ほぼまいにち映画を見始めて1年9ヶ月でわかったこと。
製作国(=監督の出身国)で、作品の雰囲気がわかるようになった。
2019年1月からほぼ毎日映画を見続けてます。
2020年は執筆現在で210本くらい。
それまでは好きな俳優が〜ジャケ写が〜賞をもらってるから〜など…
意味も考えない時間を消費する娯楽程度で1ヶ月に10本くらい見てました。
そんな私がハマったキッカケって?
映画好きなネット友達が、『映画』という総合芸術の素晴らしさや作品の見方を教えてくれたこと。
!?
今まで何で気がつかなかったんだろう!
そういう意味があったのか…
例えば『雨』
ただの天候ではなく、泣いているような心象描写を表現するときに用いられることで有名です。
「天気の子/新海誠」では、異常気象や雨=この世界は狂ってるという意味で使われてます。
今まで意味わからないと思っていた部分って、その時代の文化的背景や歴史・経済を知らない、表現を理解できないのではなく単に『観る者の知識不足』なだけだったんだ。
※ここでの「意味わからない」とは…
「表現はわかったけど何を意図してるのかが定かではない」ことではなく、「表現も意味も全くわからない」もしくは気づかずにスルーしていることを指してます。
友人のオススメ作品を解説と共に見始めたら、みるみる映画にハマっていった。
新しい知識を得る、好きな分野を飽きるまで深めることが好きな私にとっては、面白すぎること。
字面の勉学は苦手だけど、五感を使う=感情と共に擬似体験できることがマッチ。
俳優を本業にしたい私にとっては、映画がなくてはならない存在になりました。
とまぁ、長い前置気でしたが、本題へ。
数を重ねた私の主観です。主に名作や賞をとった作品、同監督作品のドラマやドキュメンタリーなど社会派を中心に観てます。
北欧
上品で間接表現が多め。厳かで醸し出す感じ。雪に音が吸い込まれるかのような、影のような仄暗さとシンシン。雪で近付かないと奥行きや区切りがわからないような印象派のような感じ。
ロシア
冬の乾燥した空気のように、殺伐とした冷たい空気が地面をスゥーっと流れていくかのような、どこか冷たさを感じる現実写実的。
アメリカ
派手ビビッド。なんでもあり。強い。主張。スケールが大きい。パワー。フリーダム。
イギリス・ドイツ
真面目。紳士的な雰囲気を纏うものの、ゲスい(=生々しい)。
イタリア
早口で流れるような会話からか軽快なテンポやノリ。ウェーイ!
フランス
革命だ!言葉や描写に含まれた意味を感じろ、絵画や彫刻、あらゆる芸術と似たような生命力の含蓄を感じる。
中国
人物が浮いてくるような素朴な雰囲気。そこにいる、を写す。
インド・中東系
人物が背景と一体になっている馴染んでいる。歌もダンスも同じ国の風を感じる湿度。横のつながりが大きな波を生み出す。
日本
平和で頭が空っぽにして見れる商業映画か、リベラルな人は有名になれないのか。
韓国
どんなジャンルもドラマチック過多。表現を思い切り目立たせる、色が強い。
オーストラリアやアフリカなど、私が観た作品の母数が少ないものは判断できないので書いてません。
映画で国の歴史や文化や国民性、言語までも学ぶことができる、とても良い総合芸術です。
これを知って何になるの?とここまで読んで思った人、お待たせ↓
日本人の監督が海外の俳優と作品をとったときの見方もとても面白いです。
フランス俳優「真実」是枝裕和
中国俳優「チイファの手紙」岩井俊二
イラクドキュメンタリー「Little Birds〜イラク 戦火の家族たち」綿井健陽