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気候変動を理解するための資料まとめ (本、記事、サイトなど)
本記事の趣旨
気候変動を理解するために、どのような本、資料、人物、団体を参考にすれば良いのか、これらをまとめたサイトや記事はあまりないように思える。
そこで、本記事では参考資料を一覧にまとめることとした。
これは私にとっても備忘録でもある。
資料を見る際に私は以下のことに注意している。
・事実と意見に分ける
・事実=数字(実測データなど)、歴史(過去の出来事)の二択
・その意見がどのような事実をもとにしているか
・自分と反対派の意見も理解する
もう一つ重要な点は、事実を記述することと価値判断の区別
を行う必要があることである。
(入門自然経済学ーバリー・C・フィールド)
気候変動交渉の歴史(有馬 純)
気候変動は地球規模課題である。
どのような解決方法であろうとも「国際交渉」は絶対に避けて通れない。
各国が気候変動をどのように捉えてきたのか
まずはこれを知ることが議論の出発点だと私は考えている。
カーボンニュートラルの議論によって気候変動交渉の経済としての側面が分かりやすく浮き彫りになったが、「経済戦争である」という認識は20年以上前からすでにはっきりしていた。
このような交渉経緯を記したものが以下の二冊である。
有馬 純
・精神論抜きの地球温暖化対策
・地球温暖化交渉の真実ー国益をかけた経済戦争
有馬 純
・元:通商産業省官僚 / 現:東京大学公共政策大学院教授
・気候変動枠組条約締約国会合(COP)に11回参加
(出版当時2015年のCOP21直前までの全20回のうち半分以上)
・JETROロンドン事務局長(2011~2015)
・IEA(国際エネルギー機関)国別審査課長(2002~2006)
・OECD日本政府代表部参事官(1996~1999)
下記は有馬氏がロンドン在籍中に執筆した、これら二冊の本の元となった記事である。
・英国で考える環境エネルギー環境問題(有馬純)
人新世の「資本論」(斉藤幸平)
・脱成長、マルクス
・ここまでのことを言えるのは経済学者の役割
・資本主義が根本の問題という発想。本書については議論を呼ぶような内容であるが、作者は批判ありきで執筆している。
・あとがきを読んでほしい。市民レベルの行動に寄り添い、社会を本気で変えたいという強い気概を感じる。
そのほかの環境哲学者
脱炭素は嘘だらけ(杉山大志)
・脱炭素否定派、元IPCC
・有識者会議にも参加している
グリーンニューディール、Twitterで杉山大志氏を批判してた方の記事
環境主義・持続性イデオロギー
政治思想としての環境主義を捉えたもの
個人的には思想として暴走しかねないのではないかと考えている。
エネ庁の紹介記事
政策課題の背景、専門用語解説など
現場の政策立案者や企業による説明が分かりやすくなされている。
経産省や環境省、外務省などの審議会の資料も、今後の方針の途中経過とも取れるため参考になる。
外交 WEB
特集記事が大変秀逸かつ分かりやすい。
時流を捉えており、参考資料の紹介も巻末に載っている。
エナジーシフト
気候変動に特化した記事を集めたサイト
スマホアプリ、youtubeチャンネルあり。
気候変動交渉を経験した元外務省官僚などが運営。
緑の党ドイツ
https://www.amazon.co.jp/%E7%B7%91%E3%81%AE%E5%85%9A-%E9%81%8B%E5%8B%95%E3%83%BB%E6%80%9D%E6%83%B3%E3%83%BB%E6%94%BF%E5%85%9A%E3%81%AE%E6%AD%B4%E5%8F%B2-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E9%81%B8%E6%9B%B8%E3%83%A1%E3%83%81%E3%82%A8-%E5%B0%8F%E9%87%8E%E4%B8%80-ebook/dp/B00OKC20M0
海外のシンクタンク
海外からの日本の評価を客観的に見ることができる。
環境NGO
環境NGO が欧州を中心とした環境政策に与える影響は非常に強い
・緑の党などにも強い影響力
・COPなどの気候変動交渉にもNGOは参加、発言権あり。
・グレタ・トゥーンベリ氏など
経済学
・マンキュー経済学
・入門自然資源経済学
その他キーワードのメモ
リベラル、右派、左派
イデオロギー、環境主義