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つながる


 今年は個人的な、映画の当たり年かもしれない。

わたしは映画を観ると「楽しかった〜」「あの場面すごかった!」ではい、終了。大体、次の日でさえも余韻を引き摺らない。



でも今年は、もう一度見返したいと思うものに2作も出会っている。


ひとつは以前観た『合葬』


 将軍の警護と治安維持を目的に結成された「彰義隊」に入隊した若者の話で、柳楽優弥、瀬戸康史、岡山天音が出演している。
徳川慶喜が江戸城を明け渡し、幕府が解体した為、彰義隊は存在意義がなくなる→反政府の立場になる→新政府軍との上野戦争へ、という内容だ。彰義隊に入隊した3人の日常と、時代や雰囲気に流されていく様が描かれている。


わたしは観てから一週間くらい引き摺った。
何度か映画の場面を思い返し、どういう意味だろうかと考えた。上野にも行きたくなった。
柳楽優弥も格好いいし、戦争を見せ場とせず、彼らの日々を見せているところも好ましいと思った。




 もうひとつは『ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー』である。1作目に『ベイビーわるきゅーれ』があるのだが、こちらは観ずに2作目から見始めた。殺し屋女子2人組の話である。

↑あらすじに結末まで書いてあるので注意!


 『ベイビーわるきゅーれ』は面白いという評判を聞いていて気になっていたのだが、見ようと思った決め手は女優の髙石あかりさんである。


ぱっちりとした目が素敵な容姿もそうだが、わたしが観たものに出演していることに気づいたのだ。



映画『わたしの幸せな結婚』ではヒロインの妹役、舞台『鬼滅の刃』では竈門禰󠄀豆子役をしていた。『わたしの幸せな結婚』の役柄は意地悪だったので、髙石あかりさんだと気づいていなかった。ウィキペディアで映画のページを読んで「あの子だったの!」と驚いたわけだ。



『ベイビーわるきゅーれ』は、主演の髙石あかりさんと伊澤彩織さんがとってもよかった。アクションは格好いいのに、普段はゆるく気怠げ。仕事以外ぽんこつな所もギャップがあるし、二人は互いを分かっている感じが良い。


中でも、結末が胸に刺さった。
映画自体は終始、コメディとまではいかなくても小ネタのようなものが散りばめられている。殺し屋が出てくる話なのに、怖くない。(血は出てくるけど)
みんな仲良くチャンチャン♪で終わるのかな?と見守っていると、殺し屋ってこういうものか、そうかもなと納得がいく終わり方をしてみせた。


女子二人組の敵となる兄弟も魅力的で、途中からどちらも応援し、どちらにも勝ってほしいと思ってしまうのではないだろうか。
それが無理だからこそ、物語に深み(?)が出るのかもしれない。




 2025年度後期のNHK連続テレビ小説『ばけばけ』の主演が発表され、それが女優の髙石あかりさんであった。



!!!!!



 『ばけばけ』は耳なし芳一や雪女を書いた小泉八雲、の妻・小泉セツをモデルとした話らしい。わたしは結構朝ドラが好きなので、ちょうど注目していた髙石さんがヒロインで嬉しい。物語を書くという登場人物が出てくるのも興味深い。来年の楽しみができた。



 自分に縁ある物事がつながっているようで、わくわくしているこの頃である。





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えりぱんなつこ
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