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美しいものが人を支える

朱野帰子さんのXにちょっと涙。

待合室に婦人画報が置いてあり、風光明媚な景色、美しい宝石や着物、食事を彩るお皿…という感じで心の底から癒された。富裕層の雑誌なのだろうと思ってたけど、家族の介護や看護で美しいものなんか見に行けない年代の主婦の人たちが現実から浮遊するために読むのもあるのかもしれない。

私の母も年末にミセスを買い、
お正月の支度を終えて新年、
ゆっくり読むのを何より楽しみにしていた。
家庭画報、婦人画報。
個人医院の待合室に必ずおいてあって、
お医者さんの奥様はリッチなんだなぁと
子供心に思っていた。
こういう雑誌に載ってる品物は、
美しいが恐ろしく高額で、
庶民が買えるものではない。
なので、だんだん、1週間のコーデとか
プチプラでおしゃれの雑誌が
主流になってきて、
私も、買えもしない物見ても
しょうがないんじゃない、
意味ないじゃん。
と思ってました。

でもそうじゃないんですね。
このポストに対しての、
たくさんの返信を読んでいると、
美しいもの、素敵な物に
癒され、慰められ、
明日への希望を見出している人が
たくさんいることを知り、
私は深く反省した。
たくさんこの返信を読んで
涙がハラハラ出た。

私も老いて、いろいろあり、引きこもり。
あれほど幾つも掛け持ちして、
あちこちライブなどて飛び回っていた
のに、何もかもあきらめ捨てて
しまっていた。
唯一好きなおしゃれも縁遠くなり、
よそゆきに着替えて出かけることも
ない。

ずいぶん前に誰かが
「テレビショッピングで、一粒ダイヤの
ネックレスを売る時に、
つらい介護もこれをつけていれば、
心の支えになって乗り切れる、
てセールスしていて、なるほど
そうきたか、と思った」
と何かに書いてあった。

そっか、人には美しいものが
必要なんだ。
買えなくても手に入れられなくても、
その存在を感じることが必要なんだ。

胸がいっぱいになって、泣いてしまい
ました。

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