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「ミーニング・ノート」で自分に「あるもの」を見つけよう【イベントレポート】

フライヤーが主催するオンラインコミュニティflier book laboでは、さまざまな会員限定サービスを提供しています。その魅力をちょっとだけ体験していただける無料のランチタイムセッションが、2025年2月7日に開催されました。

ゲストスピーカーは、オンライン講座「flier book camp」で講師を務めてくださる山田智恵さんです。山田智恵さんが3月より担当する講座は、題して『あなたの無形資産を見つける「ミーニング・ノート」実践講座 』。

今回のセッションでは、株式会社フライヤーで「flier book camp」企画運営を担当する久保彩のファシリテーションで、プログラムの内容を先取りしてご紹介いただきました!

【スピーカー】
ミーニング・ノート考案者 山田智恵 氏
株式会社フライヤー 執行役員CCO 久保彩 氏

▼セミナーでご紹介した実践講座の詳細・申込みはこちら(2/25〆切)


毎日3つのチャンスを書く「ミーニング・ノート」とは

久保彩氏(以下、久保):本日のセミナーのテーマでもある「ミーニング・ノート」がどのようなものか、お話いただけますでしょうか。

山田智恵氏(以下、山田)「ミーニング・ノート」はジャーナリング(書くこと)とリフレクション(振り返り)を組み合わせたものになっていて、毎日3つの自分がチャンスだと思ったことを書いてもらいます。書く際は出来事だけでなく、そこからの気づきや学びなど「意味づけ」もセットで書くようにしています。そして週末に1週間のチャンスを振り返って、気づいたことをまとめとして記録します。

久保:やはり「意味づけ」というのが特徴的ですよね。山田さんはどのような経緯で「ミーニング・ノート」を始められたのでしょうか。

山田:以前、私の父が経営していた会社が民事再生になってしまって、会社の一員だった私含め家族全員が無職、無一文になってしまったんですね。その時に出会ったのが、その日に起きた嬉しい出来事を3つ書く「スリー・グッド・シングス」で、始めてからは少し心が上向きになりました。そこから転職をしたのですが、当時32歳で初めての社会人デビューのような状態で、何もわからないことだらけ。これからどう生きていけばいいんだろうと悩んでいた時に、チャンスをつかまないと人生が終わると思ったんです。そこで、嬉しいこと日記はやめて、チャンスを探そうと決めて書き始めたのが「ミーニング・ノート」です。

久保:山田さんのおっしゃる「チャンス」というのは、例えばどういうものなのでしょうか。

山田:「ミーニング・ノート」では、チャンスは3種類あるとお伝えしています。1つ目が「キラキラチャンス」。これは多くの方がイメージする、心が大きくポジティブに動く、ワクワクするようなチャンスのことです。2つ目は「わらしべチャンス」。これはささやかな出来事だけれども、後から見ると様々なきっかけに繋がっているようなものです。例えば本を読んで感動したり、人から褒められて嬉しかったりと、普段よく起きることなのでチャンスとは気づいていない出来事ですね。3つ目は「スパイシーチャンス」で、これは心がピリッと痛くなるような嫌な出来事です。ピンチはチャンスという言葉がありますが、人間は嫌なことがあった時に色々と考えているので、そこからの気づきや学びがとても多いんです。それをきっかけに軌道修正ができたり、新たな人生哲学が生まれたりすることもあるので、とても重要なチャンスになっています。

久保:「キラキラチャンス」だけではないのが、「スリー・グッド・シングス」との大きな違いかもしれませんね。もちろんそれぞれの手法の良さがあると思いますが、良い出来事だけにとらわれてしまうと、日常に潜んでいるチャンスを見逃してしまうこともありますよね。

山田:そうですね。私も「ミーニング・ノート」を始めた時は、「スパイシーチャンス」だらけでした。当時はもちろん嫌でしたが、後から見ると本当に大事な出来事だったと感じます。スパイシーチャンスを意味づける習慣を続けることで、「レジリエンス(落ち込みから回復する力)」がとても高まります。嫌なことがあってもこれに気づけたから良かった、と心の決着がつきやすくなって心が強くなっていくんです。

久保:具体的にはどのくらい続けるとそのような効果を実感できるのでしょうか?

山田:1〜2ヶ月くらい続けると、レジリエンスが高まってきて、落ち込まなくなったと感じる方が多いです。2〜3ヶ月くらい経つと、小さな行動変化が起きていると気づく方が多いですね。例えば今まで手を挙げなかったものに手を挙げてみたり、やりたいけど面倒だと感じていたことに踏み出してみたり、行動できるようになってくる。最初の数ヶ月で感じやすいのはその2つだと思います。

自分に「あるもの」に目を向ける

久保:今回のセミナーのもう一つの大事なテーマとして、“「あるもの」思考”がありますが、山田さんの考える「あるもの」とは何でしょうか。

山田:まずは自分の経験やスキル、感情や思考など自分の内側にあるものですね。また、自分に起きる出来事や出会った人とのご縁、時代の流れなど自分の外側にあるもの、その両方を「あるもの」と考えています。自分に何があるのかを意識的に把握して可視化することで、自分はどういう道に進んだら良いのか、これを活かしてこんなことができそうというのが見えてくるんです。今回の講座では皆さんに「あるものMAP」を作ってもらいながら考えていただきたいと思っています。

久保:「あるものMAP」とはどのようなものなのでしょうか?

山田:「あるものMAP」とは、先ほどお話した自分の内側にあるものと外側にあるものを1枚にまとめたものになっています。どのように生きたいのか、どういう自分でありたいのかという想い。何が気になるのかという関心。今までの経験やスキル。これは必ずしも強みだけでなくても良いと思っています。例えば私の一家全員が無職になったエピソードは強みではありませんが、「ミーニング・ノート」のお仕事の文脈で話す時には活かせる、というように幅広く考えてもらえればと思っています。
また、どういう人と知り合いなのか、どういう機会をいただいたのかというご縁・機会、自分が見えている範囲でこう変わっていくだろうと感じる時代の変化。
内側にあるものだけではなく、外側にあるものも一覧にすることで、自分の進む道が見えてきます。自分の想いだけで動いて、時代の流れと違ったということもあると思うので、両方のバランスが非常に重要です。

お互いに刺激を受け合いながら、自分の進むべき道を見つけていく4ヶ月間

久保:今回山田さんと一緒にミーニング・ノートを実践していく講座ですが、4ヶ月間のステップについて改めてお話いただけますでしょうか。

山田:皆さんには毎日「ミーニング・ノート」を記録していただきながら、DAY1ではジャーナリング、DAY2、DAY3ではリフレクションの基礎と応用をやっていきます。それと並行して「あるものMAP」を書き溜めていって、全4回を通じて完成できればと思っています。

久保:いきなり「あるものMAP」から作成するのではなく、毎日の「ミーニング・ノート」への記録や講義を通じて徐々に自分の関心や想いなどを言語化していくんですね。
最後は皆さんの「あるものMAP」が完成して、最初ははっきりしていなかった自分が進みたい方向性が明確になり、行動できる自分になれそうですね。

山田:「あるものMAP」は人によって全く違った内容になってくると思うので、他の人と一緒に取り組むことでお互いに良いヒントを得られると思います。「ミーニング・ノート」も一人で始めると躓いてしまう方もいらっしゃるので、最初の一歩は他の人と一緒にやってみるのがおすすめです。

久保:ありがとうございます。最後に、受講を迷われている方へのメッセージや、どんな方に来ていただきたいかなど一言いただいてもよろしいでしょうか。

山田:自分にあるものや活かせるものを見つけるとすごくエネルギーが出てくるので、ポジティブなパワーがたくさんの場になると思っています。もっと自分と上手く付き合いたいと思っている方、自分にあるものを何となく活かせていないとモヤモヤしている方には、すごくヒントがある講座だと思います。ジャーナリングとリフレクションという一生もののスキルを学べるのはとても良い機会だと思いますので、気になっている方はぜひご参加お待ちしております。

▼セミナーでご紹介した実践講座の詳細・申込みはこちら(2/25〆切)

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山田智恵(やまだ ともえ)
ミーニング・ノート考案者

株式会社ダイジョーブ代表取締役。1977年に東京で生まれ、慶應義塾大学法学部・慶應義塾大学大学院経営管理研究科(MBA)を卒業。父親が経営する会社に入社するも、2009年にリーマンショックの煽りを受けて、民事再生を申請。創業者である父と家族全員が会社を去ることとなり、一家全員無職になる。
人生に絶望するも、2010年からノートを使った振り返りをはじめ、そこから人生が好転。転職した一部上場企業ではソーシャルメディア事業部部長として活躍し、外資系ベンチャー企業の役員を同時に務め、日本で初めてインスタグラム・マーケティングの本も出版する。2016年に株式会社ダイジョーブを起業。自身が実践していた、自己理解を深める内省手法を「ミーニング・ノート」というメソッドにまとめ、講演やワークショップを実施している。著書に「ミーニング・ノート 1日3つチャンスを書くと進む道が見えてくる」(金風舎)、「最高の未来に変える 振り返りノート習慣」(かんき出版)などがある。

久保彩(くぼ あや)
株式会社フライヤー 執行役員CCO(Chief Customer Officer)
カスタマーエンゲージメントDiv ゼネラルマネジャー

大学卒業後、大手メーカーにてシステム開発の企画・開発・PJマネジメントに携わる。その後、総合系コンサルティング・ファームで大手企業の新規事業/新規サービスの企画・立上・展開を担いながらMBAを取得。2020年よりフライヤーの新規事業担当 執行役員に就任。読書の新しい価値を追求するコミュニティflier book labo、本から深く学ぶflier book camp企画運営責任者。
2023年1月よりカスタマーサクセス責任者兼務。
2024年3月よりCCO就任。

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