【映画感想】人間の本性をどう見抜くか『マッチング』(2024・日本)
初日に鑑賞。
うっかりしていて予約が遅くなり、全国の映画館で中継している初日舞台挨拶のほうは席が埋まっていたので、その後の回の「ぶっちゃけトーク」付きの回にした。
時間が迫ると、私が舞台に立つのか?というくらい緊張した。そういえば、『私の幸せな結婚』のときもそうだったなと思い出す。いつもなら両隣の席は絶対に空席になるようするのだが、さすがの人気で右隣は埋まってしまった。知らない人との距離感が近いというのも緊張の原因のひとつである。
さて、この先ネタバレしていくのでご注意を。
好き度:★★★☆☆
ざっくり感想
舞台挨拶では佐久間さんがよくしゃべるのでよくカメラに抜かれていて、大変ありがたかった
杉本哲太さんの若い頃、似てる
チャットルーム懐かしい
佐久間大介のアクションもっとお願いします!
二転三転、四転五転ってそういうことね
ストーリー
事前情報と監督がにこにこしながら「そんなに怖くないですよ〜」と言っていたので、油断していた。想像していたよりもギョッとするシーンが多かったけれど、私はノワールとかを観るタイプなので大丈夫だった。でも刃物が出てくるシーンは苦手だ。普段スリラーとかを見ない人は、結構しんどいものがあるんじゃないかと思った。
犯人はこの人じゃなくてこっちだろうな、と予想していたのが当たったところまではよかった。そこからは予想を超えてきたのだけど、回想シーンや登場人物のセリフで説明しすぎな感じはした。
監督は「極限状態における愛の物語」だと言っていた。愛というか、執着がほとんどで、その違いは紙一重だった。どうしてそこまで執着するのか、動機が見えなくて少し不完全燃焼の感じがする。小説のほうを読むと補完できるらしい。
私には、究極のマザコン映画にも見えた。
吐夢
これは吐夢の映画だったのだ、と気づいたときにはもう映画は終わっていた。ラストシーンが最高すぎる。ファンだということをのぞいても、ドラマ・映画好きとしてラストが良かった。
吐夢の好きなセリフ第一位は、刑事に写真を見せられたときの「いましたね」だ。そして「僕はストーカーですが…」も好き。(自覚あるんだ!)警察官のフリをしてチャイムを鳴らすところもは声がわかりやすすぎて、ちょっと可愛く見えた。そしてピンクのシャツ、PUMAのスニーカーでニヤニヤしてしまったのは絶対に私だけではないはずだ。
本性
たとえ家族であっても、その人の本性をどこまで知っているのだろう。見せない内面、言わない過去、伝えない本音、そういったものが誰しもある。それをどこまで見せるか、ということだと思う。
人間を知っていくという行為は、アプリを通した出会いでもそうでなくても同じだ。アプリだから危ないという話ではなく、人間同士が知り合っていく過程の危うさと歪んだ愛の話だった。