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7月フリーシチュボ台本

鬼灯の簪

あったかもしれない夏の下校風景。校門で幼馴染の委員長を待つ「あなた」。テスト前で部活もない西日のきつい帰り道での出来事。

女性演者向け台本です。

ご注意:ご利用の際は固定記事をご一読ください。


あーごめんごめん。
お待たせ。
じゃ、帰ろっか。
結構待たせちゃったよね。
そうそう、委員長だと色々頼まれちゃうからね。
テスト前なんだから先生も自分でやってほしいんだけどねぇ。
あ、そうだ。
夏休みさ、部活以外でなんか予定ある?
え?補習?
もー、今回もやばいの?
(からかうように)
部活では花形エース君なのに、お勉強の方はからっきしですねぇ~。
(笑いながら)
うそうそ、ごめんって。
ちゃんと今回も教えてあげるから。
今日もウチ来るでしょ?
(嬉しそうに)
えへへ~、頑張ろうね!
もーそんな顔しないでちゃんとお勉強しましょうね~。
君が補習になったら困っちゃうんだから。
あ、そうだ。君にちょっと見せたいものがあってね。
じゃーん!
おばあちゃんがくれたんだぁ。
そう、簪。
きれいでしょ?
鬼灯がついてるんだよ。
夏の風物詩ですねぇ。
え?怖い花?なんで?
あー、花言葉が「私を殺して」かぁ。
でもそれ、あくまでも俗説で正しい?っていうのかな、ちゃんと決められてる花言葉じゃないんだって。
でも君から花言葉が出るなんてちょっと意外かも。
なら、もしかして、バレちゃった?
何がって、え?わかってない感じ?
あ~そっかぁ。
ううん、いいのいいの。
(「いや、良くないから。」と問い詰められて)
良くないって、え~。
(話すか悩みながら)
ん~。
(照れながら)
あの、ほら、神社で夏祭りあるでしょ?
だから…。
(ぽかんとして)
え、だから何って。
(照れ隠しに怒る感じで)
んも~だからいいって言ったの!ほら、早く帰って勉強するよ!
(小声で)
「私を誘って」の花言葉は知らなかったかぁ。
え?なんでもない!!ほら、行くよ!

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