連番か単盤かしかなかったので、3人並んでライブを観ることはなく、2人と1人に分かれて参加していました。これは1人で見ていた友人から聞いた話になりますが、隣にいた高校生くらいの子がイフ聴いて号泣していたとのことです。興味深かったので掘り下げて聞いてみたところ、人当たりの良い高校生だったみたいでライブが始まるまで色々話したりしたみたいです。その子が遥推しみたく「イフ来たら嬉しいっすね!」と言っていたとのことです。(ちなみに友人はセトリを知っている上で話していたので、ニヤニヤしたくなる気持ちを押し殺していたのだとか)
…このエピソードを知って、プロセカというコンテンツが現代の学生の文化に根差していると改めて実感しました。…本当にこのコンテンツは色々な人に愛されているんだね。高校生の子がどんな思いを抱えてこれまで過ごしてきて、このライブに参加したのかは私には分かりません。ただ、確かに言えることは、それはきっと「救い」だったに違いありません。

桐谷遥の思いは次元の壁を越えて確かにこの場所に届いていました。

5.アイドル親衛隊/モア!ジャンプ!モア!

きたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!
モア!モア!ジャンプ!が擁する最強クラスのコール曲がついに!ここで!思いっきり声を出せる!…1stと2ndで出すことができなかった思いを出し切りましょう!声が果てるほどに!

会場は期待通りでの大盛り上がりで、私の周りからも沢山の声が聞こえて本当に夢見た光景が実現したんだなって感動しました!ありがとう!願わくば、またいつかのセカライで聴けたら嬉しいです!

6.メリュー

宵崎奏、朝比奈まふゆ、そしてニーゴミクによるメリューが披露されました。ここまでのセトリを観ていると盛り上がる激しめの曲が多くありました。ここでのロックバラードが胸にじんと響きます…

メリュー、特に素晴らしかったのはサービススクリーンのAR映像ですね。
メリューの原曲のMVでは四角の灯篭が宙を流れていく光景が象徴的と思います。プロセカはカバー楽曲のMVを実装する時は、原曲のモチーフを取り入れるような作りをしています。そして、それはセカライにおいても同じことが言えます。
サービススクリーンでは、ステージ上からの視点映像が主に流れていましたが、曲が終盤に差し掛かると、見覚えのある四角い灯篭が現れ始めたではありませんか。そしてそれはどんどん数を増していき、ステージから観客席を見渡す視点になったとき、観客席上を浮遊する多くの橙色の光が映し出されました。そして、その光景はまるで我々がメリューの世界に入り込んだかのような感覚を得ました。不思議な感覚だったと思います。3次元の住人たる我々はサービススクリーンの映像を観ているだけなのに、スクリーンを通して2次元に居る我々の頭上を灯篭が流れていく様をみて、3次元の我々へ曲の世界へ行った体験として還元されている感覚というものなのでしょうかね。
メインスクリーンだけ注目していれば知らずに終わっていたかもしれない演出でした。貴重な体験ができて、制作サイドの方々には感謝しかありません…

7.ザムザ

ニーゴ2曲目から間髪入れずにザムザが演奏されました!個人的に思うのは夜の部で奏が「続けていくよ」という掛け声がクールに決まっていたことが印象深いですね!

プロセカリリースからおよそ3年経って、満を持して登場したニーゴKAITOがこの曲のMVで登場しました。つまり当然、セカライ3rdでニーゴKAITOを拝めたってことになりますね!ニーゴとKAITOの演出、MVで何度も見ていましたが、会場で観てもやっぱりニヒルなカッコよさがありずっと釘付けでした!KAITOがバレエ風のダンスでステージを舞う姿がめっちゃ良い!!!
ザムザで個人的に楽しかったのは「ズキズキ」の音に合わせて、ペンラ振りできたことですね。曲のリズム度外視で振ることになるのでめっちゃ難しかった。。。(ただ、周りで同じ振りやっている人はほとんどいませんでした…みんなも機会があったらやってみてね)

8.街

白石杏が、ビビバスのみんなの故郷ビビッドストリートへの思いを歌った曲。夕焼けに染まるステージが郷愁を思い起こさせますね…

笑って走ってく日も

泣きながら帰る日も

この街と共に生きてる

『街』の歌詞より

ストーリーを読んで、『笑って走ってく日』も『泣きながら帰る日』もビビバスのみんなと共有してここセカライ3rdにたどり着いたんだよ。だから、より沁みるのですよね…

9.アトラクトライト

アトラクトライト、少年少女の悩みや不安を抱えながらもそれでも前に進もうと背中を押してくれる曲ですね。レオニが歌唱するとよりその心情が伝わってきます。
実はセカライ3rdのなかで1か2を争うほど演出が好きな曲です。(ちなみに競合はメリュー)
演奏の最中、レオニのバックモニターに夕焼けに聳え立つ高層ビルや雲が流れる現実の映像が映し出されます。不思議なものですよね、私たちは、2次元の世界であるレオニのステージを観ているのに、そのレオ二の後ろでは現実世界の映像が流れている。アトラクトライトの情景にぴったりの映像だからと言われればそれまでだとは思いますが、個人的にはレオニをはじめセカライ3rdのステージは次元的に隔てられていても、心理的には地続きのところにいるのだと思っているのです。アトラクトライトのあの映像演出はそのような意味を含んでいるのだと思っています。だからこそ、私たちは彼ら彼女らのステージに心を震わされるのではないでしょうか。素晴らしいパフォーマンスでした!

10.the WALL

合成音声ソフト<初音ミク>と一歌の出会いの曲。実際に一歌が<初音ミク>を迎えたのはthe WALLのイベントストーリーの前ですが、このイベントストーリーを経て、一歌は<初音ミク>のマスターになったので、出会いの曲だと思っています。作曲の苦悩、選択する勇気、創作の壁を乗り越えた先には納得のいく<初音ミク>の曲が仕上がった。
…自分が言えたことではございませんが、創作の苦しみを超えた先には何か救いがあるのだと思っています。それは常に評価とは結び付くものではない「ぼろぼろのメロディー」かもしれません。ただ、それでも、その先にあるのは自分自身に打ち勝ったという、確かな手ごたえなのではないかと思います。だからこそ、一歌にとっては自分の初めての曲を歌いこなしてくれる<初音ミク>は壁を乗り越えた祝福であり、晴れてマスターとなった自分を受け入れることができたのだと思います。
また、曲ができた後に教室のセカイの初音ミクに曲を聴いてもらい、そしてセカイで共にこの曲を歌うという…良い光景ですよね。初音ミクの概念や像は異なっているけれども、それでも共に存在して、いずこでも曲を作りたい人のパートナーとして歌ってくれるのですから…。セカイは斯くも美しいと思います。

と、ここまでイベントストーリー関係の感想を書いているだけですが、やっぱりセカライの魅力って(少し『街』で書いてはいましたが)ストーリーというフィルターを通してステージの少年少女たちを観た時、より感慨深くライブに向き合えることが魅了と思います!
マジでありがとう。the WALLはストーリー補正も相まって、是非ライブで観たいと思って2ndのアンケートで演奏希望曲に書いていたので、最高の時間だった!

11.スペシャルタイム(仮死化~バグ)

バーチャルシンガー達の『セカイ』が終わり、こちらに「まだあの子たちの歌を聴きたい?」と尋ねます。

ライブの序盤より薄々感じていましたが、そりゃ各ユニットへの再訪は有りますよね。だって、今まで各ユニット3曲ずつしかパフォーマンスしていませんでしたから
ただ、このスペシャルタイムの凄まじいのが、例えるならば各ユニットがそれぞれの持ち得る最高火力のパフォーマンスで殴りかかってくると言ったところでしょうか。しかもほぼ連続で。
ここまでおよそ1.5時間くらい?ライブしているので、それなりに疲れを感じているのですが、体がライブを求めていると言わんばかりに疲れが吹き飛んでいきました。それくらいパワーを貰えた時間でした!

仮死化は東雲彰人を要としてビビバスのパワフルさが爆発するパフォーマンスで観客を沸かし、そして最後には彰人は燃え尽きたように見えましたが、再び動き出しパフォーマンスを続行する、まさしく生き様を目の当りにし、

Mr.Showtimeは天馬司を中心に道化の一団が、闇夜に煌めくショウを開催し、会場のみんなを笑顔にしていく、演者であることの本分を存分に発揮し、

てらてらは天馬咲の心の仄暗い部分をバンドという形で曝け出し、誰しもがネガティブな感情を持つことを肯定し寄り添うことで、我々は彼女たちに共感し、

元気いっぱいバラエティーの才気溢れる桃井愛莉をはじめとしたモモジャンのパラソルサイダーはアイドルならではのハツラツとしたパフォーマンスで会場に元気を振りまき、

※セカライ3rd当時は冬だったので、寒そうと思っていたことは秘密

最後に普段のニーゴの彼女たちからは想像が難しい、激しい身体表現と狂ったようなとでも表現するにふさわしいバグの歌唱により、我々の感情パラメータが振り切れ、我々がスペシャルタイムを最高と感じた事実が残りました。
各ユニットとの別れを惜しむ観客の声がそれを物語っていましたね。

12.アイムマイン

最初の一秒を思い出せ

『アイムマイン』の歌詞より

やっぱりここぞというところで流れて欲しい曲が流れると嬉しいものですね。アンコールの後、MCを挟んでパフォーマンスが始まります。始まりのバーチャルシンガーたちの初めての書き下ろし楽曲、アイムマインが…

創作の酸いも甘いを電子工作に比喩し、上手く作れなくたっていいじゃんか!自分らしいモノを作り続けていこうぜ!という明るく創作の不安を吹き飛ばしてくれるかのような曲と私は思います。これを受け取った若者が、次世代のクリエイトに挑むと思うと胸が熱いです!

音楽は受け取る人間の背景やその時の心情によって「かたち」が変わるものだと思います。きっと、プロセカを通してボカロとかネット音楽に初めて触れる若者たちにとっては明るい創作のセカイへの道標となるのでしょうね…
ただ、私のような学生時代をニコニコ動画で過ごしたような人間からすると、歌詞の節々に大きな感情を抱く単語が隠れているのですよね。「僕たちだけの秘密基地」とか「十数年前に…」の件とか…

十数年前に起きたあの日から
まさかこうなるとは思わんわ
世界の誰もが予想もしとらん奇跡は
諦めなかった自己満
ねぇ君だってそうでしょ

『アイムマイン』の歌詞より

まさにセカイやミライはどうなるかわからないものです。過去に帰れたとして、学生時代の自分に今の世の中のことを伝えても首をかしげるだけでしょうね(笑)。まして、外部環境よりも自分自身の変化のほうがよっぽどありえないと過去の自分は否定するはずです。こんなに外に出かけるようになるとは思ってもないなwww。
だけどもう変わってしまったんだからしょうがないよね(笑)

ここ数年で大きく私の価値観は動いたと信じています。きっとそれはいいことのはずです。色々苦しみがあったけど、それでも済んでのところで私は私が信じた道を進めた結果なのかなと。

自分の人生を諦めなくてよかったと心から思います。

アイムマインは「最初の一秒を思い出せ」、「次世代の創造者」という詞があるように、過去現在未来を過程として結んでいると思います。そして、それは社会の変化や個々人の変化だけではなく、バーチャルシンガー達自身の在り方にも表れているのかなと。
バーチャルシンガー達はフェス限の衣装と髪型で登場していました。私個人の考えでありますが、過去に積み上げた実績や思いがあるから、初音ミクはあの特徴的なツインテールからイメージチェンジしたとしても、あの初音ミクを初音ミクと認識できるのだと。他のバーチャルシンガー達についても同様です。そして、キャラクターとして変化を受容できる大きな基盤に成ったからこそ、未来に新たな可能性が芽生えたのだと。

アイムマインはすべてを照らす祝福の歌…強く、そう思うのです。

13.NEO

バーチャルシンガー達のアイムアインが終了し、最後はミクさんとあの子たちへと託してミクさん以外のバーチャルシンガー達は退場します。
そして、セカライ3rdの最後の曲が始まります。

「NEO」

奇しくも、アイムマインと主題が同じなのですよね。
過去から未来への跳躍____
これこそがセカライ3rdの本質なのだろうと思います。

ディラッドスクリーンからLEDボードへの転換。世界観の作り込みにより、LEDボードに映るのはキャラクターだけではなく背景映像が新たに追加されました。ARも活用してステージのみならず会場全体にセカイを拡張しました。
プロセカのストーリーにしても、各ユニットが進級に向けて高く羽ばたいた節目でもあります。ステージに立つ少年少女たちは1つ成長した姿で我々の前に姿を現しました。3年間君たちの成長を見ていた我々の感情も高まりを抑えられません。
そして、我々もコロナという枷から解き放たれ、喜びを全力で表現できるようになりました。

ここにセカライ3rdが掲げたEvolve進化というテーマの全容が現れていると思います。進化とは過去を受容し、未来の方向を決められることだと考えました。
想いを馳せられるようなきらびやかな思い出や苦い過去があったからこそ、この未来が形作られたと、そういうことなんでしょうね…

不恰好な 声の
みんな、無視していた曲を
今も覚えているはずさ
あれを「ラブソング」って言うんだ

『NEO』の歌詞より

昔のボカロを取り巻く環境は今からでは考えられないものになったのでしょうね。初音ミク達が奇怪なものを見る目を向けられていた時代ありました。彼女が歌った曲は世間から、機械の声が人間の真似事をしていると嘲笑を浴びせかけられた時代がありました。
…そんな時代でも彼らに歌を歌ってもらおうと努力した人がいた。そんな時代であっても彼らの歌を好んで聴こうとした人がいた。世間が見向きもしなかった者たちを支えたのは間違いなくなのでしょう。

もう一回
強がって 吐き出して
胸を焦がして

限界に気がついたって 足掻いて
バカな君は歌う

『NEO』の歌詞より

どれだけ挑んで抗って戦っても、力及ばず…誰しもがこのような経験があると思います。
でも、それでも好きなことを諦めたくない。

「当然」に 抗って 逆らって
バカな君は歌う

忘れられたって 死なないで
響いた その曲は

「希望」って言うんだよ

『NEO』の歌詞より

何度も何度も抗って足掻いて挑戦し続けた先にあったのは、まさしく希望と呼ぶにふさわしいものだったのでしょう。あきらめず、好きを貫いた結果がそこにありました。

先人が開いた未来の1つの形としてプロセカはこの世に産まれ、多くの人に愛されるコンテンツに成り、ついには誰かの救いになるまで大きくなりました。
きっとこれは「誰かに自分の曲を届けたい」と未来初音ミクへ思いを託し続けた先人の理想の未来だったのかなと私は思いを馳せることとし、そろそろ筆をおこうかと思います。

NEO____セカライ3rdを締めくくる進化を我々に示してくれた曲。
ラスサビに入ると同時に、盛大に銀テ砲が発射され、我々も最後の力を振り絞って応えます。
…ステージで歌う彼らと多彩な色が揺らめくこの光景を最後に目に焼き付け…
曲が終わり、一瞬の静寂の後、大歓声で賛辞を彼らに送り…

セカライ3rdは大団円を迎えました。

全力でセカライ3rdを追うことができて楽しかったよ。また、来年も楽しみに待ってるよ…









最後に

セカライ3rdBD!

BD届いちゃったね。つまり、セカライ3rdから5か月経ってるってことですよね。前に書いていたマジミラ2023とかかった時間変わってないけど?(脳内反省会)

うん…2024/8/6(火)になってやっと出来上がったんだ。なんか読み返したら何を書いているかよくわからなくなっている部分も多々ありそうで、、、
自分への戒めとして公開はしておこうと思いますが、切羽詰まった中で書こうとすると結構しんどいぞと胸に刻もうと思います。

ここに書いておくことで、自分の逃げ場を無くそうと思うのですが、マジミラ2024で観測したこともnoteにまとめるので、頑張って2024年の夏を楽しみたいと思います。

(もしかしたら、マジミラ以外にも何かの記録を残すかも?)

ともかく、ここまで遅筆拙文を読んでいただきありがとうございました。
良きプロセカライフを。


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