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あと2秒の精神論
精神論は、あんまり好きじゃない。頑張るとか、頑張ったけどダメだったとか。それを自分に言うのが好きじゃない。
もちろん、頑張れ!とか頑張ってね!と人から応援されるのは、素直に嬉しいけど。
今日は、ダウンアンダー前の最後のいわゆるハードなトレーニングの日で、130km以上2000mUPでヒルスプリントをいれていく。そのヒルスプリントは、コーチが後ろから、「はい、ここからピークまで」と言われたら、ガーミンのラップを押して、スプリントを開始する。
自分が思ってるピークまで出し切って辞めると、「下りに入るまであと2、3秒踏め!」と怒鳴られる。
「ピークまで出し切ったから辞めた。」というと「あと2、3秒踏めなくてもいいから出し切るんだよ。自分に甘えるなよ!」と言われる。
昨日は、TSSやパワーデータや心拍数のデータを解析してたかと思えば、いきなり「自分に甘えるな」とか「踏めなくても踏むんだよ!」とか言い出したりするので、こういうところがコーチの厄介なところだ。
実際、ピークよりも2、3秒向こうをスプリントのゴールにして、最初を抑えてそこまでスプリントしたら、結局は自分が出し切ったと思ったところで辞めるのと変わらない気がする。
だから、その言われたことの裏を読んで、自分が思うピークから最後2秒は、これでいいんだろ!という反骨精神で、乳酸が溜まりきった踏めてるか踏めてないかもよくわからないスプリントをやりきる。
まあ全ては自分のためだからね。
とまあ、こういうのはよくある一コマなんだけど、
日本人として日本の教育で生まれ育った日本人は、やっぱりどこかでスポーツに精神論を求めてしまう。良くも悪くも。
プロの世界は、誰よりも練習をしたからって、コーチから言われたメニューよりもエキストラでやったからって、誰よりも頑張ったからって、誰もそんな「頑張った」ことを認めてくれるわけないし、レースで勝ったやつ、強いやつが全てなのです。だから、いくらあと2秒を頑張って踏んだとしても、そのスプリント能力が数値として伸びてなければ何の意味もないんですよね、正直。
でも日本人的な精神論でいうと、最後の諦めないのが大事なんだとか、最後まで出し切れ!とかになっちゃう。まあこういうのの良いところは、出し切ること、頑張ることが評価対象なので、結果出なくても頑張った!お疲れ!ってなるので、選手としては結果が出なくても、ここまでやったっていう達成感や満足感は残る気がする。
1番厄介なのは、私のコーチみたいなので、データで理論的にトレーニングをしてるかと思えば、いきなり超日本的な精神論が飛び出して来たりする場合なのです。どっちなんだよ!と実際キレることもあるけど、とりあえず自分のためになるように良いとこどりして私も解釈するので、なんとかやっていけてるという気がする。
はっきり言って、誰よりも頑張ってる選手が強いんじゃなくて、誰よりもお金(良い機材と環境)があって、良いサポートがあって、そして何よりも才能とセンスがある選手が努力したら勝てない。でもそんな世界でも、いつか勝ってやる!と思いながらトレーニングをして、それでもダメな時に、「頑張ってる、私。」っていうなんとも曖昧な日本人的精神論で、都合よく納得させることもある。とにかく、大事なのは「いい加減」であり、「良い加減」であること。
ちょっと真面目なことを書いたけど、言いたかったのは、今日1番腹が立ったこと。
コーチである武井きょうすけさんは、ここオーストラリアで、過去最大体重である72kgの大台を記録したにもかかわらず、
「俺は、2019年はツールド沖縄の210kmを本気で狙うから」と言って、オーストラリアのこの1ヶ月の合宿を私と一緒に乗って、頑張る💪🏻とか言っていたにもかかわらず、
「今日は練習頑張ったから飲みに行こう」とか「美味しくないパスタ食べて、サラダだけじゃ足りない」と毎日なにかきっかけを自分で作り、ビールを呑んだり、バーガーを食べたり。(私は一口もらうだけ。)「これはグルテンフリーだから身体に良い。」とか言って、チップスを一人で一袋一日で食べたり。と、私が知ってる中でも1番と言っても過言ではない、「自分に甘い」コーチに、「自分を甘やかすなよ!」と怒鳴られたことである。
そういう腹立たしさや、怒りが私を強くしてるのは、間違いないのだけど。。。
全てを力に変えて💪🏻
ではまた次回👋🏻
#今日のエリさん #今日のエリnote