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読書記録『断片的回顧録』
図書館で借りてきた本をちびちび読んでいる。
まずは一冊読み終えた。
◯『断片的回顧録』燃え殻
燃え殻さん。名前は知っていても、読むのは初めて。おもしろいものを書く人。そう絶賛されているという前情報のみ得ていた。
評判がいい方の文章や本を読むとき、わたしは順応できるのかが頭をよぎる。本の合う合わないは人それぞれなんだから、順応というとおかしいんだけれど。わたしもおもしろいと思えたらいいな。おもしろいと思いたい、という気持ちがあって、読む前は期待と疑いなんかが顔を覗かす。
『断片的回顧録』は、日記形式の中にときどきエッセイが盛り込まれている。
第一の感想は読みやすい。第二の感想は興味深くておもしろいだ。
日記ということもあって日付が書いてあるのだが、1日分が短くて読みやすい。するする読めた。
内容も、人って一人でこういうこと考えてるよなぁということが端的に書き表されていて、おもしろかった。誰かに話せることじゃないし、話しても「はぁ?」って言われそうなことを知れるのが、わたしは好きだ。
書かれていない日付はあるが、1年分の日記なので、おのおの1日くらいは気に入る日付が見つかるんじゃないかと思う。
わたしが気に入った数日↓
五月五日
自分にとっては最悪の人でも、誰かにとっては最高の人だったりする。
そんなことをぼんやり考えていた。自分にとっては最悪の人と仕事をしながら。
六月一日
午後に「謝罪」という仕事が一件あった。言いたいことはあったが耐えることにした。それはそれは立派に自分ごとにして謝ってみせた。
七月二十八日
うまくいかなかった経験よ、血肉となれ、もしくはなかったことになれ。
他には十月二十二日と十一月十二日の日記も好きだった。
わたしは読み終えた本を、期間を空けずに読み直さない性分だけれど、この本をパラパラと読んでみた今、またおもしろいと感じている。
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